6月 2023のお知らせ

米国脚本家組合のストに、世界中から連帯

2023年6月14日のグローバル行動デーに合わせ、 35か国以上の労働組合が、UNI加盟の全米脚本家組合(WGA)に対し、非常に強力な連帯行動を示した。

5月2日からストライキを続けているWGAを支援するため、チリから日本、アイルランドからアルゼンチンまで世界中のUNI加盟組織が、集会、ソーシャルメディア上のキャンペーン、映画・テレビスタジオでのピケに加わった。

米国の脚本家たちは、賃金改善、AIからの保護、脚本家部屋の適切な人員配置などを求めて、映画テレビ製作者連盟(AMPTP)と争っている。

UNIメディア部会、欧州脚本家連盟、国際脚本家連盟に対するメッセージの中で、メレディス・スティーム米国西部脚本家組合委員長は、「対面あるいはソーシャルメディア上で、我々のストライキへの支持を示してくれた世界中のすべての組織、脚本家、その他の労働者に、心から感謝したい。素晴らしい行動に感激し、写真や連帯の言葉を見聞きすることで、組合員は闘いに向かう力を得ることができた。共に立ちあがってくださり、感謝に尽きない」と述べている。

韓国では、韓国脚本家組合、オンライン漫画作家組合、全国メディア労働組合放送作家支部などのUNI加盟組織が、首都ソウルのネットフリックス社前行動を実施し、国際的に注目を集めた。

英国では、UNI加盟組織であるBECTUが、英国脚本家組合とともにレスター・スクエアで抗議活動を行い、人気ドラマ『ブラックミラー』のクリエイターであるチャーリー・ブルッカー氏や、『サクセション』を手掛けたジェシー・アームストロング氏といった脚本家らが参加した。

マイケル・ウィンシップ東部脚本家組合委員長は、「これほど多くの人々が、世界中のあらゆる場所から、我々の闘いを支持してくれたことに、本当に身が引きしまる思いだ。行動を起こし、世界各地から強力なメッセージをAMPTPに送ってくれた一人一人に、非常に感謝している」と述べた。

アルゼンチンでは、UNI加盟組織であるSUTEP、SATSAID、SICA APMAとアルゼンチン脚本家組合(SADA)が共同で、ブエノスアイレスのネットフリックス社前で集会に参加した。

SUTEP委員長を務めるミゲル・パニアグアUNI米州メディア部会議長は、「6月14日のグローバル行動デーに、欧州脚本家連盟や国際脚本家連盟と共に、 このような素晴らしい連帯を示して大きなインパクトを与えることができたことについて、UNI加盟組織を大変誇りに思う。脚本家のストライキは世界的な闘いだ。脚本家の懸念は米国のみならず世界中の脚本家が共有しており、米国内だけで終わる闘いではない。再度、我々はAMPTPに対し、世界中の脚本家の声に耳を傾け、我々が愛し、賞賛する素晴らしいエンターテインメントを創造するために、脚本家が公正な報酬と待遇を受け、最高の条件が与えられるよう、強く求めていく」と語気を強めた。

トーマス・マクラフリン国際脚本家連盟議長は、「作家を搾取し、衰退させようとする企業は世界規模だが、我々の取組みも世界規模だ。そして、米国での勝利は、世界中の脚本家にとっての勝利となるだろう」と呼びかけた。

ドイツの脚本家カロリン・オットー欧州脚本家連盟委員長は、「欧州の脚本家は、現在直面している継続的な攻撃から自らの職業を守り抜くために闘う、全米脚本家組合の仲間たちの組織、決意、連帯に敬意を表する。我々は、脚本家としてのキャリアを持続不可能にする脅威となる攻撃について、身に染みてよく理解している。欧州、そして世界中で、脚本家は仕事にコミットすることで搾取されており、全米脚本家組合のストを全面的に支持する。彼らの闘いは我々の闘いであり、彼らの勝利をともに分かち合いたい」と、連帯の意を示した。


ウガンダのカルフール労働者、初の団体協約を締結

ウガンダのUNI商業部会加盟組織HTS労組は、同国でカルフールのフランチャイズ店舗を展開するマジッド・アルフタイム・グループと、初の団体協約を締結し、カルフール労働者にとって重要な節目となった。 アラブ首長国連邦に拠点を置く同社は、カルフール・ウガンダで7店舗を経営し、約700人の労働者を雇用している。

キース・ジェイコブスUNIアフリカ地域書記長は、「我々は、ウガンダのカルフール労働者に初の団体協約をもたらすために力を尽くしたHTS労組の取組みを、誇りに思う。ウガンダの仲間たちは、我々がカルフール労働者の協約獲得のために加盟組織と連携しているケニアやコートジボワールを含め、アフリカ全域でさらなる勝利の道を切り開いた」と喜んだ。

HTS労組は、パンデミック時に開始した組織化キャンペーンが実を結び、2021年にカルフール・ウガンダで組合承認を獲得した。この組織化の取組みは、オランダのFNV労組の支援を受け、UNI商業部会が取組む国際連帯プロジェクトを通じて、加速化した。これらの連携した取組みにより、数百人の組合員が組織化され、強力な団体協約という形で交渉成功の道が開かれたのである。

