1月 2024のお知らせ

ナイジェリアとウガンダの小売労働者の地位向上を目指すUNI新プロジェクト

2024年1月、ナイジェリアとウガンダの小売部門労働者の労働条件と賃金を改善し、より多くの女性・若年労働者を組合組織に参加させるため、UNIアフリカの新たな複数年プロジェクトが開始した。

プロジェクトは、さらに多くの組合員を組織化して団体交渉力を強化し、女性・若年労働者が労働組合や交渉に参加できるようにすることを目指している。また、職場の労働安全衛生に関する意識を高め、安全衛生委員会の選出を促すことも目的としている。

このイニシアティブの開始にあたり、 ウガンダHTS労組のモーゼス・R・マウク書記長は、会議の中で「この大規模なプロジェクトに着手できることは喜ばしい。組合員をさらに拡大し、ウガンダの小売部門の安全衛生を改善し、女性・若年労働者の組合参加拡大を促進していく」と決意を語り、「組合の力を強化することで、組合員や組合員が関心を寄せる問題のために、交渉を強化できる」とコメントした。

このプログラムは、スウェーデンの連帯支援組織U2Uが、スウェーデンのUNI商業部会加盟組織ハンデルスと協力して支援しているもので、2027年末まで実施される。

ハンデルスのジョゼフィン・ルンドマルク国際部長は、「背景や状況は違えど、国境を越えて、闘争や脅威、問題が常に共有されていることは注目に値する」と述べ、「ナイジェリアとウガンダにおけるこの野心的なプロジェクトは、組合員のほとんどが女性で、その多くが35歳以下であり特に刺激的だ。そのため、こうした層に焦点を当て、組合への参加を強化することが重要だ。このプロジェクトが今後数年間で発展し、労働者の生活と労働条件に真の変化をもたらすことを期待している」と語った。

UNIアフリカが、商業部門の大部分がインフォーマル雇用となっているナイジェリアで、商業労組と協働するのは初めてのことである。

キース・ジェイコブスUNIアフリカ地域書記長は 「ナイジェリアでより多くの正規労働者を組織化することで、インフォーマルセクターの労働者にも手を差し伸べる力と連帯を手に入れることができる」と述べ、「ウガンダでは、HTS労組との連携により、カルフールで初の団体協約が締結された。今回、我々はこの新プロジェクトで、特にグローバル企業がこの市場に参入してきている中、他のスーパーマーケットにも組織化を拡大したい」と意気込む。そして、「このプロジェクトではジェンダー平等を重視しており、女性が組合組織のトップに立つための障壁を取り除く一助となることを期待している」と付け加えた。

プロジェクトは、組織化や団体交渉に関するワークショップと、男性向けのジェンダー平等ワークショップを組み合わせて実施される予定だ。また、UNI機会均等局のメンタリング・プログラムや、親の諸権利に関する訓練も実施する。ナイジェリアとウガンダの組合は、労働安全衛生に対する意識を高めるための会議を開き、小売店でリスク評価を実施し、職場の安全衛生委員会の選挙を監督していく。


労使が心理社会的リスクに関するEU指令を強く求めている―UNI欧州委託調査で

UNI欧州が委託した調査によると、労働組合や使用者といった社会パートナーの間で、心理社会的リスクに関するEU指令を求める声が圧倒的に多いことが分かった。

COVID-19パンデミックにより、女性に対する暴力が対面でもオンライン上でも、驚くほど増加している。一方で被害を受けた女性たちは、情報を得たりや援助を受ける機会を得られないまま、著しく孤立している。家庭内暴力は、パンデミックの間に3分の1増加している。またリモートワークによって、仕事に関連したセクシャル・ハラスメントがオンライン上で蔓延していることも、明らかになっている。

この問題について規模を明確に把握するため、UNI欧州は、欧州連合(EU)が共同出資する『仕事の世界における暴力とハラスメントを撲滅する』プロジェクトの一環として、調査を依頼した。この調査は、より広範な安全衛生対策の一環として、ジェンダーに基づく暴力やハラスメント、職場に影響を及ぼす家庭内暴力、第三者による暴力の防止に共同または単独で取り組む労働組合と使用者を対象に、実施された。

