UNI Apro 青年委員会 & 青年ワークショップ、バンコクで開催

2020年初頭に始まった世界的なコロナ禍以降、UNI Aproとしては初の対面の機関会議として、2022年7月22~23日の2日間に渡り、第18回UNI Apro青年委員会がタイ・バンコクで開催された。この間、委員の交代等もあったため、今次会議では、まず「お互いを知ること」を重視し、ロールプレイやブレインストーミング等、対面のメリットを生かしたインタラクティブで参加型の手法を多く取入れて進められた。各国の青年活動報告に加え、この間に国政選挙が実施されたフィリピン、日本、インドネシア、オーストラリア、スリランカから国政報告も行われ、各国の労働運動の背景となる政治・経済事情についても理解を深めた。また、加盟組織及びUNI機構における青年の代表性を高めることを目指し、UNI世界青年委員会として2023年8月のUNI世界大会に提出する動議案についても内容を確認した。最後に、9月13~14日にオンラインで開催されるUNI Apro青年大会の準備状況について確認し、特に各国の青年活動報告で出された成果及び今後取り組むべき課題を踏まえ、2022~2026年の行動計画案について討議した。

参加者:来賓、青年委員、オブザーバー、事務局を合わせ計19人が出席。内訳は以下の通り。

  • 来賓:スウィット・ミンモル(タイUNI加盟協議長、UNIメディア部会運営委員)
  • UNI Apro青年委員: 14人の委員の内、東アジア(日本)、東南アジア(インドネシア、フィリピン、シンガポール)、南アジア(インド)より計8人が出席。日本からは、松波清美副議長(日放労)、太田佳織委員(情報労連)、藤原尚子委員(UAゼンセン)、齋藤優輔委員(JP労組)の4人が出席。(スリランカ、オーストラリアの委員は出席できなかったがビデオで国政報告及び青年活動報告を行った。)
  • オブザーバー:3人(辻耕平・情報労連中央執行委員、ネパール、フィリピン)
  • 事務局:7人(ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長、マルタ・オチョアUNI青年活動担当局長、ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長、ミシェル・ベリーノUNI Apro青年活動担当部長、ソンブーンUNIタイ加盟協スタッフ、上田UNI-LCJ事務局長、森川UNI-LCJ事務局次長)

●国政選挙報告

松波清美副議長(日放労)は、7月10日の参院選では各産別が様々なチャネルを通じて政治活動の重要性と組織内候補への投票を呼びかけ、LCJ構成組織の候補者は全員当選することができたが、与党が過半数を獲得する厳しい結果となったと報告した。投票率の低さ、支持政党分裂による労組集票率の低下に加えて、SNSの活用によりいかに若年層や無党派層を取り込んでいくかが課題であり、今後も政策実現のため組織拡大と共に政治活動の強化が重要だと述べた。

●各国青年活動報告

  • 太田佳織委員(情報労連)は、若手役員向け研修コースについて紹介し、課題として、①組合活動へ参加する組合員が少なく、②組合役員の担い手が少ないことを挙げた。解決策として、青年役員による新規組合員の勧誘活動、SNSでの親しみやすい情報発信、魅力的なレク企画、職場の枠に留まらない出会いや学びの楽しさを体感する機会の提供が重要であり、若年層が挑戦したいと思えるよう、組合活動自体の工夫や見直しを行う必要性も指摘した。
  • 藤原尚子委員(UAゼンセン)は、35歳以下の組合員で構成されるヤングリーブスとして、コロナ禍に実施した若年層向けのオンラインイベントについて紹介した。若年層の関心が高いフェアトレードやSDGs等のテーマでのオンライン学習会に加え、参院選期間中には、「若年層の投票率」、「カスタマーハラスメント」、「男性育児休業」等をテーマにした交流会を集中的に実施し、若手組合員に組織内候補者の政策への理解を深めてもらうとともに、政治への興味・関心の向上を図ることができたと成果を報告した。
  • 松波清美副議長(日放労)は、柔軟で多様な働き方を望む若年層を意識した労使交渉に力を入れており、サバティカル休暇や自己啓発休職制度、リモートワークを活用した遠隔地勤務制度の拡充等を勝ち取ったことを報告した。組合役員の担い手不足という課題解決のためにも、こうした労使交渉を通じて「組合は自分たちの役に立つ存在だ」と実感を持ってもらうことが重要であり、リモート会議の実施や代理制等、役員を担いやすい組合運営の改革にも取り組んでいることを紹介した。
  • 齋藤優輔委員(JP労組)は、30歳以下の組合で構成されるユースネットの活動として、若手役員育成研修、リサイクル活動や書損葉書集約活動等の社会貢献活動、全国規模のレク開催、参院選での組織内候補者をモザイクアートで応援する取組み等を紹介した。また、課題として、新規採用者数の減少に伴い青年組合員数も減少する中、ユースネット役員の固定化や組合役員の担い手不足を挙げた。

委員会終了の翌日、2022年7月24日にUNI Apro青年委員向けワークショップが開催され、参加者は様々なゲームやディスカッションを通じて、「団体交渉」における効果的なコミュニケーション方法について学び、国際青年デーに向けた動画作成等に協力して取り組んだ。