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韓国フレゼニウス・メディカルケア労組、初の団体協約を締結

2020年6月初め、韓国フレゼニウス・メディカルケア(FMC)労組は、フレゼニウスと初めて団体協約を締結したと発表した。初の協定によって、韓国の労働者の生活改善、組合の権利の保障、韓国FMC労働者の労働条件改善が期待される。

新たな団体協約には、公正な賃金、福利厚生、労働安全衛生、人権に基づく安定した枠組みが規定されており、ハラスメントからの保護やジェンダー平等も含まれる。また、組合活動家が「就業時間中に」組合の権利を行使することを認めており、団結権も保障される。

アルケ・ベシガーUNI副書記長は、「長年にわたる闘争が、ようやく韓国FMCの皆さんのために実を結びつつある」と喜んだ。「我々UNIファミリーは、誇り高く実効性ある韓国の労働運動を支援し強化していく」と述べた。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「韓国フレゼニウスFMC労組の成功は、韓国の労働運動にとって新たな節目となる。アジアの他地域や世界の仲間を勇気づけるだろう」と述べた。

組合にとって団体協約は、感動的な節目として祝うだけでなく、UNIや韓国民主医薬労組(KDPU)等からの大きな支援に感謝を示す機会でもあった。韓国FMC労組は、イ・ヨンドク議員の尽力に感謝すると共に、今年2月、組合行動と合わせて協約締結に向けた最後の一押しをしたルーベン・コルティナUNI会長、アルケ・ベシガーUNI副書記長に謝意を示した。

キム・キュナン韓国FMC労組委員長は、「これは歴史的な協約であり、現場の労働者にとって大きな良い変化をもたらすだろう」と期待した。

この協約では、時間外労働について明確に規定され、更に年間150万から1000万ウォンに及ぶ画期的な福利厚生も設けられている。


国際労働運動は一丸となって「黒人の命は大切」を支持

国際労働運動は、「黒人の命は大切」運動を支持して、共に立ち上がるだけでなく、共に行動を起こしている。

UNIをはじめとするグローバルユニオン(国際産業別労働組織)とITUC(国際労働組合総連合)で構成されるグローバルユニオン評議会(CGU)は、世界の殆ど全ての国々の労働者を代表する。6月17日、CGUは、制度化された人種差別と闘い、米国等における刑事司法制度の再考を求める明確な要求を発表した。UNIは、本部ビルに「黒人の命は大切」のバナーをかけて支持を示している。

CGUの声明は、ブリアナ・テイラー、アマード・アーベリー、ジョージ・フロイドという3人の米黒人の殺害を受けて発表された。これらの全く不当な殺害は全米で抗議を引き起こし、やがてサンパウロからソウルまで世界中に抗議の輪は広がった。

CGUは、「余りにも長い間、人種差別と白人至上主義によって、働く人々は分断され、真の力を勝ち取る力量を弱められてきた」と述べ、「もうたくさんだ」と訴えた。

労働組合は何度でも呼びかける。「新しい世界をつくるために闘おう。みんなが黒人の命は大切だと認識する世界を!」


ヒーローと呼ばないで、一緒に闘おう!

6月15日は「国際正義の日」。世界中の清掃労働者及び警備労働者が、不可欠任務に就く労働者を守るための一連の要求を掲げ、職場の正義を求めて闘う日だ。世界中の人々が今、人種差別との闘いに声をあげている中、職場の正義とは何かをあらためて問い直す日でもある。

「2020年になっても1990年当時と同じだ。職場で、街頭で、低賃金、警察による残酷な行為、構造的な人種差別に反対を表明し、“(我々が)やればできる!”と叫ぼう」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は鼓舞した。「困難を乗り越え、全ての人々のために正義を勝ち取るまで闘おう。来る日も来る日も身を粉にして働く労働者は、職場で生み出した富を分かち合い、尊重され、尊厳のある生活を享受すべきだ」

世界中の組合員が、“Black Lives Matter(黒人の生命も大事だ)”運動と、さまざまな場所で起こる人種差別的暴力の被害者を支持する声をあげ続ける中、差別に反対を唱える発端となった国際正義の日を迎える。

