UNI、AI安全サミットに労働者の声を反映させるよう呼びかけ

2023年10月末、UNIとUNI欧州は、世界中の100を超える市民団体とともに、英国政府が開催するAI安全サミットについて「チャンスを逃した」と非難した。

リシ・スナク英国首相に宛てた公開書簡の中で、各団体は、AIによって最も影響を受ける地域社会や労働者がサミットから疎外されている一方で、一部の企業がルールを形作ろうとしている、と警鐘を鳴らした。

2023年11月1日、2日にロンドン近郊で開催予定のAI安全サミットでは、政治家やテック企業幹部を中心に、オープンAIのChatGPTのような高度なAI技術のリスクについて、議論がなされる予定だ。

ケイト・ベルTUC書記次長は、「AIはすでに、我々の働き方、雇用や解雇のされ方など、人々の人生を変えるような決定を下している。しかし、働く人々にはまだその交渉の席が与えられていない」と述べ、「このイベントは、幅広い声を集め、差し迫った脅威にどう対処し、いかにしてAIがすべての人に利益をもたらすようにするかを議論する機会となるべきだった。AIの未来を形作るのは、技術者や政治家だけであってはならない」と指摘した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「サミットから労働者の声を排除することは恥ずべきこと」と批判し、「AIを経済全体に展開する計画があるなら、労働者は初日からそのテーブルにつく必要がある。 AIは多くの人々にとって仕事が改善される機会を提供するが、それは適切な保護が導入され、労働者が利益を共有する場合に限られる」と強調した。