228の労働組合と18の使用者が協力したこの調査によると、COVID-19パンデミック中にテレワークが増加したことが家庭内暴力に与えた最も顕著な影響は、管理職が家庭内暴力の兆候に気づきにくくなったことである(労働組合57%、使用者75%)。職場で最も蔓延している女性労働者に対する虐待の形態として、労働組合側の76%の回答者が言葉によるハラスメント、53%の回答者がセクシャル・ハラスメント、52%の回答者が脅迫または威嚇を報告している。

労使の回答ともに、職場の問題としての家庭内暴力の最も顕著な心理社会的リスクとして、恐怖、ストレス、不安を挙げている(労働組合79%、使用者88%)。心理社会的リスクを軽減するために、心理社会的リスクに関するEU指令の制定を求める声が、党派を超えて強く出ていることが分かった(労働組合91%、使用者100%)。

労働組合は、職場での暴力やハラスメントの防止における団体交渉の可能性について、概して使用者側よりもかなり熱意を示している。調査に回答した労働組合と使用者の多くが、自部門に関連する共同声明や文書の作成に立ち会っており(労働組合75%、使用者83%)、政策、協約、プロトコルやガイドラインの普及などに取組んでいる。

2023年11月に、UNI欧州と社会パートナーは、職場における暴力とハラスメン トの撲滅に関する初のガイドラインに署名している。UNI欧州は引き続き、暴力やハラスメントから労働者を保護するガイドラインの拡大・実施に尽力していく。


ネパール最大のスーパーマーケットで20%の賃上げを獲得

UNI加盟組織である全ネパール店舗販売労組(ANSSWU)のバットバテニ支部は、ネパール最大のスーパーマーケット・チェーンであるバットバテニの従業員4,500人(ほぼ全員が女性)の賃上げを確保する、新たな団体協約の最終合意を実現した。

組合とバットバテニ経営陣との間で結ばれた新協約では、20%の賃上げが確保されたが、これは2023年8月に政府が発表した新最低賃金通知の引き上げ幅を上回るものである。また協約は、同社経営陣が全従業員の拠出型社会保障基金への加入を完了させ、それによって従業員の長期的な経済的安定を確保することを約束している。

ミーナ・プーデル全ネパール・バットバテニ労組(AMBBEU)委員長は、団体交渉チームの功績を称え、「UNIネパール加盟協とフィンランドの連帯支援組織SASKによる団体交渉とリーダーシップ研修がなければ、今回の協約は実現できなかった。チームが成し遂げた成果を非常に誇りに思う」と述べた。

同労組は、SASKがフィンランドのUNI加盟組織PAMおよびPROと連携して資金提供する4年間のUNI Aproプロジェクトの一環として、支援を受けてきた。プロジェクトは2025年末まで実施され、ネパールの商業部門労働者のディーセントワークの強化を目指す。

団体交渉チームメンバーの一人であるシャルミラ・タマン氏は、「ワークショップを通じて受けた訓練によって、我々の要求が明確になり、経営陣に効果的に発言するスキルと自信が身についた」と語った。

ベシュラジ・ダールANSSWU委員長は、従業員の公正な賃金と社会保障の確保に向けて取組むバットバテニ労組を称え、「ネパールの労使関係と労働者の権利の模範となる協約を達成したバットバテニ労組を非常に喜ばしく思う」とコメントした。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域会長は、「職場における組合の存在意義と重要性、団体交渉と円滑な労使関係の維持に不可欠な組合の役割を浮き彫りにした素晴らしい成果だ。おめでとう!」とANBBEUを祝福した。

1984年に設立されたバットバテニ・スーパーマーケットは、ネパール国内27か所に展開し、約5万の雇用を創出している。


アルゼンチンのゼネスト、新政権の改革に対して強固な反対の意思表示

2024年1月24日、アルゼンチン全土で労働者がハビエル・ミレイ新大統領の極右・反民主主義的政策に抗議するためにストライキを決行し、数十万人の人々が国の機能を停止させた。

