第2回UNI-Apro女性大会 第1日目(2007年8月25日、クアラルンプール)

2000年以来7年ぶりに開催されたUNI-Apro女性大会の第1日目。闘病中のスー・ボラストン議長のメッセージが、宮本UNI-Apro女性委員会副議長より伝えられ、大会は開会された。

宮本UNI-Apro女性委員会副議長は、開会挨拶の冒頭、「全参加者に敬意を表するとともに、大会が女性のみならず全ての働く者に実りあるものとなるよう祈っている」という闘病中のスー・ボラストン議長のメッセージを伝えた。2000年の第1回大会以来7年ぶりの開催だが、この間のUNI-Apro女性委員会の主な成果のひとつして、「グローバル平等プロジェクト(ジェンダー教育)」を挙げ、この研修を修了した女性組合員・役員が各国で女性委員会を設立し、自らトレーナーとなって後進の育成に努めるなど、実績を上げていることを評価した。また、グローバル化がもたらした負の側面にも触れ、そうした現状を改善するために、労働組合が大きな可能性を担っていることを強調した。最後に、女性労働者の抱える課題がいかに複雑に見えても、一歩ずつ前進していくことが大切であると訴え、今大会の議論と参加者の積極的な貢献に期待した。
ホスト国を代表して、モハメド・シャフィーUNIマレーシア加盟組合協議会(UNI-MLC)議長は、クアラルンプールが開催地として選ばれ、光栄だと述べると同時に、8月31日の独立50周年記念行事を控え、観光客が押し寄せているため、ホテルの客室不足や大渋滞などの不都合に陳謝した。UNI-MLCは、これまで未組織だった若い女性の多い商業部門をターゲットとした組織化を推進していると紹介し、次世代のために努力し、将来に向けた新しい決意を期待した。
ジョセフ・デブリュンUNI-Apro会長は、オーストラリアのスポットライト社で働くパート労働者、アネット・ハリスさんの15ヶ月にわたる闘争を紹介した。定年間近の彼女が6週間の休暇を申請したところ、会社側は4週間の有給休暇と2週間の無給休暇で対応するとしたものの、「休暇後はアルバイト身分へと契約し直しだ」と言った。相談を受けた組合(SDA)は、悪名高い新労働法の酷さを訴える絶好の機会と捉え、彼女の承認を得て、その事例を国会で訴えた。その後、ハリスさんは新労働法反対キャンペーンのテレビCMにも出演、オーストラリア全土に知られることとなった。さらには、6万人もの組合員が集まる集会で演説し、結果的に会社側は彼女の要求を受け入れた。活発な活動をしたこともない、一組合員であったハリスさんは、議会で自身が取り上げられることを承諾しただけでなく、テレビCMに出て、ついには大勢の前で話をするにまで至った。何度も何度もステップアップした好例である。
フィリップ・ジェニングスUNI書記長は、今日がマレーシアの女性デーであることに祝辞を述べた。「グローバルユニオンとしてのUNIの存在感を示さなければならない。人間が引き起こしたグローバル化の最大の犠牲者は女性であり、その解決策として、教育・訓練、ワークライフバランスなどの議論の中に、ジェンダーの視点を盛り込み、社会的側面をステップアップしていかなければならない」と訴えた。女性大会が地域大会の前に開催されるのは、地域大会に女性の参加を促進するためだと述べ、アジア太平洋地域では、労働者の権利が確保されていない国も多いが、それを組合成長への最高の投資の時期だと捉えて、共に協力してほしいと訴えた。

基調講演
(バーバラ・イースタリングUNI世界女性委員会議長)
アジア太平洋地域の女性の皆さんのインスピレーションに富んだ躍進を共有することができ、大変うれしく思っている。ジェンダー平等の実現は、子供たちの将来のみならず、社会への投資とも言える。世界人口の半数が住むこの地域の女性をエンパワーメントすることにより、世界全体の幸福につながると信じている。
私はもともと電話のオペレーターだったが、通信労組(CWA)に入ったことで人生が変わった。AFL-CIO初の女性財務書記長になったり、UNI女性委員会議長に選ばれたり素晴らしい経験をした。しかし努力してもドアが閉められたこともあった。その理由は私が女性だからだということもわかっている。
CWAは将来へ備えるため、労働運動の中の多様性に対応する手段を考えてきた。執行委員会で、何時間もかけて調査し、議論した結果、多様性提案は、先月の組合大会で承認された。4役のうち、3人を有色人種、2人を女性とすることが決まった。私の話の中でこれだけは忘れないでほしい。「組合の最高レベルが多様性を持つことは正しく、賢明で、ベストな選択だ」ということを。ジェンダー、民族、宗教、国籍、年齢に関係なく権利を得ること、これが私達の生きる意義である。グローバル化がもたらした不平等の結果、はしごから蹴落とされる人がいる、その多くは女性だ。 世界の貧困の3分の2は女性であるといわれている。まさにこの闘いをステップアップする時期である。
私達は変化を求める闘いを牽引していかなければならない。米国の労働運動は、政策の流れを変えていけると信じている。ブッシュ政権を打倒し、働く家族や女性の権利を尊重する大統領を選出することができる。
連帯して共に立ち上がろう。女性は世界中で、低賃金であることが多く、嫌がらせを受けることもあれば、尊重されていないこともある。だから、女性にこそ組合代表の力が必要だ。
我々一人ひとりがステップアップしなければならない。皆さん、ステップアップの準備はできていますか?(イエス!)

開会挨拶をする宮本UNI-Apro女性委員会副議長

バーバラ・イースタリングUNI世界女性委員会議長

多くの女性役員が活躍するシンガポールDBS銀行労組のオン・スーギョク書記長(中央)と再会した、損保労連・梅本委員長と女性中執の十二里さん


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