2月 2024のお知らせ

オーストラリアのイケア従業員、固定シフトを獲得

オーストラリアのイケア労働者4,000人が、画期的な固定シフト制、年次有給休暇の5日延長、週4日勤務の可能性などを盛り込んだ新たな団体協約の恩恵を間もなく受けることになる。

オーストラリアのUNI加盟組織SDAは、世界最大の家具小売業者との協約を更新し、この協約は2024年3月初めから(すでに2023年9月4日に発効した条件もある)、2027年5月末まで適用される。

固定シフトによって、フルタイムとパートタイムの両社員がシフト編成のプロセスに組み込まれ、曜日数、勤務時間、開始時間が週ごとに変更されないという安定を得ることができる。

協約によると、労働者は固定シフトの一部として、平均週4日勤務を要求することもでき、こうした要求をイケア が不当に拒否することはない。前回の団体協約からのその他の主な改善点は以下のとおり:
• 年次有給休暇が20日から25日に増加。
• 平日と日曜日の早出勤務に対する割増賃金。
• 有給育児休暇の拡充:無給育児休暇に対するスーパー アニュエーション(年金)支払いの確保、15日間の有給の家庭内暴力休暇、10日間の有給性別移行休暇、1日間の有給祖父母休暇、1日間の有給先住民・文化休暇など、有給・無給休暇の改善。
• 最短4時間勤務の労働者を含め、すべての労働者に最低 15 分の休憩を保証。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「SDAがこの先駆的な協約を締結したことで、イケアの労働者がシフトについて強い発言力を持ち、有給休暇を増やし、ワークライフバランスを改善できるようになったことを祝福したい。(…中略…)イケアとの新たなグローバル枠組み協定が、イケアの事業全体で同様の成功を達成するための組合の能力を強化すると確信している」と期待した。

UNI会長を務めるジェラルド・ドワイヤーSDA書記長は、「今回の協約は、オーストラリアの職場における一方的なフレキシビリティに反撃し、労働者が仕事とプライベートの両方で自分の生活をより自由にコントロールできるようにするものだ。また、年次休暇を十分に増やすことで、労働者がイケアの収益に貢献していることを評価するものになっている。UNIイケア労組アライアンスの一員として、イケアの他労組とともに、より強く成長することを楽しみにしている」と述べ、成果を祝した。


第41回 UNI Apro運営委員会、UNI世界大会のフォローアップに関する最新状況やUNI Apro地域大会の準備確認

2024年2月27日(火)、日本時間15:00~17:00、第41回UNI Apro運営委員会が、オンライン開催された。

冒頭、松浦昭彦UNI Apro会長(UAゼンセン)は、1月1日に発生した能登半島地震に際しUNI Aproの仲間より多数メッセージがあったことに感謝し、「新しい年を迎えてもなお、世界は混沌としており、UNI Aproは団結して、苦しんでいる組合員とその家族の支援、また人権を蹂躙し、労働運動を弾圧する国家権力と闘わなければならない」と挨拶した。

次に挨拶したクリスティ・ホフマンUNI書記長は、アルゼンチン政権について触れ「民主主義をしっかり支えるのは労働組合が大切だ」と述べた。

会議は、UNI Apro運営委員会構成の変更やスタッフ人事についての説明があり、また第39回および40回運営委員会の議事録についての承認確認をした。

続いてホフマンUNI書記長は、昨年8月に米国・フィラデルフィアで開催された第6回UNI世界大会および世界女性大会の開催報告、および、フォローアップ状況についての説明し、「我々の活動や取組みを知らなかった外部の人たちに知ってもらうことができた。今後も常に誇りを持って活動していきたい」と述べた。またジェラルド・ドワイヤーUNI会長は「現状、AIが上手く活用できてなく、雇用は減らされているのに仕事量が増えている。安全な職場づくりや労働者が尊重される職場をつくることが大切だ」と発言した。

今年11月には、第6回UNI Apro地域大会および女性大会がタイ・バンコクで開催される。その準備状況についてラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長より説明があり、「タイは56%サービス産業が貢献している。今後タイにおける労働運動を率いていくだろう。私たちUNI Aproも協力していく。今大会において、特にサービス関連の組合が大会に参加してくれることを期待したい」と述べた。