1990年6月15日、ロサンゼルスのダウンタウンで平和的に行われていた「清掃労働者に正義」を求めるデモ抗議活動が、過激化した。労働者が互いの腕を組んで通りを横切ろうとしたところ、警官隊が立ちはだかって警棒で男女デモ参加者を殴り、多数の負傷者が出た。このような過激な扱いを受け、かえって清掃労働者は決意を強固にし、人々からの支持も広がったため、多国籍企業は清掃労働者の権利を認識せざるを得なくなった。結果、組合を結成し、医療保険をはじめとする諸手当を交渉し、協約を結ぶ等、労働者の生活水準の向上につながった。

30年を経て今、これまでの成果を祝う時、全ての人々のために、清掃・警備等の仕事をより良い仕事にしていこうと奮闘してきた、清掃・警備その他労働者が勝ち取ってきた数多くの成果を誇りに思う。我々は、1990年にロサンゼルスで闘った清掃労働者達のように、この瞬間も職場や街頭で制度的な人種差別に苦しみ続ける労働者や有色人種コミュニティのための闘いを支える取組みを強めていきたい。


野田UNI Apro会長、「人の心をつないでいこう」とスタッフを激励

新型コロナウィルス感染が世界的に拡大する中、対面会議の代わりにウェブ会議を活用せざるを得なくなっている。6月4日のUNI Aproスタッフ会議に、野田UNI Apro会長が参加し、今年1月にUNI Apro事務所を訪問して以来、初めてオンラインでの顔合わせを行った。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は冒頭、アジア太平洋地域の状況について報告した。多くの自宅待機或いは在宅勤務をしていた労働者が職場に戻ろうとしているが、未だ感染リスクに晒されている。組合はそのリスクを軽減するため、使用者や政府と安全な職場復帰に向けた指針を協議している。現在、労働運動は「新たな日常」について議論を始めているが、アジアの多くの国で労働運動に追い風が吹いているわけではない。国の財政状況の相対的な強弱に関係しているためである。低・中所得国は国際金融機関からの経済刺激対策への支援に依存しているが、国際金融機関や殆どの国の政府は、労働者に寄り添った政策や対策を立てているとは限らない。とりわけインフォーマル経済に大きく依存している国々では、労働者に優しい政策を要求する組合にとって厳しい状況である。

野田会長は、「世界的な経済危機の到来と、今後、地球規模で起こり得る政治・経済・社会のパラダイムシフトが指摘される中、それらの劇的な変化に対峙した労働運動の在り方や運動スタイルが問われることを認識しなければならない」と述べた。そして、厳しい状況の中、「人の心をつなぐこと」が一番重要だとし、IT等を活用し、加盟組織との連携を強化してほしいと、各国でリモートワークを続けるスタッフを激励した。

各部会・専門委員会担当部長から、コロナ禍にあっても勇気づけられる成果のいくつかが報告された。計画されている殆どの会議や組織化の取組みは延期となったが、ウェブ会議等の代替策を検討中である。

最後に、長年UNIの運動を牽引し、6月をもって日本に帰国、UAゼンセンの任務に就くこととなった玉井部長に、感謝の言葉が述べられた。


ホフマンUNI書記長から米国の労働組合へ:我々は正義を求める呼びかけに加わり、人種差別を根絶する闘いを支持する

クリスティ・ホフマンUNI書記長から米国の加盟組織への声明

全米のUNI加盟組織は、ここ数日、警察によるジョージ・フロイドの殺害を非難し、米国における黒人男女に対する人種差別残虐行為の最近の犠牲者であるジョージ・フロイド、ブリーナ・テイラー、アーマド・アーブリーの正義を求めて声を挙げている。

国際連帯とは、1人の痛みは全ての人の痛みであることを意味する。UNIは、正義を求める皆さんの呼びかけに加わり、人種差別を根絶する皆さんの闘いを支持する。組合として我々は、人種的正義なしに経済的正義はないことを知っている。我々の目的は、声を挙げられない人々に発言の場を与え、肌の色や信条に関わらず、全ての労働者の立場を高め、エンパワーすることだ。それは構造的な人種差別の重圧の下では起こり得ない。

我々は、これらの恐ろしい行為に悲しみ、怒り、抗議する人々を支持する。我々は、抗議行動を弾圧するため軍隊を配備すると約束し、より強硬な警察の戦術を求めてきたトランプ大統領の発言に対する警戒感を共有する。抗議を鎮めるどころか激高させている。

