EUはプラットフォームワークの偽装請負に終止符を打つ時だ

欧州委員会は、「プラットフォームワークの労働条件に関わる課題に取組むために可能な行動」についての協議を開始した。労働者に偽装請負(偽装自営業)を強要するプラットフォームは、過去10年間にわたり欧州の労働者の不安定雇用を増大させる大きな要因となってきた。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「労働者は労働者だ。ウーバーのロビー活動資金がどれだけあろうとも、このシンプルな事実を変えることはできない。ウーバーは、米カリフォルニアで労働者の権利を取り戻した法律を覆すのに2億ドルを費やした後、今度は欧州で牙を剥こうとしている。欧州委員会は明確な態度を取り、労働者保護の立場を示さなければならない」と主張した。

偽装請負のプラットフォームは長い間、法的なグレーゾーンで運営していると主張してきた。スペイン、フランス、英国、そして最近ではイタリア等、多くの国で、グレーゾーンは存在せず、こうした企業は単に法律に違反しているとの判決が示されてきた。

欧州委員会が協議を開始したまさにその日、ミラノ検察庁は大手フードデリバリー4社に対し、労働者と雇用契約を結ぶよう命じた。ミラノだけでも何千人もの労働者に関わる今回の命令は、EU全体の問題の大きさを示唆している。

これらの企業は、違法行為によって労働者が得るはずの収入を奪い、不正競争によって巨大な市場シェアを獲得してきた。それによって大規模な投資を集め、今度はEUで法を変えようとしている。

レティクUNI欧州地域書記長は次のように糾弾した。「ビジネスモデルとして組織的に法を破っている企業と、組織犯罪は何が違うのか? 長年に渡り労働条件を侵害し、弱体化させた後、偽装請負プラットフォームが規則に違反しているということに、欧州中の裁判所が気付き始めている。EUが今頃になって目を覚まし、こうした強欲な企業にフリーパスを与えるために介入し、労働者には結局、最賃にも満たない時給や手当しか払われないとしたら、歴史的な大失敗だ。欧州委員会は、プラットフォームを介して働いているか否かによらず、労働者を保護しなければならない。欧州では、ウーバーや他の企業がカリフォルニアで義務を免れようとしているようなことはできない。」

団体交渉

基本的労働権を攻撃して公正な競争を弱体化しようとする、偽装請負企業の特定の利益によって決められるデファクトスタンダード(事実上の業界標準)ではなく、労働者を中心としたアプローチを採用すべき時が来ている。その中心は、労働者の団体交渉権が守られ、確実に実行されるようにすることだ。

立証責任

これまで労働者は、自身の権利を行使するために、自らの労働者性を証明すべく裁判所に出向かねばならず、これには個人に莫大な金銭的、時間的コストがかかっていた。UNI欧州は、欧州委員会に対し、この立証責任の所在を反転させることを要求している。もしプラットフォーム企業が労働者を自営業者として分類するならば、企業側こそが、その主張の合法性を証明するため、法廷に出向くべきなのである。

制裁

労働基準監督署と検察官には、労働法を効果的に執行する権限が与えられなければならない。欧州委員会の目標は、未払いの賃金・社会保障費の清算に加えて罰金という形で、労働者に偽装請負を強いる企業に対する真の抑止力となるような制裁を、EU全体で実施することでなければならない。