フロリダ州デイトナビーチのウェルズ・ファーゴ支店で働く労働者が、UNI加盟組織の全米通信労組(CWA)傘下のウェルズ・ファーゴ労組(WFWU)に加入し、組合結成に向けて投票を行った。2024年1月11日の今回の組合側の勝利によって、2023年の年末にニューメキシコ州の労働者が組合選挙で勝利したのに続き、ウェルズ・ファーゴの支店では2番目の組合結成となった。
ウェルズ・ファーゴにおける組織化の取組みは、米国の大手銀行では初の快挙である。これは、ウェルズ・ファーゴが多様性と包摂性、銀行サービスへのアクセスなどに関して行った約束に対する責任を問うべく、何年にもわたって労働者が圧力をかけてきた成果である。
インターナショナル・スピードウェイにあるウェルズ・ファーゴのデイトナビーチ支店の行員であるコリン・ジェファーソン氏は「ウェルズ・ファーゴで働く労働者の2番目の支部として組合を結成し、私たち全員にとってより良い銀行にするために必要なこの一歩を踏み出せたことを、大いに誇りに思う。今、本当の意味で交渉の席を得たことで、人員配置、業務量、不公平な賃金、その他多くの問題の改善について交渉できることを期待している」と述べた。
フロリダ州以外にも、デラウェア州ウィルミントンやバージニア州バージニアビーチなどで、支店従業員が全国労働関係委員会(NLRB)に選挙を申請している。支店やコールセンターで働く労働者たちは、人員不足、報酬不足、そして集団的な声を上げることの重要性について取組むため、WFWUや「より良い銀行委員会」と共に組織化を行っている。
ウェルズ・ファーゴの行員と窓口係は、2023年11月に初の組合選挙を申請して以来、同行によの反組合攻撃に積極的に反撃してきた。銀行は、全国の労働者に反組合的な内容の資料を送りつけたり、労働者を威嚇するために組合潰しのための要員を支店に飛ばしたりしてきたのだ。
より良い銀行委員会のニック・ワイナー組織化担当部長は「WFWUの取組みは始まったばかりだ。デイトナビーチのウェルズ・ファーゴの労働者が、アルバカーキの仲間とともに組合投票を成功させたことを、非常に誇りに思う」と語り、「ウェルズ・ファーゴは、横暴な反組合キャンペーンを展開するのではなく、銀行の目と耳である労働者の声に耳を傾け、彼らの組合結成の権利を尊重すべきだ」と釘をさした。
アンジェロ・ディクリストUNI世界金融部会担当局長は、「ウェルズ・ファーゴで起きていることは信じがたいほど喜ばしい状況だ。わずか数週間のうちに労働者が組織化された2回目の出来事であり、これが全米のウェルズ・ファーゴにおける組織化の波に繋がることを願っている。組合加入の権利のために立ち上がったデイトナビーチの労働者とともに、労働者が公正な取引と仕事上の発言権を得られるようにするため、この動きの先頭に立っている『より良い銀行委員会』とCWAを祝福したい」と語った。