この日のゼネストは、就任7週間目の大統領が「ショック療法」に例えた、有害な経済・政治改革の数々に対する最大規模の反対運動であった。労働組合によれば、必要緊急大統領令(DNU)と国家改革法案(オムニバス法として知られる)は、労働者、環境、民主主義のために何十年にもわたって苦労して守られてきたものを後退させるものだ。

ブエノスアイレスのプラザ・デル・コングレソでの大規模集会で、CGTおよびUNI加盟組織FATSAのヘクター・デール書記長は、「DNUを打倒し、オムニバス法が否決されるまで闘い続ける」と宣言した。同氏はUNI米州地域会長も務める。

アルゼンチン国内での広範な支援に加え、ゼネストは世界中で連帯を生み出 した。

約170か国の労働者を代表するグローバルユニオン評議会は、次のように支援声明を発表した。
「我々は、アルゼンチン政府が一方的に法案を出すのをやめ、労働問題に対処する方法について組合と交渉を開始するよう、要求する。また、民主主義の基盤を脅かすこうした逆進的な政策に積極的に反対するため、アルゼンチンの組合を支援する世界各地の行動に連帯する。(…中略…)アルゼンチンの民主主義の後退を許すわけにはいかない。今、我々は行動しなければならない。」

クリスティ・ホフマンUNI書記長とマルシオ・モンザネUNI米州地域書記長は、「アルゼンチン政府が行おうとしている違法な改革は、貴国が締結した国際協定に謳われているストライキやデモの権利など、基本的な国際法に明白かつ明確に反している」として、ストライキを支持するとともに法改悪を非難する書簡を、ミレイ大統領に送った。

ブラジル、ベルギー、カナダ、チリ、コロンビア、ドミニカ共和国、ドイツ、エルサルバドル、メキシコ、ペルー、パラグアイ、スペイン、英国、米国、ウルグアイなど、数十か国の労働組合が、街頭で連帯を表明した。


イタリアのオペラ労働者、20年ぶりとなる団体協約を締結

イタリアのオペラ・シンフォニー財団の労働者は、同部門における団体協約の更新条件を受諾することを決議し、20年間におよぶ使用者との交渉の行き詰まりに終止符を打った。

UNI加盟組織であるSLC-CGILおよびFISTEL-CISL、ならびに同部門の労働者を代表する他労組が締結した今回の合意は、2023年10月17日以降、すべてのオペラの初演時に労働者が連続してストライキを実施した後に成立したものである。

長期にわたる交渉の末、労使は更新を2段階に分け、第1段階では2019-2020-2021年、第2段階では2022-2023-2024年を対象とすることで合意した。第1段階では、2024年1月から月給が4%引き上げられ、平均給与の8%に相当する一時金とその他の賞与が支給される。各労組は今後、第2段階の新たな条件と賃上げの交渉を開始する。

FISTEL-CISLのリッカルド・ファツィオリ氏は、「素晴らしい合意だ。3年ごとに新たな協約を交渉するという規範に戻る上で、重要な第一歩だ。環境は変化しており、我々は組合運動を構築し、賃金・労働条件の改善を継続する決意を示した」と述べた。

ヨハネス・ストゥディンガーUNIメディア部会担当局長は、「ストライキを行ったオペラ労働者の勇気ある行動は大きなインパクトを与え、使用者に交渉の席につくよう迫った。UNI加盟組織のSLC-CGILとFISTEL-CISL、そして関係する全労組を祝福し、使用者が今後も交渉に前向きであることを期待したい」とコメントした。


