オランダの放送部門における自営業者のための公正な慣行規範

オランダのUNI加盟組織、FNVメディア・文化労組は、2020年の第4四半期に、オランダの公共放送局NPOとの間で、自営業者のための最低条件の交渉を行った。「公正な慣行規範」と題する新しい協約は2020年12月1日に発効し、従業員向けの団体協約の賃金の150%に相当する最低賃率の支払いが導入された。

この最低賃率は、団体協約の賃金表に基づいている。休日手当や12月手当も考慮され、自営業者が障害や年金の保険に加入できるようになる。

これは最低賃率であり、上限ではない!

組合は、公共放送のクライアントが定められた最低賃率よりも安く業務委託を行わないよう、新たな協約は最低の下限を設定したと強調する。しかし自営業者は、より高い個別の賃金交渉を続ける。旅費、IT関係費、資材費、業務費等のその他経費は最低賃金に含まれない。組合と使用者の代表からなる委員会が、公正な慣行規範の実施を監視していく。

新たな協定は、フリーランサーに打撃を与えている放送局の低賃金慣行に終止符を打とうとするFNVの取組みにとって、重要な足がかりとなる。多くの「フリーランサー」は、地方局で極めて低賃金で働いてきた。このような条件は、フリーランサーだけでなく、偽装自営契約に追い込まれた事務職にも強要されてきた。FNVは、今回の協約によって、より多くのメディア専門職が放送局に雇用され、公共放送部門における偽装自営業の慣行に歯止めがかかることを期待している。

同時に、FNVメディア・文化労組は、公共放送局における正規雇用契約の割合を増やすことを目指している。組合は、メディア労働者が何年にも渡る臨時契約更新の罠に陥るシステムに終止符を打つことが重要だとしている。こうしたメディア労働者は、自分が評価されていないと感じ、常に不安を抱えながら暮らし、キャリアパスを描くことが困難になり、住宅ローンを組む資格が持てないような雇用形態のために職業生活以外の深刻な悪影響にも直面している。訓練を受けた熟練労働者の多くが業界を離れていくため、このような柔軟な労働慣行はオランダの放送の質と持続可能性に悪影響を及ぼしてもいる。柔軟な雇用に関するFNVの最近の調査によると、10人中4人のメディア労働者が正規雇用契約を結べないことを理由に、放送業界からの離職を検討していることが明らかになった。