日本からは、松浦UNI Apro会長をはじめ、並木泰宗UNI Apro副会長(自動車総連)、石川幸德UNI Apro副会長(JP労組)、安藤京一UNI副会長(情報労連)、中島遥香UNI Apro女性委員会副議長(損保労連)他、オブザーバーが出席した。


もうひとつの世界は可能だ:ネパールで開催の世界社会フォーラムでラジェンドラ地域書記長がスピーチ

2024年2月15日、UNI Aproと加盟組織が、世界社会フォーラム(WSF)の期間中、社会保障、万人のためのジェンダー平等、ディーセント・ワーク、そして国内、地域、世界レベルでの連帯強化を求め、連帯行進を組織した。ネパールのカトマンズの路上で行われた行進には、22加盟組織から300人を超える組合役員が参加した。

続いて、「変化する現在の仕事の世界における社会正義に向けた、人間中心経済の醸成」をテーマとするパネル・ディスカッションが行われた。ディスカッションでは、労働者のために職場における人間的価値観をはぐくみ、すべての人のためのディーセント・ワークを目指して共に立ち上がることの重要性が強調され、様々な加盟組織の代表がそれぞれの見識を共有した。

NTUCのガネーシュ氏は、労働者の権利擁護における組合の重要な役割を強調し、GEFONTのシタ・ラマ氏は、健全なワークライフ・バランスの実現と、すべての労働者の社会保障適用を確保する必要性を訴えた。ANTUFのダン氏は、新自由主義がもたらす課題について話し、より公平な資源配分を求めた。また、包摂的な議論を促進するため、ネパール労働フォーラムの設立を提案した。トリブバン大学のラジブ・ティムシナ氏は、労働者福祉に取組む重要性を説いた。

ティラク・カドカUNI Apro職員は、公正な賃金を確保するための資本戦略や団体協約などの戦略について議論し、シャンカール・ラミッチャン氏は、地域、国、世界レベルで労働者の意識を高め、連帯を育むことの重要性を強調した。このセッションの司会を務めたプラナブ・カレル氏は、今日の不透明な時代に労働組合が直面している障壁を認めつつも、労働組合の適応能力と労働者の権利を擁護する能力について、楽観的な姿勢を崩さなかった。セッションには世界中の労働組合から100人以上が参加し、職場における社会正義の推進に対する世界的な関心を反映した。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、別のパネルディスカッションの中で講演し、「労働者が団結すれば、誰もが勝利する。労働組合に加入することは、賃上げ、社会保障、適正な労働条件を求めて闘うの上で役に立つ。強力な組合は、労働者にとっても使用者にとっても、より良い保護とより多くの利益を意味する。我々は今、気候変動、人工知能、新しいテクノロジー、世界的な健康危機、絶えず変化する仕事の世界と、様々な課題に取組んでいる。新たな世代の労働者の組織化において、連帯して取組む必要がある」と訴えた。

5日間にわたりネパールで開催されたWSFは、世界中から 5 万人以上の参加者を集め、98 か国から 1,400 を超える労働組合、組織、市民社会、利害関係者が、オンラインと対面で参加した。毎年、世界社会フォーラムは、労働組合がテーマに沿った討論を主催し、活動を組織し、文化的なイベントを行う環境を整えており、こうしたイベントは、ネットワークの構築と連携、そして公正で持続可能な未来の創造に関する対話を奨励することを目的としている。


UNI青年ワークショップ:持続可能な未来の構築に向けて

2024年2月下旬、スイス・ニヨンのUNI本部で、UNI世界青年委員会が『持続可能な未来を構築しよう』をテーマに掲げたワークショップを開催し、世界中から約60人の若年労働者と労働組合活動家が集まった。若年労働者の声は、組合が協力して気候危機に取組む方法を形づくる上で、極めて重要な役割を果たしていくことになる。

