8月 2023のお知らせ

『共に立ち上がろう』-UNI世界女性大会、権利擁護のための交差する闘いに焦点

2023年8月25~26日、歴史に彩られた街、フィラデルフィアにて第6回UNI世界女性大会が開催され、 73か国、202労組から582名が参加した。 労働組合運動のリーダー、女性の権利活動家、そして人種差別に抗する活動家など、様々な分野で権利のために闘う活動家が一堂に会する、非常に意義ある大会となった。

ミシェル・ケスラー代議員(米国、UFCW)が、「兄弟姉妹愛の街であるフィラデルフィアは、組合の街」と宣言し、2日間にわたるUNI世界女性大会が幕を開けた。この宣言が会場に響き渡り、参加者は労働運動の拠点としてのフィラデルフィアの豊かな歴史に思いを馳せた。フィラデルフィアの遺産、特に奴隷制との最初の闘いは、公正で公平な未来のための基盤を築いてきたのである。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、こうした運動が互いに交差し重なり合っているものであることを強調し、「組合の権利、女性の権利、人種的正義を求める闘いは、密接に結びついている。UNIの女性委員会の取組みは、こうした闘争において欠くことのできない一部だ」と述べた。

大会を通じて、多くの力強い発言が、職場におけるジェンダー平等の重要性を強調した。退任するパトリシア・ナイマンUNI世界女性委員会議長は、「今日、この組合の街、そして革命、独立、権利の歴史から『自由のゆりかご』としても知られるこの街において、世界中のすべての女性労働者に、立ち上がり、闘うことを求めたい。私たちの権利、自由、成果、声なき人々、平等、女性のために立ち上がろう!UNI万歳!」と呼びかけた。

ミラグロ・パウ代議員(ウルグアイ、AEBU)は、「現在は私たちのもの。未来は私たちのもの。世界は女性を必要としている」と述べて、ジェンダー平等に関する行動を一層強化するよう呼びかけ、ケイト・ハドソン代議員(英国、CWU)は、女性に過大な影響を及ぼしているパンデミックによる不平等の悪化に注目を促した。

工藤恵里香代議員(自動車総連)は、男女共同参画に取組む上で女性のリーダーシップを強化する必要性を強調し、「職場単位での女性の意識改革を通じ、女性組合役員数を引き上げ、自動車産業における男女格差をなくしていくことに貢献していきたい」と語った。

べロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は、会場にいた多くの人々の思いを共有し、 「女性の権利のための闘いは決して容易ではない。我々は一人ではないのだと知り、我々が持つ集団的な力から、パワーを引き出そう」と呼びかけた。

また大会では、ディーセントワークとジェンダー平等の必要性が、持続可能な未来の極めて重要な要素として浮かび上がった。ジュリア・フォックスUNI世界女性委員会副議長(オーストラリア、SDA)は、包摂的な経済成長とジェンダー平等は、持続可能性にとって不可欠であると強調した。クリスチャン・ド・ナシメント代議員(ブラジル、Sintetel)は、組合の研修にジェンダーの視点を取り入れることの重要性を強調した。

また、與那嶺裕加代議員(損保労連)は、女性活躍推進に向けた男性育休を推進する上で、「取得の申し出のしづらさや、取得後のキャリア不安などを払拭する必要があることから、業界経営側との対話の場において、必要性の理解促進や、育休取得者を支える職場の負担を解消する仕組みづくりなどを要請、課題解消に向け労使で取り組みをすすめている」と報告した。

藤井愛子代議員(情報労連)は、「ジェンダー平等に関する労使協議の場を持つ組合においては、行動計画への意見反映や、組合員からの要望をもとにハラスメント対策の強化や両立支援策の拡充を求める等の取組みが着実に行われているが、半数以上の組織では、労使協議の場が設置できていない」と述べ、待ったなしの状況を訴えた。

ジェンダー・ダイナミクスの形成におけるテクノロジーの役割についても議論がなされ、カリン・シェーネヴォルフ代議員(ドイツ、ver.di)は、デジタル化におけるジェンダーの側面を理解する必要性を強調し、情報への権利とサイバー・ハラスメントに対する取組みを提唱した。

