ブログアーカイブ

豪、ミャンマーの国営銀行に対する新たな制裁を発表

オーストラリアのペニー・ウォン外務大臣は、ミャンマーにおける軍事クーデターから3年を迎えた2024年2月初め、ミャンマー軍事政権に対する追加制裁を発表した。オーストラリアを拠点とするミャンマー・キャンペーン・ネットワーク(MCN)が2023年11月初旬に外務大臣宛に発表した公開書簡をはじめ、数か月にわたる強力なアドボカシー活動を受けての動きだ。

UNIを含む400以上の団体が賛同したこの書簡では、ミャンマー国民に対する圧政の資金調達に大きく貢献している20以上の国有企業や銀行部門の事業体が特定されている。特定された事業体のうち、オーストラリア政府は、特に国営ミャンマー外国貿易銀行(MFTB)とミャンマー投資商業銀行(MICB)に制裁を科すことを決めた。ジェット燃料供給業者3社も、新たな制裁対象に含まれた。

こうした措置は、軍事政権に対する国際的な制裁と歩調を合わせるため豪州が取組みを強化したことを反映している。だが軍事政権は、国際制裁を回避する方法を絶えず模索しており、さらなる警戒が不可欠だ。

UNI加盟組織であるオーストラリア金融労組(FSU)は、MCNのメンバーとして、オーストラリアと世界の労働組合運動において公開書簡への支持を集める上で強力な役割を果たした。FSUは、2023年8月に米国・フィラデルフィアで開催された第6回UNI世界大会でミャンマー労働組合総連盟(CTUM)からのメッセージを受け、連帯にむけた取組みをより一層強化することとなった。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、FSUの取組みを称賛し、「人権と民主主義の回復を求めるミャンマー国民の闘いを支援するため、UNIの旗を掲げ続けていることを誇りに思う。新たな制裁のタイミングは極めて重要であり、我々は軍事政権が海外からの資金獲得を制限するための追加措置を求める声を、積極的に支持していく」と述べた。

UNIは、軍事政権に対する国際的な圧力強める取組みを続けている。UNIは2月初めに欧州連合(EU)に対し、メイド・イン・ミャンマー・プログラムの終了と、 EUのEBA(武器以外すべて)特恵貿易協定への支援措置を撤回するよう求めるグローバルユニオン評議会の共同書簡に署名した。クリスティ・ホフマンUNI書記長も、ILO調査委員会(COI)報告書と国民統一政府の承認に焦点を当てたCTUMとグローバル・ユニオンのウェビナーで講演している。


フィンランドのサービス労働者、政治ストに突入

UNI加盟組織のサービス・ユニオン・ユナイテッド(PAM)と労働組合Proが、大規模な政治ストを招集した。2024年2月1日、同国最大の小売チェーン、多数のホテルやレストラン、公共交通機関の駅、不動産・清掃サービス会社、製紙産業、金融・情報通信部門で働く労働者が、争議行動に参加する。

今回のストライキは、右派のオルポ=プッラ政権が昨年、失業保障を縮小し、住宅手当を削減したことを受けたものだ。同政権はさらに、解雇要件の緩和、ストライキ権の制限、病気休暇の初日を無給とすること等を計画しているとみられる。失業保障のさらなる削減も発表され、サービス産業に従事する人々は大きな打撃を受けることになる。

例えば、PAMが交渉した団体協約が適用される部門では、賃金労働者の6分の1以上が働いている。ロニ・セリネンPAM委員長は、「政府による削減は、彼らやその家族、さらに数千人に影響を与えるだろう。提案に変更がなければ、この削減案によって人々はさらに数百ユーロを失うことになる。生活保障はおろか、人々の求職活動を奨励も支援もしない。貧困が拡大するだけだ」と鋭く批判し、「だからこそPAMは、政府が考えを改めるようデモを行い、政治的ストライキに訴える以外に選択肢はないと考えている」と強調する。今回のストライキは、フィンランド労働組合中央組織(SAK)が呼びかけた大規模な動員「#SeriousGrounds」の一環である。