このワークショップは、教育制度における交流とモビリティ促進を目指すスイスの機関Movetiaの支援を受けて行われた。

31か国、11の異なる部会から43労組が参加し、若者が気候変動とその生活・生計への影響について議論した。

マルタ・オチョアUNI世界青年委員会担当局長は、「労働組合として、我々には団体交渉、スト権、平等権、環境権など、労働者の権利のために闘う責任がある」と述べ、「これはもはや単なる重要な問題のひとつではなく、あらゆるレベルで協調行動を求める絶対的に緊急な問題。このワークショップは、若い労働者に力を与え、持続可能な未来を提唱するためのツールと知識を身につけさせることを目指している」と、今回のワークショップの意義を強調した。

3日間にわたる熱心な討議を通じて、参加者は性別、階級、年齢、国籍に関係なく、気候変動が世界的にどのような影響を及ぼしているかを探った。

ワークショップの初日に参加者は、自然および人間社会のシステムに与える深刻な影響から、気候変動に対する不作為の影響、世界の北と南に存在する格差にいたるまで、気候変動の基礎的な部分について議論した。

2日目には、参加者それぞれの部会における気候変動の具体的な影響に焦点を当て、雇用における課題から、職場における緩和策と適応策の検討までが議論が白熱した。

最終日には、実行可能なステップに関心が向けられた。参加者は、フィラデルフィアで採択されたUNI世界大会の決議に注目し、決議を具体的な実行に移すために、労働組合がどのように対策を効果的に実施できるかを計画した。

フィラデルフィアで開催されたUNI世界大会で、気候変動に関するパネルで司会を務めた後、ワークショップ参加者の一人であるセネガルのママドゥ・ンディアイェ氏は、自国で行動を起こすことを決意した。ダカールでプラスチックごみと汚染の問題に取組むため、フィットネスとエコロジー活動を組み合わせたEcofitの取組みを開始したのだ。

「私の働くICT産業では、多くの汚染を生んでいるということをワークショップで学んだ。私の働いている会社ソナテルにはCSRプログラムがあるが、もっと多くのことが必要(…中略…)地域社会を改善し、変化をもたらすために、すでに行っている小さな行動だけでなく、大局的な行動を推し進める必要がある」と述べ、「セネガルに戻ったら、経営陣との直接、交渉を行っている書記長に会い、気候危機に取組むために、ここで学んだ教訓のいくつかを実行に移すよう、働きかけるていく」と力強く語った。

ワークショップを終えた参加者は、より持続可能なより良い未来のために行動する決意を新たにした。


アマゾン、サウジアラビアの移民倉庫労働者に約200万ドルの支払い

報道機関や市民社会、政府機関等からの数ヶ月にわたる厳しい監視を受け、アマゾンは2024年2月下旬、人材斡旋業者や労働者供給会社に騙されたサウジアラビアのアマゾン倉庫で働く700人以上の契約従業員に、190万米ドルを支払い、弁済することで合意した。アムネスティ・インターナショナルの報告書は、収入を騙し取られ、劣悪な居住環境に収容された労働者たちが、代わりの雇用を見つけたり、国外に出たりすることを阻止されていた実態を明らかにした。

『心配ご無用、アマゾンの系列です』と題されたこの報告書は、人材斡旋業者による詐欺、賃金窃盗、劣悪な生活環境、転職や出国の自由の制限など、労働者の人権侵害に関する驚くべき事例が示されている。

調査は、アマゾンが労働者の虐待について直接苦情を受けたにもかかわらず、これらの労働者に対する搾取を発見・防止できなかったことを明らかにした。報告された虐待の深刻さと性質から、多くの労働者が人身売買に等しい状況を経験したことが示唆されており、特に詐欺に近い採用慣行とその後の搾取がその原因となっている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「今回のアマゾンの支払いは、労働者に対する同社の酷い扱いについて、世界中の労働者や活動家、人権団体が責任追及をしてきた絶え間ない努力の証だ。アマゾンでも、またサウジアラビアでも、声を上げ、変革を要求すれば、結果を得ることができると示している」と語った。

また今回の取組みを、 全ての多国籍企業に対する「事業のあらゆるレベルで労働者を保護する責任は守らなければならない」という明確なメッセージにしていこう」と鼓舞し、「アマゾンは、世界中のバリューチェーンで働くすべての労働者に対し、より人道的で倫理的な基準を確立し、このような虐待が二度と繰り返されないよう、圧力を受けている。国際社会、労働者権利団体、消費者は同様に注視している」と釘を刺した。


