メキシコのテレコム労働者が歴史的ストライキ

新たな団体協約の交渉が決裂し 、 STRMがストを実施

賃金、団体協約違反、そして約2000人の採用募集をしていないことをめぐって、 メキシコの大手通信会社テルメックスで働く数千人の労働者が、約40年ぶりのストライキに突入した。

約6万人のテルメックス労働者を代表するUNI加盟組織のSTRMは、2022年7月21日付で組合員向けに出した声明の中で、「今日、柔軟性に欠ける強硬な姿勢や意思の欠如は、労使関係の良好な進展にとって正しい道ではないということが明らかになった。我々は3年間、会社と労働当局に対し、この交渉を最良の条件で解決しようとする政治的意思を示してきたが、会社側は政治的な意思を示さなかった。組合にはストライキに訴える以外の選択肢は残されていない」と述べた。

ストライキの発表後、労使は労働省を通じた調停手続きに合意し、7月25日に行われる最初の会合から20日以内に解決に至ることが期待される。この問題の解決に向けて設置された専門委員会は、従業員に対する債務、新入社員の退職制度、1,942人の追加雇用についての両当事者による様々な提案に関して、財政コストおよび数理計算を分析する権限を持つ。

6月初めに一度ストライキは延期され、労使は現役労働者および退職者の4.5%の賃上げを定めた団体協約の改定に合意した。だが組合は、メキシコのインフレ率に見合った7.5%の賃上げを求めている。

組合によると、カルロス・スリム一族が所有するテルメックスは、3年前にメキシコ全土で約2000人の採用を約束したものの、実現しておらず、必要人員よりも少ない人数で運営されているという。組合はまた、運営や管理上のニーズに対応する投資拡大を求めている。

さらに組合は、予定されていた募集人員の一部が外部企業に委託され、外部企業に雇用された労働者は団体協約の対象外となるため、組合の弱体化につながっているとの非難をしている。

マルシオ・モンザネUNI米州地域書記長は、「団体協約を守り、組合員の良質な雇用をつくり、インフレ率に見合った賃上げを求めてストを実施中のテルメックス従業員と加盟組織STRMを支援する。我々は会社側に対し、早急に組合と対話を行い、組合の要求に耳を傾けるよう求める」と述べた。

テルメックスは、スリム氏が所有するアメリカ・モビルの一部であり、中南米の他地域ではクラーロのブランドが使われている。アメリカ・モビルはメキシコの会社で、中南米最大手の電気通信会社である。