世界選手会:安全な競技再開に必要な6要件

世界選手会は6月4日、COVID-19による世界的な競技中止を受け、選手、チーム、リーグ、放送局が、プロスポーツの無観客試合再開を交渉する中、あらゆるスポーツが対処すべき6つの必須条件があると主張した。

世界選手会は、各選手会と集中的な協議を行い、医療や公衆衛生の専門家、スポーツ医、疫学者、労働安全衛生の専門家、弁護士等の専門的な知見を盛り込んだ「安全に仕事及び競技を再開するための指針とすべき検討事項」を策定してきた。

この検討事項は、各選手会が競技再開に向けた交渉を行い、競技が再開した際に選手の安全衛生を慎重にモニタリングすることを支援する目的で作られ、安全に仕事及び競技を再開するための包括的な枠組みを示している。

次に挙げる6つの原則の下、検討事項として考慮すべき重要な問題が提起されている。

  1. 関連市場における公衆衛生上の危機が収束していること。
  2. 選手は、自身の安全衛生に関してCOVID-19が要因となる固有の個人的及び環境のリスクから保護され、もし感染した場合には、最高水準の治療を受けられること。
  3. 選手は、プレー復帰の法的、経済的、健康上のリスクを負わないこと。
  4. メンタルヘルスや社会福祉に関する適切な支援のメカニズムがあること。
  5. スポーツの現場に内在するリスクを前提とすれば不可欠な、選手の安全衛生に関する通常の高い基準は、今後も維持されること。
  6. パンデミック第2波が起こる可能性を仮定し、各スポーツは透明性のある「次善の策」を備えておくこと。

UNIのブレンダン・シュワブ世界選手会担当局長は、「世界中で多くの選手達が現場に戻るために努力してきたが、いかなる犠牲も払ってはならない。競技再開の経済的圧力によって、選手の権利と安全が損なわれてはならない」と訴える。

「COVID-19は未知な点が多く、未だ感染性の高い病気であり、確立した治療法や有効なワクチンがない。スポーツをプレーすることは、ウィルス感染拡大を抑えるために社会が規律をもってとっている措置とは相反する。現場に戻ることで、選手は自身と家族を危険な状況にさらす可能性に置かれる。」

「我々がまとめた『指針とすべき検討事項』は、選手会が安全な競技再開に向けた交渉を行う際に役立つだけでなく、劇的に進化し変化していく環境の中で競技再開を注意深く監視する上でも有効なものだ。」

また、クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「労働組合は、パンデミックの間に労働者の安全と権利を保護する上で非常に大きな役割を果たしており、それはスポーツの世界でも同様だ。UNIの仲間である世界選手会が提示する6つの必須条件は、安全な競技再開に向けた非常に有益な枠組みを示すものだ」と述べた。

世界選手会は、プロスポーツ選手や競技者を組織し、意見を代弁する唯一の国際組織で、60か国以上、100を超える選手会の85,000人もの選手が結集している。その役割は、組織化された選手の意見が、国際スポーツの意思決定機関の最高レベルに届くようにすることである。