また、労働組合Proも、全国の複数の事業所でストライキを行うよう組合員に呼びかけた。ヨルマ・マリネン同委員長は、「政府は現行の労働市場モデルから多くの点を変更しようとしており、職業生活は弱体化し、劇的に不安定になるだろう。フィンランドの労働者は、もっと良い条件を得てしかるべきであり、それを求めている」と語っている。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「オルポ・プッラ政権の改革は反労働者、反組合、反社会的である。欧州全域で団体交渉の適用範囲を強化するというEUの政策に真っ向から反するものであり、容認できない。だからこそ我々は、ストライキに突入したフィンランドの組合員に連帯し、社会保障と労働権・労働基準の縮小に反対する全国的な動員を支持する」とコメントしている。


アルゼンチンのゼネスト、新政権の改革に対して強固な反対の意思表示

2024年1月24日、アルゼンチン全土で労働者がハビエル・ミレイ新大統領の極右・反民主主義的政策に抗議するためにストライキを決行し、数十万人の人々が国の機能を停止させた。

この日のゼネストは、就任7週間目の大統領が「ショック療法」に例えた、有害な経済・政治改革の数々に対する最大規模の反対運動であった。労働組合によれば、必要緊急大統領令(DNU)と国家改革法案(オムニバス法として知られる)は、労働者、環境、民主主義のために何十年にもわたって苦労して守られてきたものを後退させるものだ。

ブエノスアイレスのプラザ・デル・コングレソでの大規模集会で、CGTおよびUNI加盟組織FATSAのヘクター・デール書記長は、「DNUを打倒し、オムニバス法が否決されるまで闘い続ける」と宣言した。同氏はUNI米州地域会長も務める。

アルゼンチン国内での広範な支援に加え、ゼネストは世界中で連帯を生み出 した。

約170か国の労働者を代表するグローバルユニオン評議会は、次のように支援声明を発表した。
「我々は、アルゼンチン政府が一方的に法案を出すのをやめ、労働問題に対処する方法について組合と交渉を開始するよう、要求する。また、民主主義の基盤を脅かすこうした逆進的な政策に積極的に反対するため、アルゼンチンの組合を支援する世界各地の行動に連帯する。(…中略…)アルゼンチンの民主主義の後退を許すわけにはいかない。今、我々は行動しなければならない。」

クリスティ・ホフマンUNI書記長とマルシオ・モンザネUNI米州地域書記長は、「アルゼンチン政府が行おうとしている違法な改革は、貴国が締結した国際協定に謳われているストライキやデモの権利など、基本的な国際法に明白かつ明確に反している」として、ストライキを支持するとともに法改悪を非難する書簡を、ミレイ大統領に送った。

ブラジル、ベルギー、カナダ、チリ、コロンビア、ドミニカ共和国、ドイツ、エルサルバドル、メキシコ、ペルー、パラグアイ、スペイン、英国、米国、ウルグアイなど、数十か国の労働組合が、街頭で連帯を表明した。


UNI書記長、ダボス会議でAIをめぐる交渉の必要性について訴える

2024年1月中旬にスイスの山村・ダボスで開催された世界経済フォーラムの年次総会では、人工知能が最重要テーマとなった。クリスティ・ホフマンUNI書記長は、特にAIのようなテクノロジーをめぐる団体交渉の必要性について、訴えた。

2024年の総会の全体テーマは「信頼の再構築」であり、ホフマン同書記長は、AIの導入に関して信頼が確立されるためには、使用者はこれについて労働組合と交渉しなければならないと指摘した。

デロイトやロレアルのCEOも参加した『オーグメンテーションを通じて考える』パネルでは、同書記長は「世界中の労働者は、AIが自らにとって何を意味するのか、不安を抱いている。解雇や職を失うことを心配しているのだ。この不安に対処するためには、そのプロセスに労働者を参加させなければならない」と強調した。

そして「労働時間をどのように再構築するかについて、広い視野を持つこと。生産性が向上すれば、解雇の代わりに週休3日制についての議論が高まる可能性もある。しかし、これも交渉次第だ」と加えた。

6万人以上の俳優や実演家を率いて、AIを中心課題として118日間のストライキを行った米国の組合SAG-AFTRAのダンカン・クラブツリー=アイルランド事務局長は、『労働者に焦点を当てる』の討議で、ホフマンUNI書記長と共にステージに上がった。そして、人工知能の導入に関する決定は、機械ではなく人間によって下されるものであるため、これらの選択に責任を持ち、人間を第一に考えるべきだと指摘した。そして、そのためには「労働者はそれらの決定を下す上で重要な役割を持つべきだ」と訴えた。