イタリアのアマゾン・フレッシュ労働者が労働条件改善を要求

ローマ、ミラノ、トリノ、ボローニャ等のイタリア各都市で、アマゾン・フレッシュ( アマゾンが展開する生鮮食品配送サービス )の労働者が低賃金への懸念に対処するため、有給休憩や労働時間の延長など、重要な権利を主張している。アマゾン・フレッシュのイタリア倉庫で緊張が高まる中、労働者と組合員は現在進行中の紛争を解決するための即時行動を求めている。

Filcams-CGILの組合代表によると、核心は主に2つの問題にある。すなわち、標準的な6時間シフトの間に10分間の有給休憩を与えることをアマゾン・フレッシュが拒否していること。そして、現在労働者の給与を基準以下にしているパートタイム契約の延長を同社が要求していることである。こうした状況が従業員の間に不満を生み、労働者の窮状に注意を喚起するため、2月下旬に終日ストライキが行われた。

イタリアのアマゾン・フレッシュ従業員を代表する組合のひとつ、Filcams-CGILミラノ支部のジェリー・モンジェロ氏は、 「アマゾン・フレッシュと対話を続け、労働者の福利を保証する基本的権利を求めてきた。(…中略…)わずか10分の休憩と公正な労働時間という我々合理的な要求が真っ向から否定されるのを目の当たりにし、落胆している」と語った。

労働組合の交渉は抵抗にあい、従業員はより強硬な示している。主要な争点に加え、シフト勤務、重量物の取扱い、安全衛生基準など、その他の懸案も交渉の議題となっており、現在進行中の争議をさらに複雑にしている。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「イタリアのアマゾン・フレッシュの労働者は、基本的権利を求めて立ち上がっており、彼らの声に耳を傾けることは極めて重要だ。10分間の休憩は単なる休憩の問題ではない。日々懸命に働く従業員を尊重し、認めるということだ」と主張した。

アマゾン・フレッシュの労働慣行は、過去にも批判を浴びてきた。だが今回のイタリアの事案は、同社のグローバル事業におけるより広範な問題を浮き彫りにしている。交渉が続けば、その結果はイタリアの従業員に影響を与えるだけでなく、アマゾンの国際的な事業全体の労働者の権利の前例となりうる。


UNI、アルゼンチンでストライキを行う50万人の医療労働者に連帯

アルゼンチンで50万人の医療労働者が、国内の高インフレに対応する賃上げを要求し、2024年2月22日に全国でストライキを実施する。

UNI加盟組織であるアルゼンチン医療労連(FATSA)は、病院経営団体が医療部門労働者の賃上げ交渉を拒否したことを受けて、争議行動を呼びかけた。

FATSAの声明は、「まだ2023年の給与改定を終了できておらず、1月に記録されたインフレ率は全事業の労働者の賃金の購買力を決定的に粉砕した。労働省で数え切れないほどの合同会議を開き、個人的にも合意に達するための代替案を探している。(…中略…)労働者に低い賃金を払うことで資金を確保する使用者を容認するつもりはない」と強調した。

中南米第三の経済大国アルゼンチンでは、2023年末に年間インフレ率が210%以上に達し、1月にはさらに20.6%上昇した。一方、アルゼンチン・カソリック大学の2024年1月の調査によると、貧困は20年ぶりの高水準に達し、人口の57.4%が影響を受けている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「UNIと世界各国の加盟組織は、生活賃金を要求してストを決行するアルゼンチンの医療労働者に連帯する。インフレが高騰する中、労働者はそれに見合う賃上げを必要としている。(…中略…)我々は使用者に対し、今すぐ頭を冷やし、FATSAと対話するよう求める」と語気を強めた。

マルシオ・モンザネUNI米州地域書記長は、FATSAへ連帯書簡の中で次のように述べた。「高インフレの今、我々は医療労働者一人ひとりが購買力を失わないよう、賃金改定に取組む同労連のすべての要求と行動を支持する。また我々は、病院経営団体に対し、強権的な態度をやめ、医療労働者の要求に耳を傾けて対話を通じてFATSAと誠実に交渉するよう求める」