多くの発言者が、女性に対する暴力と闘う緊急の必要性について強調した。アマル・エル・アムリ代議員(モロッコ、UMT)は、職場における暴力に終止符を打つための集団的な行動を呼びかけ、金久保茜代議員(UAゼンセン)は、飲食店における暴力やカスタマー・ハラスメントの現状および、経営者団体や、国会議員、地方議員への働きかけ、ビデオやグッズを活用した啓発活動などその対策について報告し、「暴力やハラスメントのない職場づくりに努めていく」と誓った。

テレサ・モーティマー代議員(バハマ、BSFU)は、UNIのメンタリング・プログラムを評価し、チェネル・カブレラ代議員(トリニダード・トバゴ、BIGWU)は、メンタリングと組合の支援を得て学位を取得するまでの道のりについて、共有した。

岡田香織代議員(UAゼンセン)は、「多様な働き方をする組合役員の存在は、組合員からの声を集めるためにも、労働組合の活動や方針に多角的な視点を組み込むためにも有効であり、労働組合全体の力を強化することにつながる」として、自らも女性の組合リーダーの育成に取組んでいきたいと語った。

大会1日目は、パキスタンのカリダ・マクスード代議員の「労働組合は、パキスタンの民主主義を守るために男女が協力できる場だ」との心に響くメッセージで締めくくられた。

女性大会2日目は、安全衛生と女性特有のニーズに関する議論から開始した。

ミヨン・チェ代議員(韓国、FKMTU)は、「私たちは与えられた使命を受け入れなければならない。女性には、女性組合員の利益を守ることができるという強みがある。私たちは傷つけ合うのではなく、助け合い、互いに愛情を注いでいかなければならない」と訴えた。

浅香朋子代議員(JP労組)は、同組織の「女性フォーラム」による女性が活躍できる環境づくりに関する政策提言活動を紹介し、育児休業や生理休暇、更年期障害の3つの課題について、成果を報告した。

また、保健医療分野では、労働者の7割が女性であるにもかかわらず、ケアを提供する人々のケアは見過ごされがちである。セリア・レジーナ・コスタ代議員(ブラジル、Sindsaude SP)は、「ケアを提供する人々の健康を守るために注意を払うことは、基本的な課題」と述べ、ヘレン・イェマネ代議員(イタリア、Filcams-CGIL)は、「女性が安全衛生に関する政策の策定に、より直接的に関与できるようにすべき」と主張した。

また、コン・ジヒョン代議員(韓国、KHMU)は、「なぜ私たちがセクハラや職場でのいじめ、睡眠不足に苦しまなくてはならないのか?これらの不公正と闘うため、共に立ち上がることが必要」と呼びかけた。

また、女性大会では、フアナ・オルメダ・ゴメス代議員(スペイン、FSC-CCOO)が紹介した、女子ワールドカップ決勝におけるルビアレス・スペインサッカー連盟会長の恥ずべきセクハラ行為を糾弾し、こうした行為の撲滅と責任者の解任を求める緊急連帯声明を支持した。

ヨハンナ・ヨンスドッティル代議員(アイスランド、SSF)は、労働運動に若い女性の声を取り込む必要性について熱弁をふるい、 「若者には計り知れない力がある。新鮮な洞察力とアイデア、新しい学び方やスキルをもたらし、変化に適応できる弾力性のある労働組合運動の構築を後押しできる」とし、「若者が潜在能力をフルに発揮できるよう、支援してほしい」と訴えかけた。

UNI世界女性大会は閉幕にあたり、キャロル・シェファー(アイルランド、CWU)新議長を選出した。同氏は、先達のすべての女性に感謝の意を表し、「どの国においても、先達の女性たちは、我々が連帯を築くための土台を築いてくれた。そして今度は、我々がそのレガシーを受け継ぐ時」であると語り、「女性が団結すれば、その力は誰にも止めることはできない」と強調した。

女性の権利を守り、推し進めていく活動家たちの共鳴する声は、ジェンダー平等と労働者の権利を求める現在進行中の世界的な闘いに、確固たる足跡を残した。


UNI世界金融部会大会で、金融労組が立ち上がる

2023年8月24日に米国・フィラデルフィアで開催されたUNI世界金融部会大会に、65か国の金融労組の代表が結集し、新たな指導部を選出するとともに、世界中の銀行・保険労組が直面する主要課題に取組む行動計画を採択した。