ホフマンUNI書記長は、ダボス会議でビジネス・リーダーや人権擁護に関わる活動家と会談したほか、アンソニー・ブリンケン米国務長官と会談したグローバル・ユニオン代表団の一員として、労働権の促進と労働組合の構築を目指すバイデン政権のグローバル・レイバー指令について語った。


ウェルズ・ファーゴの労働者、フロリダで組合結成

フロリダ州デイトナビーチのウェルズ・ファーゴ支店で働く労働者が、UNI加盟組織の全米通信労組(CWA)傘下のウェルズ・ファーゴ労組(WFWU)に加入し、組合結成に向けて投票を行った。2024年1月11日の今回の組合側の勝利によって、2023年の年末にニューメキシコ州の労働者が組合選挙で勝利したのに続き、ウェルズ・ファーゴの支店では2番目の組合結成となった。

ウェルズ・ファーゴにおける組織化の取組みは、米国の大手銀行では初の快挙である。これは、ウェルズ・ファーゴが多様性と包摂性、銀行サービスへのアクセスなどに関して行った約束に対する責任を問うべく、何年にもわたって労働者が圧力をかけてきた成果である。

インターナショナル・スピードウェイにあるウェルズ・ファーゴのデイトナビーチ支店の行員であるコリン・ジェファーソン氏は「ウェルズ・ファーゴで働く労働者の2番目の支部として組合を結成し、私たち全員にとってより良い銀行にするために必要なこの一歩を踏み出せたことを、大いに誇りに思う。今、本当の意味で交渉の席を得たことで、人員配置、業務量、不公平な賃金、その他多くの問題の改善について交渉できることを期待している」と述べた。

フロリダ州以外にも、デラウェア州ウィルミントンやバージニア州バージニアビーチなどで、支店従業員が全国労働関係委員会(NLRB)に選挙を申請している。支店やコールセンターで働く労働者たちは、人員不足、報酬不足、そして集団的な声を上げることの重要性について取組むため、WFWUや「より良い銀行委員会」と共に組織化を行っている。

ウェルズ・ファーゴの行員と窓口係は、2023年11月に初の組合選挙を申請して以来、同行によの反組合攻撃に積極的に反撃してきた。銀行は、全国の労働者に反組合的な内容の資料を送りつけたり、労働者を威嚇するために組合潰しのための要員を支店に飛ばしたりしてきたのだ。

より良い銀行委員会のニック・ワイナー組織化担当部長は「WFWUの取組みは始まったばかりだ。デイトナビーチのウェルズ・ファーゴの労働者が、アルバカーキの仲間とともに組合投票を成功させたことを、非常に誇りに思う」と語り、「ウェルズ・ファーゴは、横暴な反組合キャンペーンを展開するのではなく、銀行の目と耳である労働者の声に耳を傾け、彼らの組合結成の権利を尊重すべきだ」と釘をさした。

アンジェロ・ディクリストUNI世界金融部会担当局長は、「ウェルズ・ファーゴで起きていることは信じがたいほど喜ばしい状況だ。わずか数週間のうちに労働者が組織化された2回目の出来事であり、これが全米のウェルズ・ファーゴにおける組織化の波に繋がることを願っている。組合加入の権利のために立ち上がったデイトナビーチの労働者とともに、労働者が公正な取引と仕事上の発言権を得られるようにするため、この動きの先頭に立っている『より良い銀行委員会』とCWAを祝福したい」と語った。


UNI欧州が勝利:欧州委員会、公共調達の問題に取組むことを約束

2024年1月15日、UNI欧州のキャンペーン『団体協約なくして公契約なし』は、より良い雇用を求める闘いにおいて、突破口を開いた。

欧州委員会のニコラ・シュミット雇用・社会権担当委員が出席する中、欧州議会は公共調達指令に関する重要な本会議討論を行った。そして、欧州委員会は初めて、欧州議会が求める同指令の改正に直接応じた。シュミット同委員は「欧州委員会は、さらなる具体的な措置が必要となれば、立法的なものであれ検討することを約束する。つまり、現行の条文を見直す必要があり(…中略…)、これには社会的配慮も必ず含まれる」と述べた。

