バングラデシュの新たな労働法、労働者の権利に画期的な変化をもたらす

2026年のバングラデシュ労働法改正は、労働者の権利を強化するための大幅な改革を導入した。反組合的差別、労働者のブラックリスト化、強制労働、セクシャルハラスメントに対する新たな規定が設けられ、ILO第190号条約に沿った保護が強化されるとともに、より安全な職場の促進が図られることになる。

同法は「労働災害補償基金」および「代替的紛争解決機関」を創設し、バングラデシュにおける労働者の権利と集団的保護に向けた重要な前進となる。UNIは、広範な改革をもたらし、国際基準に沿って労働者の権利を強化するバングラデシュの労働法改正を歓迎する。

2026年4月9日、 バングラデシュ議会は 「2026年バングラデシュ労働法改正案」を可決した。最も重要な変更点の一つは、労働組合規則の抜本的な改革である。企業の総従業員数の20%が組合結成を支持しなければならないという従来の要件は撤廃された。従業員300人以下の中小企業では、わずか20人の組合員で労働組合を結成できるようになり、中堅企業では少なくとも40人、従業員3,000人以上の大企業では400人の組合員が必要となる。

団結権の保護
同法には、不当労働行為や反労働組合的差別から労働者および労働組合員を保護するための新たな規定が含まれている。使用者は、労働者や労働組合員をブラックリスト化すること、自らの支配下にある労働組合を設立すること、あるいは組合活動に影響を与えるための資金援助を行うことが禁止される。苦情の申し立て、法的手続きへの参加、または不当労働行為の通報を行った労働者に対する報復行為は、反労働組合的差別として明確に定義されている。

また、この改正法は、ILO第190号条約に沿って、強制労働、暴力、セクシャルハラスメントに対する厳格な法的禁止規定を導入している。セクシャルハラスメントは初めて明確に定義され、各機関は、女性の代表性を重視した苦情処理委員会を設置することが義務付けられている。

さらに、同法は労働災害補償基金の創設を義務付け、紛争解決を円滑にするための代替的紛争解決機関を導入している。

UNI とバングラデシュの関わり
UNIは、インダストリオールと共に「バングラデシュ・アコード」(国際アコードの前身)の創設団体として、バングラデシュと長年にわたる関係を築いてきた。同アコードは、グローバルなブランド企業の衣料品を製造していた1,000人以上の労働者が死亡したラナ・プラザ工場崩壊事故を受け、衣料品労働者の安全環境を根本的に変革させたものである。

この法改正は、UNIが共同で設立した「人権デューディリジェンス・コンピテンスセンター」がベルリンで発足した直後に施行される。同センターは、グローバル・バリューチェーン全体で労働者の権利を確保するため、労働組合や企業と連携していく。バングラデシュの衣料品産業では、すでにパイロットプログラムが承認されている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「バングラデシュは労働者のために大きな前進を遂げた。労働者が恐怖を感じたり報復を恐れることなく団結する権利は、安全な職場環境の基盤であり、これらの改革は労働者が集団的な力を築くために必要な保護を強化する。我々はこの進展を歓迎するとともに、新たな労働法が実践において全面的に実施され、遵守されることを期待している。」とコメントした。