クリティ・ホフマンUNI書記長は冒頭、「大会の議題が反映しているのは、我々が活動する新たな時代と、金融業界で組合の力を構築し続けていく必要性だ」と指摘、「大会で扱われるすべての分野において、UNI世界金融部会は最前線にいる。こうした大きな課題には、単独ではなく、常に集団で立ち向かっていくべきだ。そしてUNI金融部会は、これらの問題に対するグローバルな立場を確立するために懸命に取組み、成功を収めてきた」と述べた。

UNI世界金融部会大会では、各テーマについて、UNI全地域の加盟組織の成果と課題、脅威と機会について、経験を共有するとともに、4つの柱に基づく新たな行動計画が採択された:
共に立ち上がる強力な金融労組―組織化、団体交渉、多国籍企業の責任追及を通じて組合の力を構築する。
持続可能な経済と公正な移行にむけた強力な金融労組― ディーセントな雇用と持続可能な金融、気候変動と気候正義
金融部門におけるテクノロジーの活用―トレーニング、健全な労働条件、プライバシーとデータ権利
民主主義と人権

日本からは損保労連、生保労連、全労金、JP労組および事務局から11名が出席し、 北村聡太UNI 世界金融部会副議長(損保労連)は、アクションプラン2「持続可能な経済のための強い金融労組と公正な移行」を提案した。また、谷島俊男代議員(損保労連)は、同組織におけるDX推進について報告する中で、デジタルの導入により業務変革が想定される組合員に対する育成と、デジタル活用により成し遂げた生産性向上や競争力強化により得られた利益を、労働者にも公平に分配することが重要だと強調した。

また大会では、海外、特にネパールとペルーでのプロジェクトに資金を提供し たフィンランドの労働組合Proとスウェーデンの労働組合FSUが表彰された。

そして、パンデミックとリストラという困難な時期にUNI世界金融部会議長として舵取りを行ってきたリタ・ベルロファ氏(ブラジル、Contraf-CUT)の後任として、新たにアンナ・マリア・ロマーノ氏(イタリア、Fisac-CGIL)が、UNI世界金融部会議長に選出され、「短期的な利益だけなく、長期的な幸福をも生み出すことのできる金融部門のために、経験、力、決意、心、闘争を共有するという、UNIが我々に与えてくれている機会を手放したり、無駄にするわけにはいかない」と決意を述べた。

最後に、アンジェロ・ディ・クリストUNI世界金融部会担当局長が、「この大会で獲得した知識、構築したつながり、共有したアイデアを携えて、我々はあらゆる場所で働く金融労働者に変革をもたらすため、前進していこう」と呼びかけた。


UNIとアルゼンチン国立銀行、労働者の権利に関するグローバル協定に署名

2023年8月24日、UNIとアルゼンチン国立銀行(BNA)は、同行の業務全体を通じて労使関係と労働者の権利を強化するグローバル協定に署名した。UNI世界金融部会大会の中で発表されたこの協定は、包摂と差別撤廃の方針を再確認し、すべての労働者の組合結成・組合加入の権利を保証し、この部門のデジタル化に関連する重要な問題に対応するものである。

協定は、アルゼンチンだけでなく、米国、スペイン、ウルグアイ、ボリビア、ブラジル、パラグアイ、中国など、支店や代理店、出張所、カスタマーサービスセンター、駐在員事務所など事業を展開している国々で働く1万7,713人の労働者を対象とする。

シルビナ・バタキスBNA総裁は、この協定について、「金融部門に真の規制的枠組みを提供するものだ。金融産業は今日、グローバルで複雑な世界となっており、それゆえ、すべての銀行・保険部門の労働者を守るための明確な運用ルールが必要だ」と述べている。

労働者に対するセクシャル・ハラスメントや嫌がらせに対する基準や、ハラスメント被害者に対する支援を定めるもので、UNIと銀行が、組合や労働者の権利侵害が報告された場合に対処するためのメカニズムも構築している。また、デジタル化の面では、オンライン上の暴力やハラスメントからの保護、労働者のデジタル・スキルの強化、人工知能の倫理的かつ責任ある利用などを支援するための社会対話を促進している。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「アルゼンチンだけでなく、BNAが事業を展開するすべての国において、職場を強化するために労働者、組合、デジタル権に関する規制を適用するための強固な基盤を築くものだ」と述べ、その意義を強調した。

UNIは、世界中で2,000万人以上のサービス産業の労働者を代表しており、さまざまな部門の大企業と労働者の権利を確保・実行する、1400万人以上の労働者を対象とする50以上のグローバル協定を締結している。


UNI世界大会参加者にとって、大会スローガンの『共に立ち上がろう』とは?