公共調達指令は、EU全域の公的機関が民間企業と物品・サービスの提供を契約する際の条件を概説している。残念なことに、あまりに多くの場合、価格だけが唯一の基準となり、賃金や労働条件、サービスの質に関して底辺へ向かう競争へとつながっているのが現状だ。清掃員やコールセンター労働者、通訳、安全監視員、看護師など、UNI欧州が代表する700万人のサービス労働者の多くが、公共入札の落札方法によって、直接影響を受けている。

改革を支援する欧州議会議員
UNI欧州の代表はストラスブールに赴いて討議をフォローし、欧州議会議員との会合の中で懸念を提起するとともに、会えなかった議員にはメッセージを送った。こうした取組みを経て、過半数の欧州議会議員が、ソーシャル・ダンピングの停止と公共調達指令の改革を求めるUNI欧州の要求を支持した。

ドイツのデニス・ラトケ議員は、討議の開始にあたって「本日この場で、この公共調達の問題を議論し、委員にこの質問を投げかけることは、非常に重要なことだ」と述べ、オランダのキム・ファン・スパレンタク議員は、「労働者を犠牲にして企業が利益を最大化する一方で、基準を引き下げることはもはや許されない」と述べた。

オランダのアグネス・ヨンゲリウス議員は、「労働者と団体協約を結んでいない企業に、これ以上公契約を結ばせないようにする必要がある」と同意を示し、デンマークのニコライ・ヴィルムセン議員は、「公共調達指令をできるだけ早く改正することが重要だ。団体協約を結ばない企業に、納税者の資金が使われるべきではない」と語った。討論に先立ち発表された論説では、4つの異なる政治系列の欧州議会議員4人が、欧州委員会に対して改革の道を拓くよう求めている。

討論会では、スペインのマリア・ロドリゲス・パロップ議員、イタリアのダニエラ・ロンディネッリ議員、マルタのアレックス・アギウス・サリバ議員、スペインのエストレラ・ドゥラ・フェランディス議員、スロベニアのミラン・ブルグレス議員など、他の複数の欧州議会議員も、改革を支持している。

欧州委員会のコミットメント
討論の最後にニコラ・シュミット委員は、欧州委員会が法制化も含めたさらなる措置と改革を検討することを約束するとともに、「不正行為を行い、労働者の権利を尊重せず、労働者の保護を尊重しなければ、企業は最安値で取引できるだろう。だがそれは誰が負担する価格なのか」と述べ、法的な不確実性が問題であるという重要な事実を認めた。

これは、EUの公共調達規則を改革するUNI欧州のキャンペーンにとって大きな勝利だ。今後、UNI欧州は加盟組織とともに、言動を行動に移すよう、働きかけていく。


ウェルズ・ファーゴの支店を組織化―米国の大手銀行では初

2023年12月20日、 ニューメキシコ州アルバカーキにある大手銀行ウェルズ・ファーゴの支店労働者が、5対3で組合結成を決議した。米国の大手銀行では初の勝利となる。組合員は、米国通信労組(CWA)傘下のウェルズ・ファーゴ労組に加入する。

アンジェロ・ディクリストUNI世界金融部会担当局長は、 「ウェルズ・ファーゴにおけるこの歴史的投票は、転換点となるもの。伝統的に組合を持たない産業においても、従業員が共通の目標のために団結すれば何を達成できるか、 労働者の集団的な強さとレジリエンス 示している」と祝福した。

組合は、人員不足、低賃金、運営の不備などの問題に取組み、ウェルズ・ファーゴ従業員の賃金と福利厚生の改善について提唱することを目的としている。

労働組合に敵対的なことで有名なこの業界において、 フロリダ州デイトナのウェルズ・ファーゴ支店の労働者も、 CWA加入を目指して組織化を行い、全米労働関係委員会に選挙を申請した。これは、11月にアルバカーキ(ニューメキシコ州)とベセル(アラバマ州)でウェルズ・ファーゴの労働者が行った2つの申請に続くものだ。

