ネパール最大のスーパーマーケットで20%の賃上げを獲得

UNI加盟組織である全ネパール店舗販売労組(ANSSWU)のバットバテニ支部は、ネパール最大のスーパーマーケット・チェーンであるバットバテニの従業員4,500人(ほぼ全員が女性)の賃上げを確保する、新たな団体協約の最終合意を実現した。

組合とバットバテニ経営陣との間で結ばれた新協約では、20%の賃上げが確保されたが、これは2023年8月に政府が発表した新最低賃金通知の引き上げ幅を上回るものである。また協約は、同社経営陣が全従業員の拠出型社会保障基金への加入を完了させ、それによって従業員の長期的な経済的安定を確保することを約束している。

ミーナ・プーデル全ネパール・バットバテニ労組(AMBBEU)委員長は、団体交渉チームの功績を称え、「UNIネパール加盟協とフィンランドの連帯支援組織SASKによる団体交渉とリーダーシップ研修がなければ、今回の協約は実現できなかった。チームが成し遂げた成果を非常に誇りに思う」と述べた。

同労組は、SASKがフィンランドのUNI加盟組織PAMおよびPROと連携して資金提供する4年間のUNI Aproプロジェクトの一環として、支援を受けてきた。プロジェクトは2025年末まで実施され、ネパールの商業部門労働者のディーセントワークの強化を目指す。

団体交渉チームメンバーの一人であるシャルミラ・タマン氏は、「ワークショップを通じて受けた訓練によって、我々の要求が明確になり、経営陣に効果的に発言するスキルと自信が身についた」と語った。

ベシュラジ・ダールANSSWU委員長は、従業員の公正な賃金と社会保障の確保に向けて取組むバットバテニ労組を称え、「ネパールの労使関係と労働者の権利の模範となる協約を達成したバットバテニ労組を非常に喜ばしく思う」とコメントした。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域会長は、「職場における組合の存在意義と重要性、団体交渉と円滑な労使関係の維持に不可欠な組合の役割を浮き彫りにした素晴らしい成果だ。おめでとう!」とANBBEUを祝福した。

1984年に設立されたバットバテニ・スーパーマーケットは、ネパール国内27か所に展開し、約5万の雇用を創出している。