12月 2023のお知らせ

ポーランドの介護労働者、労働条件と介護の質の向上に向けて、キャンペーンを開始

ポーランドの介護労働者が、労働条件と介護の質の改善を求める全国キャンペーンを開始した。UNI加盟組織であるOPZZの「コンフェデラッチャ・プラシー(労働連合の意味=KP)」の労働者が、キャンペーン立ち上げのため、2023年12月6日、ワルシャワに結集した。

 介護業界はポーランド経済の急成長部門であり、55,000を超える労働者を雇用している。2050年までに、ポーランドにおける65歳以上の人口は33%に増加すると予測されており(2020年は19%)、介護労働者と介護制度に対して高まる圧力を緩和するため、組合は早急の改善を求めている。

このキャンペーンは、介護労働者が重要な仕事に対して適切な報酬を受け、尊重されるようにするため、また、この部門に十分な資金が確保され、規制が整備されるようにするため、労働者の団結と組織化への支援に重点が置かれる。利用者が人生の終盤にふさわしい質の高いケアを受けられるようにするには、十分な人員と時間が必要である。

パンデミックを経て、介護部門の専門家は、回復力と対応力を向上させるためにポーランドの介護人員に対する研修と投資を強化するよう、勧告してきた。だが組合は、まだ十分な変化は見られないと指摘する。

 OPZZ=KPのミハエル・レヴァンドフスキ議長は、 「我々は、労働組合、家族、NGO、その他のステークホルダーの連携を構築するとともに、介護労働者の組織化を引き続き支援し、ディーセントな労働条件と質の高い高齢者介護を確保するため、法整備を推し進めていく」と意気込む。

ポーランドのオルペア労組アニア・バシア委員長は、  「何よりも、我々は自らの仕事を可能な限りきちんと遂行し、利用者のために最善のケアを提供したい。オルペアでの5年にわたる取組みを経て、会社との間にグローバルなアクセス協定を結び、労働者の声を届けることができるようになった。300人近い組合員が一丸となって取り組んだ成果だ」と述べ、 「現在、労働条件と賃金のさらなる改善を求めて会社と交渉中だ。これまでの経験からわかっているのは、介護部門を管理する規制の枠組みを強化すれば、労働者に持続可能な労働条件を、利用者にはより質の高いケアを提供するよう、使用者により強く迫ることができるということだ。とりわけ、利用者に対する介護者の人数比率に合理的な基準を設ける規制の強化を求めている。これは、より良いケアの質を実現するために必要な多くの変革のうちのひとつだ」と続けた。 

また、公的介護施設の従業員を代表するバーバラ・ドースOPZZ=KP委員長は、「官民の施設で働く介護労働者の問題は、非常によく似ている。最も一般的なのは、働く人員が少なすぎるため、入居者の世話をする時間が必要以上に少なくなってしまうことだ。また、職員の給与は非常に低い。そのため、大変で責任の重いこの仕事をやりたがる人が少なく、結果的に現在の職員に過重な負担がかかっている。適正な労働条件と質の高いケアを提供するために必要な制度的改善について、政府とともに取り組んでいきたい」と述べた。


UNI、フィリピンのバランガイ・ヘルスワーカーの復職を要請

2023年12月1日、フィリピンの8万人以上のコミュニティ・ヘルスワーカー(一般にバランガイ・ヘルスワーカー=BHWと呼ばれる)が、何の通告もなく突然、職を失った。

10月30日に行われたバランガイ選挙で勝利した新役員が就任し、前任者が任命したすべてのBHWを無情にも解雇したのである。バランガイは村、地区、区に相当する基本的な行政区画であり、大都市圏では、この用語は都心の近隣地域または行政区を指す。

UNIフィリピン加盟協(UNI-PLC)は、2023年12月2日に声明を発表し、「最近のバランガイ選挙の結果、全国で8万人以上のバランガイ・ヘルスワーカーが不当かつ冷酷、非人道的に解雇された」と最も強い言葉で非難した。

BHWは、保健教育や、母子保健、予防接種、応急手当、環境衛生などの基礎的保健サービスを提供し、主要医療施設に紹介サービスを提供するなど、国の医療制度が地方レベルまで確実に行き渡る上で、重要な役割を果たしている。また、パンデミックのピーク時には自身の健康と命を危険にさらしながら、最前線で業務に従事してきた。

ジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、「解雇された労働者に対し、何の通知もないこの大量解雇に非常に唖然としている。フィリピン政府と新たに選出されたバランガイ当局者に対し、地域社会における基本的な保健サービスが妨げられることのないよう、すべてのBHWを復職させるよう、強く求める」と述べた。

UNI-PLCはまた、この不当解雇は、内務・地方政府局(DILG)と保健省(DOH)による「バランガイ・ヘルスワーカーの雇用維持と勤務継続に関する共同覚書(No.2023-001)」に違反していると指摘した。

この共同覚書は、バランガイヘルスワーカーによる各コミュニティへの基本的保健サービスの継続的な提供を確保するために、共和国法第7883号とその施行規則を補足するものである。


韓国サービス労連傘下のSGS労組、労働者の権利尊重を要求

UNI加盟組織である韓国サービス労連(KFSWU)傘下のSGS労組は、スイスを拠点とするソシエテ・ジェネラル・ド・サーベイランス(SGS)の韓国経営陣が同社の職場における差別撤廃と誠実性の原則を守っていないとして、SGSを厳しく非難している。SGSは140年以上の歴史を持ち、検査、検証、認証。コンサルティング部門で世界を牽引する企業である。

非正規労働者を含む約1100人の労働者の半数近くを組織化するSGS労組は、韓国のSGSが昇進の機会を均等に与えていないという苦情を女性組合員から受けた。経営陣から満足のいく回答を得られなかったSGS労組は、改正男女雇用均等法に基づく救済を求めて、2023年に全国労働委員会に提訴した。

同委員会は、育児休暇を取得した女性従業員は、確かに昇進の機会均等を否定されたと認定した。その後、2023年10月16日に会社に対し、是正命令が出された。労働組合は経営陣に対し、委員会の調査結果を遵守し、当該労働者に謝罪し、昇進の機会を逃したために失われた賃金を補償し、会社の規定を是正するよう、求めた。

だが同社は、この問題を迅速かつ円満に解決するのではなく、委員会の命令を封じるために行政裁判所に訴訟を起こしたのである。韓国の少子化の一因として職場における女性差別の問題がトレンドになっていたため、同社によるあからさまな差別的行為と法的措置は、メディアの注目を集めることとなった。

SGS労組は報道が事態を悪化させることを恐れ、会社との直接的な交渉を望んだ。しかし、経営陣の組合に対する強硬な態度に阻まれ、それは賃金交渉の際にも表れた。

労使は、2023年の賃金交渉をめぐり、すでに10回にわたって調停会議を開いていた。しかし、経営側は組合が当初提案した賃上げ率のほぼ半額にとどまる賃上げを譲らなかった。組合側の計算は、2021年から2023年にかけて韓国SGSが記録した健全な連続増益と、加速するインフレが従業員の実質賃金に与える影響に対処する必要性に基づくものであった。

残された手段がほとんど無い中、組合は2023年11月20~27日にかけて争議行動を実施した。否定的な報道とストライキにもかかわらず、現地経営陣はいまだ実行可能な案を提示していない。

キム・ジャンシン韓国SGS労組委員長は、今回の行動を振り返って「悲しく不条理な事態だ。労働組合は会社に対し、長年にわたり、育児休暇のために労働者が昇進の機会を逃している男女差別問題の解消に向けて適切な措置を取るよう勧告していた。だが経営陣は、労使の対立をエスカレートさせるために法律事務所を雇い、無駄な出費をした」と述べた。

同委員長は、賃金交渉について次のように付言した。「韓国SGSの労働者は、妥当な賃金水準を受ける権利がある。例えば、韓国SGSで10年の経験を持つあるチーム・スーパーバイザーの月給は270万ウォンであり、これは現在の全国最低月給水準(2023年)をギリギリ上回っているに過ぎない。韓国SGSは労働者を尊重し、少なくとも市場の競合他社と同水準の賃金と手当を提供するため、もっと力を尽くすべきだ」

UNIおよびUNI Aproは2023年12月4日、SGSに対し、韓国子会社における労働者の権利の完全な尊重を確保するため、直ちに行動を起こすよう求める共同書簡を送るとともに、ジュネーブの本社でSGS幹部と面会し、今後の適切な措置について話し合うことを申し入れた。


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