ニュースサイトのAxiosによると、現在、組合加入のメリットを享受しているのは、全米の銀行従業員の約1%に過ぎない。

デイトナ支店の行員は組合結成の動機として、人員不足、5年間上がっていない賃金、福利厚生の貧弱さを挙げている。

今回の組合の勝利は、ウェルズ・ファーゴ労組(CWA傘下)の全国的な取組みと、交渉権を求めて急速に拡大する金融労働者の闘いにとって、画期的な瞬間となった。


スロバキアの銀行労働者がスト、賃上げを勝ち取る

イタリアに本社を持つ多国籍メガバンク、ウニクレディトに対するスロバキアの銀行労働者初のストが、成果をもたらした。

UNI加盟組織のウニクレディト銀行チェコ・スロバキア一般労組の組合員であるブラチスラバのウニクレディト従業員が、賃上げを求めて2023年12月12日にストに突入し、4日後に賃上げを確保する団体協約の合意に達した。

このストライキは、組合とウニクレディト銀行との数カ月にわたる紛争を経たものである。

アンジェロ・ディ・クリストUNI世界金融部会担当局長は、「休暇シーズンを迎える中で、スロバキアのウニクレディト労働者が、相応の賃金を盛り込んだ新たな団体協約という、特別に祝うべきものを手に入れたことを嬉しく思う」と祝福した。

国際的な連帯に加え、ストはスロバキア国内で全国的な支持を得た。スロバキア労働組合総連合(KOZ)のモニカ・ウレロヴァ会長は、銀行の従業員は恵まれているという俗説があるが、実際はその逆であると指摘し、「銀行はここ数年で空前の利益を蓄積しているが、それを行員と分かち合おうとはしていない」と述べた。


フィリピン上院、全会一致でILO第190号条約の批准を承認-フィリピン労働者に歴史的な瞬間

2023年12月11日、フィリピン上院が「仕事の世界における暴力およびハラスメントに関するILO第190号条約」の批准を全会一致で承認し、フィリピン労働者の権利にとって画期的な勝利がもたらされた。

ILOがこの条約を2019年に採択して以来、UNIフィリピン加盟協(UNI-PLC)は、フィリピンの他の労働組合、労働団体、権利擁護団体とともに、職場におけるあらゆる形態の暴力やハラスメントから労働者を保護するこの重要な条約の批准に向けて、キャンペーンを精力的に展開してきた。広範なロビー活動、大規模集会、政策立案者との対話、さらに労働者の権利保護における190号条約の重要性について認識を高めるための草の根アドボカシーなどを行ってきたのである。

UNI-PLCは、組合活動家やこの大きな成果のために取組んできた他の労働組合に敬意を表し、次のようにコメントした。「ILO第190号条約の批准は、フィリピン人労働者とその権利擁護のために取組んできた人々の声を結集した重要な勝利。ILO第190号条約が国内法の一部となるということは、フィリピンの労働組合・労働運動にとって重要な勝利として記憶される歴史的瞬間だ。この条約は、意味のある変化をもたらし、労働者の権利を前進させる上で、集団行動とアドボカシーの力がいかに重要であるかを示すものである。この画期的な勝利は、フィリピンのあらゆる労働者が暴力やハラスメントを受ける恐れを抱くことなく、まっとうな雇用に従事し、国内の職場で敬意と平等、安全の文化を育む未来への道を拓くものだ」

UNI-PLCはさらに、条約の批准という決定的な一歩を踏み出すことは、持続可能な開発と社会進歩の目標に沿い、すべての労働者の尊厳と権利を守る職場環境を構築するという国際労働基準と人権原則に対するフィリピンのコミットメントについて強力なメッセージを送ることになる、と期待している。

フィリピン政府は現在、法的枠組みの確立、執行のメカニズム、被害者への支援サービス、この問題に関する教育・啓発の促進など、包括的な施策を実施する体制を整えている。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、「UNI Aproは、この画期的な成果を達成したUNI-PLCと加盟組織の精力的な活動、フィリピン労働運動への貢献を非常に誇りに思う」と述べ、勝利を祝した。

ILO第190号条約は、職場における暴力やハラスメントに対処・防止することを目的とし、そのような行為が人権や職場における基本原則・権利を侵害するだけでなく、個人の尊厳や社会全体の健全性を損なうものであるとしている。現在、ILO加盟国のうち36か国がこの条約を批准しており、うち太平洋地域からはオーストラリア、フィジー、パプアニューギニアの3か国が批准しているが、今回の画期的な決定により、フィリピンはアジアで初めて190号条約に加盟した国となった。


第22回UNI-LCJユース英語セミナーを開催!