ノルウェー投資銀行との2回目の会議、労働者の権利と平和の促進に焦点

UNIとノルウェーの加盟4組織(Finansforbundet、 HKノルウェー、Negotia、NAF)は、ノルウェー労働組合総連合(LO) とともに、2024年2月19日にノルウェー銀行投資マネジメント部門(NBIM)の主要幹部と会合を開いた。

この会議は、NBIMの1兆5,000億米ドルに上る巨額ポートフォリオを通じて労働者の権利をより効果的に促進することについて、NBIMと継続的に行っている対話の2回目である。年に1度開催されるこの協議は、NBIMが2023年に人的資本管理に関する新方針を発表した後、昨年から始まった。

「NBIMは、絶大な影響力を活用して世界中の労働者の人権を向上させるために大きな一歩を踏み出した。この前進に感謝したい」と述べたクリスティ・ホフマンUNI書記長は、「だが労働者の権利と組合は世界的に攻撃を受けており、その結果として、不平等が過激主義、紛争、反民主主義的感情を煽っている。だからこそ我々は、この進展を支援・促進するために、NBIMとの取組みの継続に期待している」と続けた。

会議では、ファンドが9,000社に対して平均1.5%の株式を保有することで、規模の拡大に貢献できる3つの主要分野に焦点が当てられた。
労働者の権利の促進:労働者の権利の促進: 議論では、NBIMが株主としての権利を積極的に活用して、投資先企業内での結社の自由と団体交渉を支援する必要性が強調された。そうした権利が人工知能のような新たな課題とどのように関わり、それが労働者にどのような影響を与えるのかについて、取組むことも含まれる。

透明性の向上:会議では、NBIMが引き続き透明性を高め、投資先企業の労働慣行に関するステークホルダーの懸念への対応方法を改善する必要性が強調された。

平和の促進 :会議では、ガザで生じている紛争、特に係争中の入植地で事業を行う企業への NBIM の投資にも焦点が当てられた。このトピックは、NBIMが投資決定において直面する広範な倫理的配慮を浮き彫りにした。

UNIは、より持続可能で倫理的な投資慣行に向けてNBIMの大きな影響力を活用すべく、NBIMとの会合を継続していく。また、世界の労働者が直面する重要な問題に関しても、年間を通じて同ファンドとの対話を続けていく。


第25回UNI-LCJ年次総会、記念講演及びレセプションを開催

2024年2月16日(木)、第25回UNI-LCJ年次総会が東京で開催され、各加盟組織より運営委員、総会代議員、オブザーバー等約70人が出席した。

冒頭で石川幸德UNI-LCJ議長は、「国際労働運動において日本の労働組合が果たせる役割を常に意識し、この変化の激しい時代に世界中の働く仲間のネットワークを活用し、先見性ある柔軟な対応ができるよう、今後の活動を進めていきたい」と決意を表した。

その後、2023年度の活動報告、会計および監査報告が承認され、2024年度の活動計画及び予算が承認された。

続いて開催された記念講演には、UNI本部よりアルケ・ベシガーUNI副書記長、UNI Aproよりラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長が来賓として出席した。

ベシガーUNI副書記長は、欧州における人権デュー・ディリジェンス(HRDD)の法制化の現状を中心に共有するとともに、HRDDに関するスタッフ研修やグローバル枠組み協定への組み込みを強化していくと述べた。さらに、バングラデシュで始まった 繊維・衣料産業の安全衛生に関する国際協定「国際アコード」の取組みについて、結社の自由や苦情処理メカニズムを含め労働者の人権を強化する形で拡大していくとを報告した。

アチャリャUNI Apro地域書記長は、UNI Aproの優先課題として社会パートナーシップと対話促進、デジタル時代のディーセントワーク、平和、民主主義、人権状況などを挙げた。また、2024年11月下旬にタイ・バンコクで開催予定の第6回UNI Apro地域大会の準備状況とタイ国内の政治経済情勢等について共有し、大会への積極的な参加を呼びかけた。