第6回UNI世界大会を数日後に控え、参加者が最も期待していることについて、尋ねた。

大会で何を期待にしているかという問に対して、参加者のよくある答えの1つは、「全部!」というものだが、もっと具体的な答えも、多く聞かれた。

「インスピレーション!状況や方法は違えど、我々全員が、全ての組合員の生活向上のために取組んでいる。 友人や仲間と会い、それを見聞きすること」

「同じ目標を共有する世界中の人々と集うこと、つまり共に立ち上がること」

「できるだけ多くの素晴らしい経験を学び、後で組合や国内で共有できるようにしたい」

「他国の組織化の勝利について学びたい」

「経験を共有する。様々な危機にもかかわらず、組合がどのように団体交渉を実施しているか、聞き学ぶ」

「私たちが団結したときの力と可能性を感じとり、我々は一人ではないことを皆に知らせ、感じてもらう!」

「パンデミックを経て、再び皆で集うこと」

UNI世界大会で旧友と再会し、新しい仲間に出会うことは素晴らしい経験となるだろう。

ある参加者は「大きな大会は初めてで、少し緊張している」と語っていた。大会の連帯感と、労働者の力を高めるという共通の目標によって、緊張はすぐに和らぐものと信じている。


大会イベント情報:組合の力、レガシー、未来についての質疑応答セッション

第6回UNI世界大会開催中の8月28日(月)の昼休みに行われるセッションの中で、著名な作家であるキム・ケリー氏とデビッド・マドランド氏が、米国の組合運動について魅力的な視点を提供する彼らの新著を紹介予定だ。 刺激的かつ示唆に富んだ質疑応答セッションになるだろう。

8月28日の午後にアマゾン組織化パネルの司会を務めるケリー氏は、米国で最も注目されている労働ジャーナリストの一人であり、米国東部脚本家組合の役員も務める。同氏は、定期的に若者向けのファッション・娯楽オンライン誌『Teen Vogue』に寄稿するとともに、昨年は『FIGHT LIKE HELL: The Untold History of American Labor』を出版し、広く称賛されている。

また、 ワシントン・ポスト紙で『全米で最も賢明な』労働学者と称されている マドランド氏は、米国労働運動と密接に連携する進歩的シンクタンク「アメリカ進歩センター」の上席研究員である。 近著『Re-Union』では、労働組合がすべての労働者にとっていかに不可欠であるか、またすべての労働者が労働組合を持てるようにするために必要な構造改革について、詳しく分析している。 同氏はUNI世界大会のために、米国の組合運動の課題と機会に関する洞察に満ちた調査を執筆しており、UNI世界大会の文書ページで公開している。

両氏は異なるアプローチをとっているが、その取組みいずれも、労働運動を成長させ続けるために、世界中の組合活動家が起こすべき行動をよびかけている。

両氏とのセッションでは、クリスティ・ホフマンUNI書記長が司会を務める。

ホフマンUNI書記長は、「両氏の著作で繰り返し語られているテーマのひとつは、米国内外の労働者を取り巻く環境が急速に変化する今日において、組合が必要であり続けているということ」と述べ、「組合の歴史、労働者の勇気、団体交渉を強化するために必要な構造を見ることで、この運動の過去と未来の全体像が見えてくる。大会でのセッションを非常に楽しみにしている」と期待を込めた。

両氏とのセッションは、2023年8月28日(月)の13:00に開始する。


バーニー・サンダース上院議員、フィラデルフィアのUNI世界大会で講演へ

2023年8月27日にフィラデルフィア・コンベンション・センターで開幕する第6回UNI世界大会に、労働運動の熱き支持者、バーニー・サンダース米上院議員が登壇する。

サンダース上院議員は、米国の進歩的政治を牽引し、長年にわたり国民皆保険制度、所得の平等、労働者の権利を擁護しており、労働運動と社会正義を熱烈に擁護してきた。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「サンダース上院議員をUNI世界大会に迎えることができ、感激している。同議員は30年以上にわたり、米国だけでなく世界中の労働者のため、議会というプラットフォームを活用し、社会的・経済的正義を推進してきた人物だ」 と期待を述べた。