2023年12月8~10日、東京・府中においてUNI-LCJユース英語セミナーが4年ぶりに対面開催された。6組織(情報労連、全印刷、全労金、UAゼンセン、大日本印刷労組、JP労組)14名の参加者(男性5名、女性9名)は、海外から招いた3人のリソースパーソンを交え、英語でコミュニケーションをはかりながら、国際労働運動について理解を深めた。

「2023~2027年UNI-LCJアクションプラン」の重点課題に挙げられる「国際労働運動で活躍できる人材の育成」という方針に沿って開催された本英語セミナーの開会式では、北村聡太UNI-LCJ副議長が英語で開会挨拶を行い、「将来、日本のみならずアジア太平洋地域の労働運動のリーダーとなる皆さんにとって、このセミナーへの参加は国際労働運動への第一歩となる。ぜひ職場の仲間にも、この合宿で得た体験を共有してほしい」と呼びかけた。

自己紹介とオリエンテーションを経て、参加者は、上田智亮UNI-LCJ事務局長より国際労働組合運動の概要やUNIの取組みについて説明を受けた。また、インド出身のプージャ・カパヒUNI Aproオルグ(デジタルコミュニケーション・キャンペーン担当)は、同国における貧富の差や女性差別などの問題に触れつつ、非正規層や青年女性の組織化、縁故主義の蔓延する労働組合運動の課題を指摘した。マレーシアのメディア労組のアメリア・ナディアKESTMB労組副書記長は、多文化共生の同国の風土、メディア産業、労働組合の現状、女性や青年の課題、組合の活動などについて報告した。また、オーストラリア出身のホビッグ・メルコニアンUNI Apro組織化・キャンペーン部長は、同国の労働組合運動の概要や、出身組織である店舗流通関連労組が取組んできたハラスメント撲滅キャンペーンやフランチャイズ店舗における移民労働者搾取に対する闘い等について、報告した。進藤葉月UAゼンセン国際局職員は、11月に開催されたUNI Apro青年委員会及びワークショップについて報告するとともに、UAゼンセンの青年組織である「ヤングリーブス」の取組みについて紹介した。

最終日には、前日より準備と練習を重ねてきた最終プレゼンテーションが行われた。

グループ1は、Make Amazon Payやジェンダーに基づく暴力に反対するキャンぺーン等を事例にUNIの取組みを説明し、組合の下で団結すれば変革していく力を得ることができる、とまとめた。

グループ2は、青年や女性がどのように労働運動の中で闘ってきたか、いくつかの事例をもとに歴史を振り返った。同時に、寸劇とクイズを盛り込み、参加者を惹きつける対話型の構成で発表を行った。

グループ3は、日本に来た外国人労働者が、日本の独特の職場文化に触れて違和感を表明しつつ、日本の労働者もそれによって視野を広げていくというストーリーで寸劇を行った。

いずれのグループも本セミナーで学んだ内容を盛り込みつつ、短い練習時間の中でもチームワークを発揮して、助け合いながらプレゼンテーションを成功させた。

またセミナー中、上記グループワーク以外にも、プレゼンの司会進行を担う「モデレーター」、参加者同士のアクティビティを企画・実施する「ソーシャルファン」、その日の出来事を英文記事にしてFacebookにアップする「レポーター」の3委員会が設置され、参加者は各委員会の中で積極的に役割を果たした。さらに懇親会や休憩時間、ソーシャルファンのセッションを通じて、参加者同士やリソースパーソンとの活発な交流が行われ、懇親と友情を深めた。

参加者からは、「日本と異なる組合の課題や社会問題を聞くことができて視野が広がった」、「英語への興味を今まで以上に持つことができた」、「他労組のメンバーと共に団結して達成感を味わい、横のつながりをのばすことができた」といった前向きな感想が寄せられた。


uni logo
最近のコメント
    アーカイブ