質疑応答セッションでは、上杉雄太労済労連委員長が「日本では賃上げの機運が高まっているが、労務費を含む適正な価格転嫁が実現にむけた重要なカギの一つであり、サプライチェーンの取組みが避けられない」とした上で、サプライチェーンに関する取組みについて、助言を求めた。これに対してベシガー副書記長は「サプライチェーン全体の中に存在する様々なリスクについて把握する必要があり、どうしてもコストはかかる」としつつ、「消費者からの信頼や株価に影響が及ぶので、企業はリスク管理にしっかりと取り組まなければならなくなる。その一つが人権デュー・ディリジェンスだ」と述べた。

また、UNI Apro女性委員会の取組みに対する一層の支援を要請した中田綾子UNI Apro女性委員に対し、ラジェンドラ地域書記長は「バンコクで開催される地域大会の前や、3月にスリランカで開催される世界女性委員会の前段で、メンタリングのセッションが行われる。こうした機会に日本からもぜひオブザーバとして参加し、プログラムを受けてきた女性たちと交流してもらいたい」と応えた。

記念品を贈呈する北村UNI-LCJ副議長と並木UNI-LCJ副議長

レセプションでは、富田望厚生労働省大臣官房総括審議官より来賓挨拶を、また芳野友子日本労働組合総連合会会長および郷野晶子国際労働組合総連合(ITUC)会長より連帯挨拶を受けた。

UNI Apro会長を務める松浦UNI-LCJ副議長は、「 UNI-LCJは、UNI Aproが推進しているスマートパートナーシップを長期に渡って実践しており、UNI-LCJ加盟組合の知見をUNI Aproの取組みに生かし、つなげていくことで、役割を果たせると確信している。今後ともUNI Aproの活動への積極的な参画を改めてお願いしたい 」と述べて締めくくった。


UNI加盟組織、西アフリカでエリクソンと新たに2つの団体協約を締結

コートジボワールとセネガルのUNI加盟組織が、 スウェーデンの通信大手エリクソンとの間に新たに2つ団体協約を締結した。スウェーデンの援助団体Union to Unionが支援するエリクソン労組ネットワークが、西アフリカでの交渉成功の重要な鍵となった。

イノセント・ツンブ・エリクソンUNIアフリカ労組ネットワーク・コーディネータは、「新たな団体協約は、エリクソン従業員の生活・労働条件を改善するものだ。今、我々がネットワーク内でしている経験共有は素晴らしい取組みであり、セネガルでの交渉は良い事例だ。当地域の他国の組合も、このプロセスで成功事例を共有し、役割を果たしている」と喜ぶ。

2023年にエリクソンと団体協約の交渉をした際、UNIのセネガル加盟組織SNTPT-SYNEESは、すでにエリクソンと協約を締結しているガーナのUNI加盟組織CWUから助言と支援を受けた。

セネガルで交渉を主導したエリクソン・アフリカ労組/SNTPT-SYNEESのコーディネータを務めるセリンゲ・キンデ・セネ氏は、 「ガーナの組合が我々を鼓舞し、支援してくれた。協約締結の過程でガーナの組合が我々に経験を共有してくれたおかげで、協約の草案を改善することができた。協約を締結し、今度は我々がそれを西アフリカの他の国々と共有している。知識の共有が、勝利につながる」と経験共有の意義を語る。

コートジボワールでは、UNI加盟組織のSYNAPOSTELが社会保障と給付の不均衡に関して合意し、現在はエリクソンと団体協約に向けた対話を行っている。

キース・ジェイコブスUNIアフリカ地域書記長は、「今回の協約は、Union to Unionが促進するエリクソン・グローバル労組ネットワークにおける協力と、知識共有のパワーを示すものだ。さまざまな地域の組合が団結して互いに支援し、最終的に労働者にとってプラスの結果をもたらしており、非常に素晴らしい。この成果は、国際連帯の重要性と、世界中のエリクソン労働者のより良い未来を形成する上で団体交渉が果たす重要な役割を強調している」と述べた。

新しい協約のニュースは、2023年11月29~30日にスウェーデンのエリクソン本社で開催されたエリクソン・グローバル労組ネットワークの会議で共有された。2016年に設立されたこのネットワークは、世界中でエリクソン従業員の組織化と団体交渉を支援するプロジェクトであり、Union to Union、UNI、インダストリオールと、スウェーデンのUnionen、Sveriges Ingenjörer、SEKOの共同イニシアティブである。


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