韓国金融労組、産別団体協約の実施を確実にするためのタスクフォース結成

韓国の労働法では2019年7月から、週労働時間の上限が最長12時間の超過勤務を含め52時間とされた。300人以上の従業員を雇用する企業に適用される。韓国金融労組(KFIU)は、国のガイドラインが発表される1年前の2012年から週5日労働を率先して要求してきた。今回もまた、KFIUは韓国で週52時間労働を導入するために、固い決意で主導的役割を果たしてきた。

2018年、KFIUと韓国銀行協会は、今年1月から週52時間労働とする約束を含む団体協約を結んだ。団体協約は実質的に、指定された昼食休憩時に仕事のコンピューターを操作しないこと、全ての妊娠した女性スタッフは1日2時間の短縮を認められること、管理職はKPI(主要業績評価指数)を軽減するか、または簡素化すること、客を装って銀行窓口の接客態度等を評価すること等、33件の懸念事項もカバーしている。

今年5月、KFIUは、30の職場からの44人の組合員で構成される、WIT(職場調査チーム)と称する特別タスクフォースを設置した。KFIUの加盟組織、KB銀行労組は6年前から既に、2人の専従組合役員を配置した独自のWITを設置し、不当労働行為や労働条件の悪化に警告を与えるため、経営側の慣行をモニターしてきた。組合員は誰でもWITに連絡し、WITは状況を是正するため、調査を行い勧告を行う。

新たなタスクフォースの最初の任務は、時短、感情労働からの保護、過度な競争の禁止という3つの優先課題について団体協約の実施を評価するチェックリスト作成である。

WITのチーム長を務めるKFIUのユー・ジュスン書記長は、「2001年から、地域銀行は全て金融持株会社の傘下に再編され、市場シェアを維持するために競争がいっそう激化した。そのため個別の銀行レベルで、従業員の“モチベーションを高める”ために、個人の業績評価の使用が増加した。そうした傾向によって、金融機関の公的価値が弱まり意味が無くなってきている。銀行員は高い販売ノルマを達成して生き残ることを余儀なくされ、顧客に最大レベルまで販売してしまう。結果、顧客に悪影響が及ぶこともある」と述べる。

「銀行員は大きなストレスを抱えており、その結果、鬱病や慢性疾患率が増大し、自殺者も出てしまった。韓国では、銀行員の業務上疾病率は、建設労働者に次いで2番目に高い。昨年、多くの交渉を重ね、KFIUと韓国銀行協会はついに、長年の懸案事項であった、超過勤務と、チームの協力より個人の過当競争が蔓延している環境に起因する業務上のストレスを解決する取決めに合意した。」 KFIUのWITは、6月に実施した初の職場視察の報告をまとめた。調査結果からは、組合のある27の職場のうち24の職場で週52時間労働が実施されていることがわかった。しかし3つの職場にしか、実際の労働時間を追跡・立証する自動計測機が設置されていない。9つの組合は、未だに残業代が正しく払われていないと報告した。組合員が監督者からの否定的な反応を恐れて、超過勤務の実態を報告していない場合もあるという。韓国産業銀行は育児休業を現行の2年から3年に延長したことも報告された。タスクフォースは、週52時間労働を完全に実施するために、新規採用を増やすべきだと提案している。