UNI世界女性委員会、職場における暴力根絶に向けた取組みを強化

support2016年3月29~30日、アルゼンチン・ブエノスアイレスにおいて、UNI世界女性委員会が開かれた。正・予備委員の他、UNI米州地域のメンタリングプログラム参加者も傍聴した。アルゼンチンの有力な組合バンカリア(銀行労組)の会議室で開催されたが、ちょうど中央銀行の行員47人の不当解雇に抗議するデモを連日続けている最中であり、初日の昼に、連帯を示すため全員でデモ現場を訪れ、デニス議長が激励の言葉を述べた。また、2日目にはメンタリングプログラム参加者と世界女性委員の意見交換が行われた。

ベロニカ局長は8年前に局長に就任以来、キャンペーンを通じて女性委員会活動の「見える化」に尽力してきた。差別を無くすための意識改革の重要性を強調し、これまでの活動を総括した。①女性代表40%確保キャンペーン:規則の変更だけでなく、各部会・各地域組織と協力し実施を徹底。②女性に対する暴力根絶キャンペーン:毎年新たな切り口で取組んでいる。昨年は「メディアにおける女性の描写」に焦点を当てた。今後はILO総会でも職場における暴力、特にDV被害者の救済も含め議論し、条約締結を目指す。そのため各国の現状を調査し、提出する。③男女賃金格差キャンペーン:賃金格差は年金(退職後の女性の生活)にも影響する。④女性の健康に関する啓発キャンペーン:生理、授乳、更年期障害等の休暇に対する理解の促進。⑤LGBTを含めたダイバーシティ啓発キャンペーン:要請が多いため今後取組んでいく。

女性の雇用に影響を及ぼすデジタル化についての議論では、アレハンドラUNI米州女性委員会議長(アルゼンチン)が「金融産業特に外資銀行で大規模なデジタル化が進み、テレワークも導入されている。職場に行くと、テレワークが導入されたため労働者が余りいない。組合組織化が困難になる。一方、フレックスタイムやテレワークは、女性にとって働きやすくなる面もある」と述べた。一方、アナ委員(スペイン)は、在宅の方が便利だからという理由だけでは、女性は家に閉じ込められ放しにならないか、社会保障も無い低賃金の仕事にならないか、とテレワークに対する懸念を指摘した。ニーバ委員(ブラジル)は、「店舗営業よりもネットバンキングが盛んになり、コールセンター/カスタマーサービスに従事する労働者(女性が多い)のストレス増大が問題となっている。またブラジルの使用者は協約内容を弾力化する傾向にあり問題だ」と述べた。ビクトリア委員(スウェーデン)は、技術の目覚ましい進歩に伴い労働者の能力競争も激しくなっていると述べ、教育によるスキルアップの重要性を指摘した。デニス議長は、2週間前のUNI欧州地域大会・地域女性大会で議論となった、第4次産業革命とも言われるデジタル化(セルフレジ等の職場の自動化や、不安定雇用へのシフト)が女性の雇用、そして組合に及ぼす影響について調査をしつつ、次期女性大会のテーマの一つにしたいとまとめた。

女性代表40%規則を徹底する具体的手順案については様々な意見が出された。「実施の責任をベロニカ局長だけでなく、UNI書記長や各部会担当局長に持たせるべきである」、「UNI世界執行委員会の女性特別枠20席と男性の20席をなくして、もとの80席に戻す時ではないか?」、「男性の席を減らすと抵抗が予想されるので、急ぐべきではない。」デニス議長は「女性が少ない部会には改善計画を出してもらう」、「UNIメディア部会のように部会会議前に女性会議の開催を提案する」等、出された意見を基に案を書き換え、UNI世界運営委員に提出する、とまとめた。

最後に2018年リバプール世界女性大会のためのブレーンストーミングを行い、様々なアイデアが出された。


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