欧州議会議員、アマゾンのロビイスト出入り禁止を支持

欧州議会の雇用・社会問題委員会(EMPL)に所属する欧州議会議員は、2024年1月23日、アマゾンの経営陣が欧州議会の公聴会への出席を拒否したことを非難した。アマゾンは2023年12月にも、ドイツとポーランドの倉庫への欧州議会代表団の視察を、急遽とりやめている。また2021年にも、アマゾンは前回の公聴会で証言を拒否しており、アマゾンのこうした一連の動きに辟易した欧州議会議員は、欧州議会からアマゾンのロビイストを追放することを要求し、UNI欧州もそれを支持している。

ドラゴシュ・ピスラルEMPL委員長は、アマゾンの欠席について、「アマゾンから、都合をつけられなくなったという趣旨の手紙を受け取った。これだけの規模と代表を抱える企業であれば、今日来られなくなった人の代わりになるような人材がいたのではないか」と苦言を呈した。

オランダのキム・ファン・スパレンタク議員もこれに同調し、「アマゾンが我々の民主的制度に敬意を示さないことに失望はしているが、驚きはしない。議会公聴会に2度も来ず、我々のミッションを取りやめた後のことだから」と語る。

オランダのアグネス・ヨンゲリウス議員は、さらに一歩踏み込み、欧州議会におけるアマゾンのロビイング活動の禁止を求めている。「私は12月にもポーランドとドイツの労働者との会合を予定に入れていたが、この会合も撤回されている。議会は、議会内でのアマゾンのロビイストの活動を禁止するよう検討すべきだ」

この提案を支持するフランスのレイラ・チャイビ議員は、アマゾンのロビイストの活動禁止を求める結束したアプローチを提唱し、「アマゾンは民主的な機関に対しても、労働者に対する姿勢と同じように無礼な態度を示している。(…中略…)我々は具体的な行動、つまりアマゾンのロビイストの欧州議会への立ち入りを禁止するという行動を起こすことができる」と述べ、政治団体の垣根を越えて連携し、欧州議会内へのアマゾンのロビイストの立ち入りを禁止するよう要求する書簡を議会議長に送ることを提案した。

ドイツのガビー・ビショフ議員はこの提案を支持し、「敬意の問題であり、国会で公聴会が開かれるのであれば、アマゾンは出席すべきだ。アマゾンのロビイストのバッジを撤回する提案を支持する」と述べている。また、同じくドイツのデニス・ラドケ議員も、アマゾンのロビー活動と、委員会への関与を拒否する姿勢について非難し、「私は、議会や委員会として取ることのできるいかなる措置も支持する。(アマゾンのやり方を)受け入れるべきではない」と語気を強める。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、公聴会について「アマゾンの経営陣が民主的機関による公的な監視を拒否することは容認できない。残念なことだが、これは労働者や労働組合にとっては驚くべきことではない。アマゾンは悪名高い組合潰しを行う企業であり、結社の自由や団結権、交渉権といった基本的権利を否定してきた。したがって、私たちは国会議員とともに、アマゾンのロビイストが我々の公的機関を尊重しない限り、欧州議会へのアクセスを拒否するよう求めていく」と述べた。

労働組合の証言
公聴会では、ドイツのUNI加盟組織ver.diと、ポーランドのSolidarnośćおよびInicjatywa Pracowniczaの代表が、各国のアマゾンにおける労働条件について、説明を行った。

ポーランドのアガタ・ウィピオール氏は、「私たちはロボットだと思われている。生産性の目標は、物理的な不可能なレベルのものであり、これを変えるよう求めた。労働者に対する圧力は大きく、監視の目も厳しい」と述べ、ドイツのコリーナ・グロース氏は、「アマゾンでは、立法府が強制しない限り、質の高い安全な労働は保証されていない。健康上の理由で解雇されたり、正当な理由もなく解雇されたりしている」と付言した。

組合代表は国境を越えた組織化の重要性を強調するとともに、組織化のための欧州ネットワークを促進するUNIアマゾン労組アライアンスの役割を指摘した。

Make Amazon Pay(アマゾンに支払わせる)
2023年秋に、UNIとプログレッシブ・インターナショナルは、20か国以上から労働組合員、市民社会組織、専門家、国会議員を英国・マンチェスターに集め、史上初の「Make Amazon Pay」サミットを開催した。

