米国の銀行労働者、歴史的な団体協約を締結

UNI加盟組織の全米通信労組(CWA)の組合員は、銀行部門で40年を経て初めて団体協約を締結したことを非常に喜んでいる。

ワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州にあるベネフィシャルステートバンクの労働者は、適正な最低賃金と福利厚生の拡充、研修機会の拡大、労使合同委員会の設置、1,000ドルの賞与等を確保する3年の協約を結んだ。

ベネフィシャルステートバンクのカリフォルニア州オークランド支店で働くデザレイ・ジャクソンは、「ベネフィシャルステートで働く前は、ウェルズファーゴのコールセンターで働いていた。銀行の労働者が組合を結成することはもちろん、経営陣との協約交渉が可能であることすら知らなかった。ウェルズファーゴでは、常に極度の販売ノルマという圧力に曝され、声をあげれば自身の職が危うくなることもわかっていた」と振り返り、「今では、仕事に関してだけでなく、賃金や評価基準についても意見を言えるようになり、顧客に可能な限り最高の金融サービスを提供することにもつながっている」と喜びを語った。

CWAの「より良い銀行委員会」(CBB)が中心となって取組んだ組織化活動が奏功し、2020年3月にベネフィシャルステートバンクの従業員は投票で、組合結成とCWAへの加盟に賛意を示し、今回の新しい協約締結に至った。銀行には、組織化の際には中立を保つよう、また過半数の従業員が組合加入に署名したら、組合を承認するよう要請していた。

ニック・ワイナーCBB共同代表は、「銀行産業で何十年も結成できなかった組合をつくるため、ベネフィシャルステートの労働者は懸命に取組み、ようやく団体協約を締結するまでに至った。今こそ、全国の銀行経営者もこれに倣い、銀行労働者の権利を認める時だ」と主張した。
CBBに関わり、第一線で活躍する労働者は、構造的な差別、低賃金、過度な販売ノルマ、内部告発者への報復等で悪名高い米国の銀行業界の状況を改善するために懸命に取組んできた。組合に代表される労働者は全体の1.1%に過ぎない。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「CWAと組合員にとって大きな勝利だ。この重要性は過小評価できない。米国の銀行業界に悪影響を及ぼしている低賃金、差別、販売圧力と闘うには、組合への組織化しかない。自由で公正な環境の中で労働者が組織化できるようにすれば、労働条件の改善につながり、その結果、顧客へより良いアドバイスができ、より持続可能なビジネスにつながる。ベネフィシャルステートバンク経営陣がそれを理解してくれたことを嬉しく思う」と勝利を称えた。