まさに苦痛と、悲しみ、怒り、そして恐怖の瞬間である。しかし、希望と、大胆な行動、重大な変化、そして決意を新たにする瞬間でもある。ある活動家が金曜日の夜、路上での暴力に終止符を打つよう呼びかけたように、我々は平和をもたらす人種的正義のために「構想を練り、計画と戦略を立て、組織化し、動員」しなければならない。

人種差別との闘いは皆の闘いだ。我々は行動を呼びかける。

連帯しよう。

#BlackLivesMatter #JusticeforGeorgeFloyd


メーデーに向けたUNI書記長メッセージ「より良い世界にしていくために、この機会を逃すな」

2020年のメーデーに際し、「メーデーは、我々の闘いと成果を称え、より良い世界を求める闘いへのコミットを再確認する時だ」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。

ホフマン書記長ビデオメッセージ(英語)はこちらから

今年は各国で大規模な集会は開かれないが、これは新型コロナウィルスのせいで労働組合がおとなしくしているという意味ではない。それどころか、世界中の労働組合は5月1日にオンラインでつながる。この数か月間で、組合はかつてないほどに重要であることが証明されてきた。

新型コロナウィルスの感染が世界的に大流行する中、組合は労働者の安全と収入を守るために不眠不休で闘ってきた。

「組合代表は、労働者の安全確保や、仕事がない期間の賃金補償、仕事の維持等を交渉する上で、決定的な役割を果たしている」と、ホフマン書記長は称えた。「団体交渉と労働組合は労働者にとっても、社会にとっても良いことが、誰の目にも証明された。組合は、コロナ収束後の復興に関わらなければならない。」

しかし残念ながら、組合が何十年にもわたり攻撃されてきたため、組合に代表されることによる恩恵を受けている労働者はあまりにも少ない。

この危機によって、不平等な経済が社会にもたらすリスクも明らかになった。貯蓄もセーフティネットも社会的保護もない、多くの人々が不安定な生活を送っている。有給休暇を取得する資格がない場合、または医療を受ける資格がない場合、自宅待機や自主隔離は不可能である。インフォーマル経済では特に、そしてフォーマル経済であっても多くの場合、仕事がない人々は食べていけない。

経済回復に向けて、これら全ての問題に取組まなければならない。

「変革の機会はめったにない。この好機を逃さず、世界がシフトするよう要求していこう。世界はこの経済危機から脱却するために何兆ドルも費やすだろう。このお金をどのように使い、コロナ後の期間をどのように規制するかで、格差社会を逆転させるか悪化させるかが決まる。どちらを選ぶかだ」とホフマン書記長は強調した。

復興期の重要な目標の1つは、質の高い仕事を提供することだ。多国籍企業は、サプライチェーンを含む全ての労働者の経済的見通しを確保するために役割を果たすべきである。

より公平な未来に向けて、より良い世界を構築するための3つの重要なステップがある。

  • 社会的保護の底上げ:インフォーマル経済の労働者を含む全ての人は、有給の病気休暇、医療、生活賃金等の社会的保護を受ける必要がある。そして、医療を含む公共サービスに再投資する必要がある。
  • 団体交渉の促進:支出や調達を通じた積極的な政府の政策の上に、団体交渉を促進し、サプライチェーンの上流から下流まで使用者の説明責任を確保する必要がある。
  • 経営トップの強欲を阻止:まず、救済を申請する企業の、CEOの報酬・賞与、自社株買い、配当金支払いを制限する必要がある。超富裕層や企業に相応の税を負担させる、公正な課税制度が必要である。デジタル独占を抑制する必要がある。

この恐ろしい危機から脱却する時に、包摂的で環境に優しい経済を構築する機会がある。しかし我々が連帯しなければ実現できない。共に頑張ろう。そしてメーデーおめでとう!


介護労働者にも配慮を

世界中の在宅介護者は、新型コロナウィルスと闘いながら仕事をしている。防護具は不足し、不安定な労働条件で、高齢者や病気の人の世話をしている。そこで、UNIは「介護労働者にも心を寄せる」必要性をアピールするため、#ProtectHomeCareWorkers(#在宅介護者を守ろう)キャンペーンを開始した。在宅介護者とその組合は今、介護産業における感染からの防護対策とより良い労働条件を要求している。