サミットに参加したオランダのキム・ファン・スパレンタク議員は、その核心的なメッセージを欧州議会に伝えた。「11月にマンチェスターで開催されたMake Amazon Payサミットに出席することができたが、このキャンペーンが世界中のいたるところで広がりを見せていることを大変嬉しく思う。労働組合、税金問題やデジタル権の活動家、先住民族、気候変動活動家、零細企業経営者、そして政策立案者が本当に力を合わせて取組んでいる。アマゾンのような巨大な搾取企業に立ち向かうには、共に協力することが必要だ。そしてこれは、我々がこの問題に取組み、労働者の状況を改善しようとする人々と団結していることを示す瞬間でもあると思う」

労働、税金、気候、データ、人種的公正に関連する問題に取組むことを目的とするMake Amazon Payキャンペーンは、2020年以来5回の世界行動デーを実施してきた。世界中の80以上の団体と数百人の国会議員から支持を集めている。


グローバルユニオン、LGBTQI+の労働者を支援するツールキットを発表

2024年1月下旬、UNIを含む国際産業別労働組合組織(GUFs)は、LGBTQI+労働者のための包括的なツールキットを発表する。この取組みは、ILO第190号条約と併せて、職場の平等と安全の促進に向けた重要な前進を意味する。

ILO第190号条約は、ジェンダーに基づく暴力を含め、暴力やハラスメントのない職場環境に対するすべての個人の権利を認めた初の国際条約である。第206号勧告とともに、この条約は世界中で、より安全で尊重される職場を供するための重要なツールである。

新たに発表されたツールキットは、特にLGBTQI+コミュニティに対する暴力とハラスメントを対象としており、『LGBTQI+ファシリテーター・ガイド』と『LGBTQI+参加者ワークブック』という2つのリソースで構成されている。

『LGBTQI+ファシリテーター・ガイド』は、指導者やファシリテーターにとって貴重なツールであり、LGBTQI+の労働者に対する暴力やハラスメントについて理解を深めるための多様なアクティビティを、3つのモジュールで提供している。意識を高めるだけでなく、組合や職場において有意義な議論や積極的な対策を促すことを目的としている。構造化されたアプローチはさまざまな知識レベルに対応し、幅広い読者層にとって利用しやすく、効果的な内容となっている。

ファシリテーター・ガイドを補完する『LGBTQI+参加者ワークブック』は、労働組合員、LGBTQI+労働者、活動家のためのリソースとして機能する。意識向上、職場における行動、組合ベースの行動と、同じく3つの主要モジュールから構成されるワークブックには、LGBTQI+労働者の課題、暴力やハラスメントの影響、組合の力と集団行動を通じてこれらの問題に取り組むための実践的戦略に焦点を当てた活動が盛り込まれている。

ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は、「このツールキットは、ILO第190号条約の推進に対する我々の取組みを強化するものであり、190号条約を各国政府に批准させ、国内法や団体協約に反映させる上で、組合が果たす極めて重要な役割を強調するものだ」と指摘し、「これらのリソースを通じて、我々は組合と組合員がLGBTQI+労働者の権利を世界中で擁護し、190号条約の原則が職場において積極的に組み込まれるようにしていく」と述べた。

ツールキットは、性的指向、性自認、民族にかかわらず、すべての労働者が恐怖や差別から解放された職場で働く世界に向けた、極めて重要な一歩である。


UNI書記長、ダボス会議でAIをめぐる交渉の必要性について訴える

2024年1月中旬にスイスの山村・ダボスで開催された世界経済フォーラムの年次総会では、人工知能が最重要テーマとなった。クリスティ・ホフマンUNI書記長は、特にAIのようなテクノロジーをめぐる団体交渉の必要性について、訴えた。

2024年の総会の全体テーマは「信頼の再構築」であり、ホフマン同書記長は、AIの導入に関して信頼が確立されるためには、使用者はこれについて労働組合と交渉しなければならないと指摘した。