#UNIRISINGTOGETHER:主要テーマと議題 
世界大会は、労働者の権利促進や、喫緊のグローバルな課題への取組みを目的とした主要テーマを中心に扱う。議題となる重要なテーマには、以下が含まれる: 

✓全ての人のために、組合の力を構築しよう: UNIは多国籍企業に対する労働者の影響力の拡大を目指し、団体交渉権の保護・拡大を提唱する。 

✓企業責任を問うため、ルールを変えよう: 世界中の企業が、労働者の人権を尊重するようにしていく。UNIは、多国籍企業に説明責任を負わせるための効果的で拘束力のある手段を確立するために闘っており、特に拘束力のあるデューディリジェンスのあらゆる段階において、組合が関与することに重点を置く。 

✓すべての人が恩恵を分かち合えるデジタルトランスフォーメーションのために、共に立ち上がろう:組合主導のイニシアティブを通じて潜在的リスクに対処しながら、労働者が技術革新の恩恵を共有できるようにしていく。デジタル化が仕事の世界を形成し続けているため、UNIと加盟組織はこの変革の影響について、団体交渉する決意である。

✓安全衛生のために、共に立ち上がろう:パンデミック後の仕事の世界における強力な職場代表制度と安全規制の必要性を強調する。UNIと加盟組織は、安全衛生に関する懸念をめぐって組織化・交渉し、独立した安全衛生委員会を促進していくための戦略を立案する。 

大会ウェブサイトに、取り上げられるテーマの全リストが、掲載されている。


フィラデルフィアの魂を探る:歴史と文化の素晴らしい道筋をたどり、共に立ち上がろう

兄弟愛・姉妹愛の街として知られるフィラデルフィアは、第6回UNI世界大会にへの全ての参加者を温かく迎える準備が整った。フィラデルフィア市とUNIの米国加盟組織は、この活気あふれる大都市で、世界各国の組合活動家を受け入れることを心待ちにしている。ここでは、フィラデルフィアの歴史的な社会正義に関わる史跡や、現地訪問をより豊かなものにするためのアイデアをご紹介する。

闘争の歴史を探る

住民から「フィリー」と呼ばれる、この素晴らしい歴史を誇る街には、訪問者が探索すべき見どころが多い。

労働記念碑:フィラデルフィア南西部のエルムウッドパークにある、芸術家ジョン・カインドネス(父親は造船所の労働者)が設計した作品。全米の組織化された労働者の貢献に敬意を払い、フィラデルフィアの豊かな労働者階級の歴史を称えている。コミュニティーの集いの場として、また「屋外で学ぶ歴史作品」として機能するこの記念碑は、米国の労働運動におけるフィラデルフィアの極めて重要な役割を示している。

また、マザー・ベセル・アフリカン・メソジスト・エピスコパル教会を訪れれば、奴隷廃止運動の歴史と地下鉄との深いつながりが、現在まで続く平等を求める闘いから示唆を得ようとする人々に、大きな感銘をもたらすだろう。さらに、フィラデルフィアのアフリカ系アメリカ人博物館は、黒人の経験してきた歴史を鮮烈に今に伝える。

フィラデルフィアは、語られてきた歴史にとどまらず、地元の味と世界の味が出会うグルメのメッカでもある。大会会場の近くにあるレディング・ターミナル・マーケットには、80を超える出店があり、誰もが楽しめるフードを提供している。

フィラデルフィアには、他にも魅力的なスポットがたくさんある。アメリカ有数のアーバン・ビーチと称されるスプルース・ストリート・ハーバー・パークや、ショップ、バー、レストランが建ち並ぶ多彩なサウス・ストリート、18世紀の趣が残る石畳のオールド・シティ等が挙げられる。

現地のUNI加盟組織が、博物館、公園、文化的アトラクションの素晴らしいリストをまとめており、またフィラデルフィアの飲食店については、こちらで紹介している。

フィラデルフィアは、その豊かな歴史、活気ある文化、温かいもてなしを分かち合おうと、『共に立ち上がろう』をテーマに掲げる代表団の到着を心待ちにしている。市民権や労働権の闘争を象徴する歴史的な名所から、街の多様性を称える近代的な拠点まで、この賑やかな街は忘れられない経験を約束する。


