責任ある金融産業に向けて組合の発言力の強化を

第15回UNI-LCJ年次総会にあわせて来日したフィリップ・ジェニングスUNI書記長は、2014年2月4日にLCJ金融部会主催の懇談会で、「欧州の経験から学ぶ-欧州金融危機とUNIの活動」と題した講演を行った。 同懇談会にはUNI-LCJ金融部会加盟組合の全信連、生保労連、労済労連、全労金、損保労連から15名が参加し、ジェニングス書記長の講演の後、活発な質疑応答と意見交換が行われた。 開会にあたり田原將一UNI-LCJ金融部会議長(損保労連委員長)がジェニングス書記長を紹介し、貴重な対話の機会を日々の活動に生かしてほしいと挨拶した。

講演の中で、ジェニングス書記長は、米国の連邦準備制度理事会による量的緩和策の縮小が新興国市場に混乱を引き起こしている状況、欧州では2010年のソブリン危機により、多くの雇用が失われただけでなく巨額の税金が銀行再生のために投入された事例を挙げ、金融産業が短期的な利益のみを追求しリスクを顧みない強欲な経営を行った結果、労働者とその生活に与える打撃がいかに大きいかを懸念した。こうした状況の中、金融産業が本来の社会的責任を果たすよう、UNIはL20や世界経済フォーラムなど様々な場で労働者の立場から発言を続けており、IMF、世銀、欧州中央銀行、金融安定理事会(FSB)等の関係機関との直接対話の機会を持つことで欧州では社会的パートナーとして認められてきた。「我々は、欧州委員会、議会のレベルで、積極的にロビー活動を行っており、様々なレベルでチャンネルを有している。より大きな発言力を確保するためにUNI金融部会がより強くなることが重要であり、米国でも銀行労働者の組織化に着手した。危機に責任があるのは、金融労働者ではなく、劣悪な経営であり、大きすぎるリスクと強欲だ。金融労働者はリスクのある商品を販売しなければならないという大きなプレッシャーがかけられている。我々は、今までの金融危機の経験から学ぶことが必要であり、本来のビジネスの在り方に戻るべきだ」ジェニングス書記長はこのように述べ、世界経済の安定に資するグローバルな金融監督・規制の枠組み作りにおいて、労働組合のネットワーク組織としてのUNIが果たす役割は大きいと強調した。

日本の参加者からは、デリバティブの社会的意義やダボス会議での若年労働者の失業問題の議論等について質問が出された。

閉会にあたり全労金の石田輝正委員長は、「このように世界の金融動向についてジェニングス書記長と直接対話できるのもUNIに加盟したからであり、私達はUNI加盟を通じて経営側よりもより多くの情報を持つことができるようになった。経営側が行った判断によって実際に動くのは、労働者であり、金融機関の信頼損失は我々金融労働者の信頼損失に繋がる。金融労働者の信頼を取り戻すためにも、経営側に対する組合の発言力を強めることが重要だ」と述べた。

philip speech at LCJ Finance-2

LCJ Finance and PJ group

 

 

 

 

 

 

 


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