チェコの労働組合、国内最大の介護施設事業者と団体協約を締結

UNIの支援を受けたチェコの介護施設労働者が、アルツハイマー患者の入居ホームを運営する同国最大の民間看護施設事業者との間で、初の全社的団体協約を締結した。

チェコのUNI加盟組織UZO傘下で福祉関係の労働者を組織する組合ALICEが、2022年3月21日、プラハで2年間の団体協約を締結した。

チェコの民間介護労働者のための協約として、史上最も強力な今回の協約は、チェコ国内32か所の同社介護施設で働く約1,500人の従業員に適用される。

平均6~8%の大幅な賃上げを実現し、最も低い賃金水準の労働者に最大の賃上げをもたらすだけでなく、安全衛生政策において労働者に強い発言力を与え、まだ組織化されていない介護施設では経営側に干渉されることなく組合が労働者と関われるようになった。

イフラヴァにある介護施設の労働者でもあるダナ・ブリコヴァALICE委員長は、「チェコの民間介護部門における画期的な協約であり、大きな成果だと認識している。今回の協約は、何百人もの介護士、看護師、洗濯係、受付係、その他スタッフの勇気と団結した取組みなしには不可能だった」と感慨深く語る。

3月21日、団体協約に署名するダナ・ブリコヴァALICE委員長(左)とペンタ病院グループのバルボラ・ヴァキュリコヴァCEO

協約の実現に向けたキャンペーンには、何百人もの労働者が参加し、動員や請願活動が行われ、一般市民からも幅広い支持を得た。

アルツハイマー患者の入居ホームを所有するペンタ病院グループのアリス・シュヴェロヴァ人事部長は、「交渉は複雑だったが、公正なものとなった。エネルギー価格その他の高騰の影響によって、施設が大きな打撃を受けた時期に交渉が開始したが、我々は相互合意に達することができた」と振り返り、「交渉に参加した方々の建設的な取組みに感謝したい」と語った。

今回の組合の勝利は、UNIの中欧組織化センター(COZZ)が支援する、迅速な組織化キャンペーンによる成果でもある。ALICEは約1年前の2022年4月に、アルツハイマー患者の入居ホームで締結した最初の団体協約に署名した。10月には、組織化の取組みが功を奏し、さらに4つのアルツハイマー患者の入居施設の労働者が組合に加入し、現在では10施設に拡大し ている。

新しい団体協約はすべての労働者に利益をもたらすが、今後、さらに残りの約20のアルツハイマー患者の入居施設で働く労働者を組織化する道も開かれている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「より良い労働条件と賃金を求めて組織化し、キャンペーンを展開し、そして立ち上がる決意を持って取組んできた施設労働者とALICEに協力できることを、誇りに思う。この成果はチェコ全土の民間介護施設で働いている人たちを勇気づけている。この地域の組織化に対するUNIの支援が実を結び、労働者の生活に真の変化をもたらしていることは、素晴らしい」と称えた。