パキスタンの銀行労組、非正規化の流れを阻止

2022年12月2日、パキスタン国家労使関係委員会(NIRC)は、農民への農業信用・融資サービスを専門とする公共部門最大の銀行であるザライ・タラキアティ銀行(ZTBL、旧農業開発銀行)で働く契約労働者を正社員として認めるべきとする判決を下し、ZTBL労組は大きな勝利を収めた。

UNI加盟組織のPBIFEF傘下であるZTBL労組は、8月初めにNIRCに対して申立てを行った。同労組は、10年以上にわたってZTBLで運転手として働いてきた3名の当該労働者に代わり、銀行に正規雇用を要請したが、繰り返し拒否されてきた。

ZTBL経営側の主張では、3名の運転手はKSSLを通じて契約・配備されており、直接の雇用関係は存在しないというものであった。他方のZTBL労組は、KSSLはZTBLによって完全 に所有・管理されており、ZTBLに労働者を派遣しているだけである実態から、ドライバーは正規雇用の社員として扱われるべきだと主張した。

NIRCは11月23日にこの申立てを審理し、 パキスタンの高等裁判所における同様の訴訟の判例に裏打ちされた主張を展開した労組側が、勝利した。

マリ・ムハマド・イスマイルZTBL労組書記長は、「我々が支援する3人の申立人は、KSSLを通じて派遣された48人の労働者グループの一部だ。今回の労使委員会の決定は、そうした他の労働者にも適用されるため、非常に重要である。彼らは今、正規の従業員として認められることを期待できるのであり、もはや銀行は、彼らの法定の福利厚生を否定することはできない」と述べた。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、ZBTL労組の率先した取組みを称賛し、「銀行のような規制の厳しい業界で、非典型労働者の権利のために闘うZTBL労組の姿勢に敬意を表したい。パキスタンの労働組合は、不当な労働慣行によって正規部門が弱体化するのを防ぐため、結集していく必要がある。従業員の側に立ってディーセントワークの確保を支えるPBIFEFとZTBL労組を祝福したい」とコメントした。

ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長も、「2014年に金融労連として再出発したPBIFEFは、この事案においてZTBL労組を支える上で、非常に重要な役割を担った。両組織を祝福するとともに、PBIFEFとその構成組織と協力し、非典型的な労働条件に苦しむ労働者の組織化を強化し、彼らが自身の権利のために交渉できるようにしていきたい」と述べた。