デロイトやロレアルのCEOも参加した『オーグメンテーションを通じて考える』パネルでは、同書記長は「世界中の労働者は、AIが自らにとって何を意味するのか、不安を抱いている。解雇や職を失うことを心配しているのだ。この不安に対処するためには、そのプロセスに労働者を参加させなければならない」と強調した。

そして「労働時間をどのように再構築するかについて、広い視野を持つこと。生産性が向上すれば、解雇の代わりに週休3日制についての議論が高まる可能性もある。しかし、これも交渉次第だ」と加えた。

6万人以上の俳優や実演家を率いて、AIを中心課題として118日間のストライキを行った米国の組合SAG-AFTRAのダンカン・クラブツリー=アイルランド事務局長は、『労働者に焦点を当てる』の討議で、ホフマンUNI書記長と共にステージに上がった。そして、人工知能の導入に関する決定は、機械ではなく人間によって下されるものであるため、これらの選択に責任を持ち、人間を第一に考えるべきだと指摘した。そして、そのためには「労働者はそれらの決定を下す上で重要な役割を持つべきだ」と訴えた。

ホフマンUNI書記長は、ダボス会議でビジネス・リーダーや人権擁護に関わる活動家と会談したほか、アンソニー・ブリンケン米国務長官と会談したグローバル・ユニオン代表団の一員として、労働権の促進と労働組合の構築を目指すバイデン政権のグローバル・レイバー指令について語った。


ウェルズ・ファーゴの労働者、フロリダで組合結成

フロリダ州デイトナビーチのウェルズ・ファーゴ支店で働く労働者が、UNI加盟組織の全米通信労組(CWA)傘下のウェルズ・ファーゴ労組(WFWU)に加入し、組合結成に向けて投票を行った。2024年1月11日の今回の組合側の勝利によって、2023年の年末にニューメキシコ州の労働者が組合選挙で勝利したのに続き、ウェルズ・ファーゴの支店では2番目の組合結成となった。

ウェルズ・ファーゴにおける組織化の取組みは、米国の大手銀行では初の快挙である。これは、ウェルズ・ファーゴが多様性と包摂性、銀行サービスへのアクセスなどに関して行った約束に対する責任を問うべく、何年にもわたって労働者が圧力をかけてきた成果である。

インターナショナル・スピードウェイにあるウェルズ・ファーゴのデイトナビーチ支店の行員であるコリン・ジェファーソン氏は「ウェルズ・ファーゴで働く労働者の2番目の支部として組合を結成し、私たち全員にとってより良い銀行にするために必要なこの一歩を踏み出せたことを、大いに誇りに思う。今、本当の意味で交渉の席を得たことで、人員配置、業務量、不公平な賃金、その他多くの問題の改善について交渉できることを期待している」と述べた。

フロリダ州以外にも、デラウェア州ウィルミントンやバージニア州バージニアビーチなどで、支店従業員が全国労働関係委員会(NLRB)に選挙を申請している。支店やコールセンターで働く労働者たちは、人員不足、報酬不足、そして集団的な声を上げることの重要性について取組むため、WFWUや「より良い銀行委員会」と共に組織化を行っている。

ウェルズ・ファーゴの行員と窓口係は、2023年11月に初の組合選挙を申請して以来、同行によの反組合攻撃に積極的に反撃してきた。銀行は、全国の労働者に反組合的な内容の資料を送りつけたり、労働者を威嚇するために組合潰しのための要員を支店に飛ばしたりしてきたのだ。

より良い銀行委員会のニック・ワイナー組織化担当部長は「WFWUの取組みは始まったばかりだ。デイトナビーチのウェルズ・ファーゴの労働者が、アルバカーキの仲間とともに組合投票を成功させたことを、非常に誇りに思う」と語り、「ウェルズ・ファーゴは、横暴な反組合キャンペーンを展開するのではなく、銀行の目と耳である労働者の声に耳を傾け、彼らの組合結成の権利を尊重すべきだ」と釘をさした。

