雇用、民主主義、印刷メディアを守る、グローバルユニオン・キャンペーン

雇用を守り、民主主義を守り、印刷メディアを守る:グローバルユニオンが、ジャーナリズムの未来を守るキャンペーンを開始

世界中で2100万人の労働者を代表する2つのグローバルユニオン(国際産業別労働組織)が共同で今日、印刷ジャーナリズムを守るキャンペーンを開始する。

2020年9月21日、国際ジャーナリスト連盟(IFJ)とUNIは、各国政府に対し、印刷メディア産業全体(ジャーナリズム、出版、印刷、流通)への緊急救済措置をとると共に、メディア情報源から広告収入を横取りしてきたアマゾン、グーグル、フェイスブック等の大手テクノロジー企業に対するデジタルサービス税を導入するよう要求することを表明する。

COVID-19危機は、長年にわたるメディア広告収入の減少を加速化させ、今年だけでも収入は20%減少した。減少した収入の大部分は、テクノロジー企業によって吸い上げられてきた。例えば2018年に、グーグルはニュースサイトから470億ドルを稼ぎ出したが、これが記事を書いたジャーナリストに分配されたことはない。

「昨今の世界的な健康危機によって、印刷メディア産業が直面している大きな困難がさらに拡大している」と、アンソニー・ベランガーIFJ書記長は警鐘を鳴らす。「各国政府は緊急に対応すべきだ。この産業は公共の利益であり、民主主義にとって極めて重要な柱だ。政府もそのことを良く理解しているはずだ。実際、COVID-19危機の最中に、政府は必要不可欠な産業であるとした。もはや船が沈むのを高みから静観している場合ではない」と訴えた。

その先にある深刻な経済危機を見据え、労働組合は、各国政府が、質、倫理、連帯、労働の権利、基本的自由のために闘う印刷メディア産業を守り、メディアの雇用を守るため介入することを期待している。

「我々の民主主義の健全性は、権力を持つ人への説明責任を問うことにかかっている。多くの場合、ジャーナリストは、社会的な信認を濫用する政治及び企業の権力にスポットライトを当てる」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は語る。「印刷メディアは、この情報を発信し、ジャーナリズムのオンライン部分を支える上で大きな役割を果たしている。」

行動を起こさなければ、メディア部門の統合と広告収入の減少により、何千ものメディア情報源が閉鎖されるリスクがあり、何十万もの雇用が失われるリスクがある。

IFJとUNIは、「印刷メディア産業の救済及び将来の存続に向けた救済策」と題する、各国政府に宛てた共同アピールを採択した。両組織の加盟組織は、報道メディアへの支持を求めてロビー活動を行う際に、これらの論点を活用していく。

ニコラ・コンスタンティノウUNI世界印刷・パッケージング部会担当局長は、「印刷メディアはソーシャルグッド(社会を良くする事業)である。そして、メディアのサプライチェーンは巨大で、ジャーナリスト、編集者、校正者、印刷業者、デザイナー、カメラマンだけでなく、配達員、郵便労働者、書店等、何百万人もの人々が携わっている」と述べる。

「これらの事業と、そこで働く人々は、大手ハイテク企業による、不当な租税回避から広告収入を盗まれ、不利な立場に置かれている。我々が頼りにしている、ニュースを制作し配布する人々が公正な配分を得られるようにするため、政府に介入するよう求める。」

参考

UNI世界印刷・パッケージング部会(UNI G&Pは80万人以上のメンバーを代表する国際産業別労働組織である。そのメンバーは、新聞、一般印刷、セキュリティ印刷、出版、ティッシュ、パッケージング等、様々な分野で働いている。UNI世界印刷・パッケージング部会は、UNIの一部会である。UNIは、150か国以上の、急速に成長する幅広いサービス産業で働く2000万人余のメンバーの声を代弁する国際組織である。詳細はこちらのリンクから https://www.uniglobalunion.org/

国際ジャーナリスト連盟(IFJは、ジャーナリストの世界最大の組織で、140か国以上、187組織、60万人のメディア専門職を代表する。IFJは、どの国であっても、労働者の権利及び専門職としての権利を求めて闘うジャーナリスト及びその組合を支援し、支援を必要とするジャーナリストに人道的支援を提供するための国際安全基金を設立した。詳細はこちらのリンクから https://www.ifj.org/