UNI、商業部門における第三者からの暴力に関する包括的な報告書を発表

第6回世界大会を目前に控える中、UNIは、商業部門における第三者からの暴力とハラスメントの撲滅に関する新しい報告書を発表した。この報告書では、労働者保護を強化するための優良事例が検討され、労働安全衛生の改善のために組合が果たしうる重要な役割が示されている。

この報告書は、スウェーデンの連帯支援組織Union to UnionとUNI加盟組織HANDELSの支援を受け、UNI世界商業部会による『商業部門に暴力やハラスメントを売る店はない』プロジェクトの一環として発表された。

報告書が取り上げている最近の調査研究によると、暴力やハラスメントの形態によっては、パンデミックのピーク時から減少したものもあるが、ほとんどの商業労働者は依然として、職場において許容しがたいレベルの虐待や暴力に苦しんでいる。

報告書の第2章では、商業労働者を保護するために政府が果たすべき不可欠な役割が強調されており、職場における暴力とハラスメントに関するILO第190号条約の批准を求めるとともに、スコットランド、オーストラリア、日本、米国、スウェーデン、イングランド、ウェールズで導入された最近の法律や、政府の取組みに関する詳細な情報が示されている。

第3章では世界や各国のさまざまな対応に焦点が当てられており、例えば、カルフールとUNIの間で更新されたグローバル枠組み協定、フィンランドにおける共同ガイドライン、オーストラリアの業界声明、フィンランド、イタリア、スウェーデン、米国、ペルー、韓国の商業労働者の保護を強化する産業・企業レベルの団体協約のさまざまな事例などが含まれる。

第4章では、貴重なガイドライン、報告書、ツールキットに関する情報が提示され、職場レベルで実施すべき措置の指針となる4つの重要原則が挙げられている。続いて、実際の優良事例に基づき、リスクの予防、介入、報告、是正、フォローアップ、フィードバックの5つの主要カテゴリーに分類された30の重要な措置について、リストが掲載されている。

最終章では、商業労働者の状況変革に向けた組合キャンペーンや行動が紹介されている。これには、SDAの『誰も叱責されるいわれはない』キャンペーン(オーストラリア)、UAゼンセンの悪質クレーム対策(日本)、USDAWの『恐怖からの解放』キャンペーン(英国)の他、ドイツ、トルコ、アイルランド、デンマーク、スペイン、ベルギー、モザンビーク、クロアチア、南アフリ カ、ハンガリー、チリ、イタリアなど世界各国の取組みが含まれる。

報告書は最後に、UNI世界商業部会が加盟組織と協力して商業部門における暴力やハラスメントの根絶に向けて取組んでいくこと、そしてこの問題に特化した初のウェブページについて言及している。ウェブページは、 商業労組間の情報交換や優良事例を共有するため、定期的に更新される。

「商業部門から暴力や虐待、ハラスメントをなくすために尽力している加盟組織を誇りに思う」と語るマタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「この報告書が示すのは、労働者保護を強化するため、我々が力を合わせれば大きな変化をもたらしうるということ」と強調した。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「第三者による暴力やハラスメントは、どのようなレベルであっても容認することはできない。商業部会だけでなく、IT、ゲーム、ケア、スポーツ、メディアなどUNIの多くの部会でも蔓延している」と指摘し、「この報告書は、労働組合が職場における暴力を根絶するための戦略を構築するための貴重なツールであり、商業労働者が恐怖から解放され、安全に働くことができるようにするものだ」とアピールした。

第6回UNI世界大会では、「安全衛生のために、共に立ち上がろう」というセッションの中で、職場における暴力などの問題が取り上げられる。


フィラデルフィアUNI世界女性大会に向けて、準備整う

2023年8月25~26日、 世界中のUNI加盟組織から700人以上の女性が、米国・フィラデルフィアに結集し、UNI第6回世界女性大会が開催される。

「共に立ち上がろう、女性たち」をテーマに開催される今大会では、参加者が一丸となって次期4年間の優先課題を設定し、新しい世界女性委員会議長を選出するほか、世界の女性の権利を擁護するため、互いの声に耳を傾け、学び、闘いを主導する。