アンジェロ・ディクリストUNI世界金融部会担当局長は、「ウェルズ・ファーゴで起きていることは信じがたいほど喜ばしい状況だ。わずか数週間のうちに労働者が組織化された2回目の出来事であり、これが全米のウェルズ・ファーゴにおける組織化の波に繋がることを願っている。組合加入の権利のために立ち上がったデイトナビーチの労働者とともに、労働者が公正な取引と仕事上の発言権を得られるようにするため、この動きの先頭に立っている『より良い銀行委員会』とCWAを祝福したい」と語った。


UNI欧州が勝利:欧州委員会、公共調達の問題に取組むことを約束

2024年1月15日、UNI欧州のキャンペーン『団体協約なくして公契約なし』は、より良い雇用を求める闘いにおいて、突破口を開いた。

欧州委員会のニコラ・シュミット雇用・社会権担当委員が出席する中、欧州議会は公共調達指令に関する重要な本会議討論を行った。そして、欧州委員会は初めて、欧州議会が求める同指令の改正に直接応じた。シュミット同委員は「欧州委員会は、さらなる具体的な措置が必要となれば、立法的なものであれ検討することを約束する。つまり、現行の条文を見直す必要があり(…中略…)、これには社会的配慮も必ず含まれる」と述べた。

公共調達指令は、EU全域の公的機関が民間企業と物品・サービスの提供を契約する際の条件を概説している。残念なことに、あまりに多くの場合、価格だけが唯一の基準となり、賃金や労働条件、サービスの質に関して底辺へ向かう競争へとつながっているのが現状だ。清掃員やコールセンター労働者、通訳、安全監視員、看護師など、UNI欧州が代表する700万人のサービス労働者の多くが、公共入札の落札方法によって、直接影響を受けている。

改革を支援する欧州議会議員
UNI欧州の代表はストラスブールに赴いて討議をフォローし、欧州議会議員との会合の中で懸念を提起するとともに、会えなかった議員にはメッセージを送った。こうした取組みを経て、過半数の欧州議会議員が、ソーシャル・ダンピングの停止と公共調達指令の改革を求めるUNI欧州の要求を支持した。

ドイツのデニス・ラトケ議員は、討議の開始にあたって「本日この場で、この公共調達の問題を議論し、委員にこの質問を投げかけることは、非常に重要なことだ」と述べ、オランダのキム・ファン・スパレンタク議員は、「労働者を犠牲にして企業が利益を最大化する一方で、基準を引き下げることはもはや許されない」と述べた。

オランダのアグネス・ヨンゲリウス議員は、「労働者と団体協約を結んでいない企業に、これ以上公契約を結ばせないようにする必要がある」と同意を示し、デンマークのニコライ・ヴィルムセン議員は、「公共調達指令をできるだけ早く改正することが重要だ。団体協約を結ばない企業に、納税者の資金が使われるべきではない」と語った。討論に先立ち発表された論説では、4つの異なる政治系列の欧州議会議員4人が、欧州委員会に対して改革の道を拓くよう求めている。

討論会では、スペインのマリア・ロドリゲス・パロップ議員、イタリアのダニエラ・ロンディネッリ議員、マルタのアレックス・アギウス・サリバ議員、スペインのエストレラ・ドゥラ・フェランディス議員、スロベニアのミラン・ブルグレス議員など、他の複数の欧州議会議員も、改革を支持している。

欧州委員会のコミットメント
討論の最後にニコラ・シュミット委員は、欧州委員会が法制化も含めたさらなる措置と改革を検討することを約束するとともに、「不正行為を行い、労働者の権利を尊重せず、労働者の保護を尊重しなければ、企業は最安値で取引できるだろう。だがそれは誰が負担する価格なのか」と述べ、法的な不確実性が問題であるという重要な事実を認めた。

これは、EUの公共調達規則を改革するUNI欧州のキャンペーンにとって大きな勝利だ。今後、UNI欧州は加盟組織とともに、言動を行動に移すよう、働きかけていく。


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