「在宅介護者は、何百万人もの高齢者や病気の人のために、新型コロナウィルスからの防衛の最前線で働いている」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。「この危機によって、介護労働者が我々の社会においてどれほど重要な役割を果たしているかを、世界中の人々が認識したはずだ。まずは、彼らにきちんと防護具が支給され、検査を受けられるようにしなければならない。介護してくれる彼らにも心を寄せ、介護労働者が組合に代表され、適切な賃金を得られるようにしていかなければならない」と強調した。

新型コロナウィルスの感染が拡大し始めた頃から、UNIは介護産業の最前線で働く労働者への保護対策を重ねて要求してきた。3月にホフマンUNI書記長は、WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長に、WHOの在宅介護者のガイドラインを改善するよう求める書簡を送った。

介護労働者は、社会の最も脆弱な立場の人々を新型コロナウィルス感染から守る仕事をしている。しかし、WHOが既に警告しているように、世界各地で個人用防護具の供給は、需要の急増や買い占め、悪用等のために危機的状況にあり、介護労働者や高齢者、病気の人は危険にさらされている。政府による介護・医療従事者への適切な防護対策に加え、各国の組合は労働者の安全を守り人々の命を救うために、政府への働きかけを倍加している。

「在宅介護者の働きはもっと評価されるべきだ。彼らの心配や不安に我々はもっと心を寄せるべきだ」と、ホフマンUNI書記長は訴える。「適切な賃金、労働時間の保障、病気休暇、健康保険、訓練、産別団体協約があってこそ、在宅介護の仕事は、思いやりのある、危機にも強靭な社会に変えていく新しいケアエコノミーの基礎となり得る。在宅介護は、危機終息後、何百万もの労働者にとって最大の雇用創出分野となるだろう。」

キャンペーンビデオ


危機の時こそ、世界の労働組合は労働者の権利を促進するため奮闘している

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、2020年3月30日、全ての加盟組織に以下のメッセージを送った。

皆様、家族、友人、コミュニティのことを心配しつつ、非常にストレスの多い日々をお過ごしのことと思います。コロナ禍が過ぎた後の世界は一体どうなっていることでしょう。収入保障や医療ケア、安全な仕事の無い人々にとっては悪夢です。UNIファミリーの多くの人がいつ終わるかわからない「ロックダウン(都市封鎖)」に近い状況下にあり、その数も増えています。在宅勤務を指示された人もいれば、仕事が無いと言われた人もいます。

また多くのUNIメンバーが大きなリスクに晒されながらも最前線で働いています。高齢者介護に携わる労働者、清掃員、警備員、食料品店等の労働者、郵便労働者等はみんな社会に必要不可欠とされています。毎日勇敢に感染リスクと闘っています。

一方で、テレビ・映画産業等、キャリアが中断され将来を見通せない労働者もいます。シーズン全体が中止という事態に追い込まれたスポーツ選手もいます。

UNIはこの間、加盟組織に連絡を取り、現場の声を集めることに努めてきました。加盟組織の新型コロナウィルス対策に関する優良事例を共有すると共に、皆さまが組合員を守る取組みを支援していきたいと思います。世界中の働く人々に適用される基準を勝ち取るため、組合として力を結集したいのです。ウィルスに国境は関係なく、我々が挑むには国境を越えた解決策が必要だからです。

全世界に感染が広まる直前の、約2週間前に、UNIは現状をよく理解するため加盟組織に初期の調査を行ったところ、我々の予想を超え、UNIの全ての部会から、そして5大陸、60か国、合わせて500万人近い労働者を代表する、170もの加盟組織から回答をいただきました。そこから得られたことは驚くまでもなく、組合は世界中の働く人々の状況をよくしているということでした。

この危険な中で組合員を守るため対応に奮闘されていることに敬意を表します。90%が、感染防止のため、組合員への情報提供を徹底していると答えています。

何百万人もの労働者は既に仕事を失い、この状況においては所得補償が決定的に重要となっています。組合があることは大きな違いをもたらすことができます。90%以上が、感染した労働者は、団体協約のおかげで、職場封鎖、隔離等の場合にも、賃金を全額受けることができると回答しています。多くの組織が、失職または一時解雇された労働者が国の制度上受けられる額に上乗せするよう使用者に要求しています。メディア部会の多くの加盟組織は、フリーランスのための特別な所得補償を交渉で勝ち取ったとのことです。

パンデミック(感染の世界的な大流行)は、何百万人もの労働者に在宅勤務を余儀なくさせました。50%以上が、新型コロナウィルス対策のため在宅または遠隔勤務をする時、組合員は明確に「つながらない権利」を持つ、つまり危機の間は「必ずしも常にオン」であることは期待されない、と回答しました。