南アフリカ商業労組のパトリシア・ナイマンUNI世界女性委員会議長は、「女性リーダーとして、女性が共に立ち上がることで生まれる力を、目の当たりにしてきた。我々の声と行動が結集すれば、世界を変革する力がある。フィラデルフィアに集う世界中の労働組合の女性活動家とともに、今大会に参加できることをうれしく思う」と語る。

UNI世界女性大会では、気候変動や技術革新に直面する女性労働者のため、持続可能な世界におけるディーセントワークを実現する必要性など、5つの主要テーマが取り上げられる。

暴力とハラスメント:特にジェンダーに基づく暴力は、依然として仕事の世界における苦難である。UNIは、仕事の世界における暴力の根絶に向けて、ILO第190号条約(2019年)の採択を推進する上で重要な役割を果たしてきた。現在、その批准と実施、団体協約における条文の活用が焦点となっている。今大会では、職場内外であらゆる形態の暴力に終止符を打つために、組合を支援する最良の方法に関する取組みを継続していく。

組合の中で、立ち上がろう!女性たち:UNIは、UNIの機構、指導部、活動、会議など広範な分野にわたり、女性の代表率40%の実現に向けたキャンペーンを長期にわたって展開し、成功を収めてきた。しかし、この割合を維持することは、絶え間ない闘いである。今大会では、さらに多くの女性を組合指導部に参画させる方法について検討し、この プロセスにおけるUNIのメンタリング・プログラムの役割に焦点を当てる。

労働安全衛生:これは今やILOの基本的権利である。このテーマでは、特に妊娠や更年期をめぐる女性特有のニーズを考慮し、組合がジェンダーの視点から安全衛生に取組む方法について、取り上げる。

女性と青年:今大会では、労働組合運動にもっと多くの若い女性を参加させ、組合に勧誘する方法、若い女性が指導的立場や意思決定的立場に参画できる場を創出する方法、また研修やメンタリングを通じて組合生活を支援する環境を提供する方法について、検討していく。

ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長は、「UNI世界女性大会は、世界中の労働組合運動の女性リーダーが一堂に会し、ストーリーや戦略を共有し、女性労働者の権利を求める闘いを強化する、素晴らしい機会になる。フィラデルフィアでお会いしましょう!」と呼びかけた。

第6回UNI世界女性大会の詳細は、こちら


#ROADTOPHILLY – フィラデルフィアで開催されるUNI世界金融部会大会に向けて!

世界中の金融・保険関係のUNI加盟組織が、2023年8月23~24日に米国・フィラデルフィアで開催されるUNI世界金融部会大会に結集する。世界65か国の金融労組から400人の代議員がフィラデルフィアに集い、今後4年間の優先課題を設定し、新たなリーダーを選出する予定だ。

金融業界は、前回2019年に加盟組織が集結して以来、さらなる業界再編、リモートワークの大幅な増加、デジタル変革など、大きな変化を遂げている。

こうした状況を受け、金融部会大会の重点分野には、団体交渉による労働者の力の構築、持続可能な金融産業、気候変動に焦点を当てた公正な移行、テクノロジーの活用のほか、多様性と包摂、社会対話やトレーニングなどが含まれている。

2023年8月24日に開催されるUNI世界金融部会大会の主なハイライトは、UNIとアルゼンチン国立銀行の間での、初のグローバル協定締結である。同行との新協定は、アルゼンチン国内外の従業員17,600人の主な労働組合および労働者の権利を促進・保障するものである。

金融部会大会では、欧州や世界の金融労組の視点や経験を共有するため、各主要テーマについて、各地域の加盟組織からの報告も予定されている。

アンジェロ・ディクリストUNI世界金融部会担当局長は、「フィラデルフィアで加盟組織の皆様と再会できることを嬉しく思う。我々は金融労働者に影響を及ぼしている最も喫緊の課題に取組むため結集するが、金融部会大会の目的は、社会と実体経済の両方に資する、先進的で包摂的な金融産業を目指して道を拓くことだ。共に強く立ち上がり、世界中の金融労働者の権利を擁護・促進するため、体制を整えていこう」と呼びかけた。

ソーシャルメディアでアクションを! #ROADTOPHILLY
UNI世界金融部会大会にご参加の皆さん。 船、車、飛行機、電車など、大会に向かう旅路が始まりましたら、 ハッシュタグ #RoadToPhilly と #UNIRisingTogether をつけて、是非ソーシャルメディアで共有してください。

皆さんとお会いできることを、楽しみにしています!


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