皆さんの多くの組合員は、従業員の多い施設で働き、一般の人と接する仕事をしています。60%以上が、組合員はマスクや手袋等の個人用保護具不足に直面していると回答しました。例えば、清掃員、流通産業やコールセンターで働く人、介護労働者等です。そのような中で働き続け、更に超過勤務や週末勤務を要求されています。50%が、(使用者から)労働時間の延長要求を受けたと報告しています。例えば、食料品店、清掃部門、コールセンター、郵便部門、医療部門で働く人々です。

最後に、世界中の労働組合は、団体協約が確実に実行されるよう、そして、政府や使用者に労働者の健康と生計を守る新たな対策を要求する等、休むことなく取組んでいます。70%以上が、現在、有給病気休暇、安全衛生研修の強化、更なる保護具の支給等を要求していると回答しました。

今回、勝ち取ることのできた利益、とりわけ病気休暇や医療面の利益は(今回限りではなく)恒久的なものとするよう主張すべきです。83%の回答者は、労働安全衛生面の法律や、有給病気休暇の拡大等、恒久的な改革を要求する予定だと答えています。

UNIの殆どのスタッフ及び役員は現在、在宅勤務をしています。しかし、我々の多くの多様なメンバーの権益を代表する取組みを中断しているわけではありません。各部会は、優良事例を収集し、使用者にグローバルな基準を求めて精力的に交渉しています。3月27日には、UNIはUPU(万国郵便連合)と、新型コロナウィルスから労働者を保護する対策に関する協定を調印することができました。他の部会も、使用者と交渉するための指針を発表しています。

UNIは皆さんが使用者に、有給病気休暇や職場での適切な距離の確保等を交渉する取組みを支えていきます。まだ組合員でない人に、安全な労働条件を要求するため、団結を呼びかけ組織化をしています。コールセンターに手の消毒液設置を、食料品店にマスク支給を要求し過ぎることはありません。介護労働者に防護具なしに働くよう強制することがあってはなりません。

これは軽んじられるべきではありません。UNI加盟組織の中でも既に、少なくとも3人の、公衆と接する仕事に就くメンバーがウィルスに感染して亡くなりました。郵便労働者、食料品店労働者、警備員です。残念ながら、この先も死亡者が増えると予測されます。

そして、この危機が終息した時、壊れた経済を立て直し、社会契約を中心に据えた環境に優しい経済を再建する必要があります。危機の時こそ団結を強め、もっと強力な組織になりましょう。

労働者の生活を改善するため、皆さんが日々ご奮闘されていることにあらためて感謝申し上げます。どうぞ安全にお過ごしください。そして連絡を取り合っていきましょう。

連帯を込めて


韓国保健医療労組、新型コロナウィルス撲滅と医療制度改革のために団結

世界は、公衆衛生上、近年まれにみる最悪の危機に直面しているが、韓国の新型コロナウィルス対策は、他の感染国が見習うべきモデルであると称賛されている。UNI加盟組織の韓国保健医療労働組合(KHMU)が代表する医療従事者は、ウィルスを抑え込むための国の効果的な対策の中心で奮闘している。

新たな感染率や致死率が抑えられたのは、強く団結した韓国保健医療労働者の対応があったからであり、国民から労働者への支持は大きくなった。組合は、4月15日の総選挙までの間に、韓国の医療制度に必要な改革を要求するために、この支持を追い風にしている。要求事項として、国立感染症予防病院、国立公共衛生大学院、及び公立病院のスタッフ増員が加えられた。

「韓国の医療従事者は、新型コロナウィルス撲滅に向けて、いかに協力すべきかを世界に示してくれた」とクリスティ・ホフマンUNI書記長は称えた。「社会がうまく機能するためには、強固な保健医療制度において、勤勉で高度に訓練された医療従事者が守られていなければならない。この緊急事態に学んだことがあるとすれば、政府と使用者は、いかなるウィルス対策においても、人間を優先するために必要なことをすべきだ、ということだ。」

韓国の感染発生の震源地である大邱医療センターの看護師たちは、ほぼ常時(椅子や床で仮眠をする間でさえ)レベルDの特別防護服、二重の手袋、特殊ヘルメットを身に着けて、12時間シフト2交代で患者の世話に当たった。看護師の1人は、「家族のことがとても心配だったけれど、夫が子供たちの世話をするから心配しないでと励ましてくれた。人々の命を守るために一生懸命働きたい」と語った。

大邱のスタッフの負荷を軽減するために、韓国の他の地域からの医療スタッフが加わった。3月14日、ソウルの国立医療センターで働く看護師24人(KHMUの組合員)が、大邱に向けて出発した。アン・ソギュンKHMUソウル支部長は、出発前の看護師たちに、「大邱市で看護師不足が続いてると聞き、リスクを承知でこの困難な決断をした。最善を尽くしてほしい」と激励すると共に、無事を祈った。

労働者と患者を守る

ソウル大学校のユ・ビョンソン教授が、最近、ミョンジ病院の医師、看護師、事務スタッフ1300人を対象に調査をしたところ、53.4%が感染リスクにさらされていることが判明した。回答者の多くが、業務の激増により疲弊していると訴えた。そこでKHMUは、医療スタッフへの支援を政府に要求した。

KHMUの働きかけが奏功し、政府は医療従事者を守り補償するための補足的対策を発表した。これにより、現在コロナウィルス治療に当たっている計2124人(医師1128人、看護師793人、スタッフ203人)に、超過勤務手当が補償され、休憩時間が増やされ、マスクが追加支給される。

団結した迅速な対応

韓国における新型コロナウィルス感染数は、31人目の陽性患者(海外渡航歴なしの61歳女性)がスーパースプレッダー(感染拡大の感染源)となった1月後半に急増し始めた。この女性は、韓国南部の大邱市にある新天地イエス教会の礼拝に参加していた多くの信者を無意識に感染させた。この教会は、韓国全土に28万人の信者を抱える。

陽性確定数が増加するにつれて、大邱市長は、医療人員不足のため、韓国全土に支援を訴えた。各地の医師や看護師が支援要請に応じた。アン・チョルス野党代表も病院のボランティア活動に妻と共に参加した。多くの医師が彼らの医院を一時閉鎖して大邱に駆けつけた。

KHMUは、このような献身的な労働者の努力を称えるため、彼らに感謝のメッセージを送るよう、ソーシャルメディアキャンペーンを立ち上げた。国中から、愛と感謝のメッセージに加え、食料や果物が続々と寄せられている。


フレゼニウスの韓国における労働法侵害を非難

アルケ・ベシガーUNI副書記長は、韓国政府に対し、韓国の年金基金の運用先としてドイツのヘルスケア大手フレゼニウスと米国テクノロジー大手オラクルに投資することを厳しく見直すよう要求した。両社は、国際法で認められている労働者の権利を繰り返し侵害している。

2月21日に韓国の国会で開かれた記者会見で、韓国民主医薬労組(KDPU)を支持しながら、ベシガー副書記長は次のように語った。「我々は、2つの労組の代表から、結社の自由と団体交渉の権利を行使しようとしている中、ここ韓国で労働者が直面している困難な状況について聞いた。韓国においても、そして国際的にも認められている労働者の権利を順守する企業のみが政府の投資を受けるべきだ。政府はその影響力を行使して企業の行為を変えるよう要求すべきだ。」

ドイツに本社を置く多国籍企業フレゼニウスのグループ会社、フレゼニウス・メディカルケアでは、20回交渉してもゼロ回答であった。韓国の法律で勧告されている組合活動のための休暇を与えるといった労組の最も基本的な要求すら、会社側は拒否している。

「他国のフレゼニウス労働者が直面している障害と同様、韓国における問題は、同社に体系的かつ国際的な問題があることを示している。韓国フレゼニウス・メディカルケアとドイツの親会社フレゼニウスは、労働者の権利をこれ以上拒否せず、直ちに労組との有意義な交渉を始めなければならない」とベシガー副書記長は訴えた。

オラクルも、従業員と適切な雇用契約を締結していないことは韓国の労働法違反だとして、労組から非難されている。会社側は労働者の残業手当や年次休暇の補償も否定している。

ドイツ・バドホンブルグに本社のあるフレゼニウスは、世界で29万人の労働者を雇用し、年商約300億ユーロ(323億ドル)を記録するヘルスケアの大手企業である。韓国では、主に栄養食品を販売するフレゼニウス・カービと、人工透析器、透析液の販売、サービスを提供するフレゼニウス・メディカルケアを営業している。


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