マウク・R・モーゼスHTS労組書記長は、「UNIとFNVの支援の下で、我々の組織化キャンペーンが、カルフール労働者に強力な雇用保障、より良い労働条件、より安全な職場、多くの利益を提供する初の協約の締結につながったことを、心から感謝したい」と語った。

今回、新たに締結した団体協約は2025年4月まで有効であり、毎年の賃金見直し、福利厚生や労働条件の改善等が盛り込まれている。

●労働組合の権利:労働組合の権利として、店舗で選出された職場委員、職場委員や組合員が組合活動や会議に出席するための有給休暇、店舗における組合事務所(部屋)の確保などが含まれる。
●昇進:すべての新規または欠員のある役職やポストについては、既存の従業員の中で、有資格者または資格取得可能な者に優先権が与えられる。
●妊娠中および授乳中の従業員:シフトは、妊娠・授乳中の従業員に配慮して設計され、可能な限り授乳室が提供される。本人が希望すれば、子が1歳になるまで、女性労働者は夜勤を免除される。女性労働者には、妊娠中および子の予防接種を含む産後ケアのための有給休暇が付与される。
●産前産後休暇: 法律で認められた60日間の有給出産休暇に加え、カルフール労働者はさらに30日間の有給出産休暇を受ける権利があり、医師の推奨に応じて延長することができる。
●労働時間およびシフト: 1日または1週間のスケジュールを変更する場合は、従業員と協議し、両者が合意できない場合は、紛争解決のために組合が呼ばれる場合がある。
●時間外労働と祝祭日の勤務: 時間外労働は週単位で適切に記録され、法律に従って時間外労働(1.5倍)および公休日の時間外労働(2倍)について、労働者は補償を受ける。労働者は、公休日に勤務した場合、割増賃金(日当)または割増休暇のいずれかを選択する権利を有する。
●労働安全衛生: 会社は必要な予防措置をすべて講じ、労働者に適切な制服、保護具、衣類を提供し、すべての労働者が労災保険の対象となる。全店舗に安全衛生委員会を設置し、店舗管理者と組合員が代表となる。
●ジェンダーに基づく暴力およびセクシャルハラスメント: 労使は、意識啓発と店舗レベルでの適切なメカニズムの確立を通じて、職場におけるジェンダーに基づく暴力を排除するために連携する。使用者は組合と協議の上、セクシャルハラスメントと HIV/AIDS に関する方針を導入し、労働安全衛生委員会が店舗レベルで積極的にこれを実施する。
●雇用の安定: 労働者に対する任意の懲戒処分を避けるため、団体協約では、懲戒上の不正行為、違反、犯罪、およびそれに対応する懲戒手続きと対応を列挙し、明確に定義する。さらに、懲戒委員会が設置され、組合も委員を務める。いかなる労働者も、適切な調査や、労働者が自己弁護する機会を持ち、労働組合によって代表される公正な懲戒審問を受けることなく解雇されることはない。
●病気休暇: 法律で認められている 30 日間の有給の病気休暇に加え、カルフール労働者はさらに 30 日間の有給休暇を取得する権利を有する。
●年次休暇: 労働者は、法律で認められた21日間の年次休暇を取得する際に、200,000ウガンダ・シリング(約53米ドル)が支払われる。
●経済的利益: 協約により、死亡手当、棚卸手当、(地区間の)異動手当、早番・遅番の労働者の職場~自宅の無料送迎、有給もしくは無給の勉強休暇、結婚・出産手当、おむつ等の祝い品など、さまざまな福利や手当が労働者に提供される。

今回の団体協約は、中東、アジア、アフリカの17か国で375以上のカルフール店舗を展開するマジド・アルフタイム・グループとの初の協約となる。また、アフリカにおけるカルフール労働者の協約としては、チュニジアに次いで2件目となる。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、今回の成果の意義について 「この画期的な協約は、カルフールとのグローバル枠組み協定が、フランチャイズ事業を含む全世界の労働組合の権利尊重を確保する上で重要な役割を果たしている事実を証明するものだ。統合店舗とフランチャイズ店舗で働くすべてのカルフール労働者は、労働組合に代表される権利がある」と語った。


イオン・マレーシアが組合を自主承認―10年にわたる組織化闘争を経て

イオン・マレーシアで、10年にわたる組織化の取組みが実を結んだ。2023年6月6日にクアラルンプールで開催されたUNICOME* 労働者フォーラムに併せて開催された式典の中で、経営陣がイオン・マレーシア労組委員長に対し、組合の自主承認書を手渡した。

承認書は、カスマ・サトリア・ビン・マットジャディ最高人事責任者から、ハミダ・ビンティ・モハマド委員長に渡された。

式典には、世古継敏イオン・マレーシア副社長、モハメド・シャフィー・BPママルUNIマレーシア加盟協(UNI-MLC)議長をはじめ、イオン・マレーシア人事部、イオン・マレーシア労組の執行委員が出席した。

世古副社長は、労働組合の長年にわたる継続的な取組みと、会社からの承認獲得という成果を祝した。また同氏は、モハメド・シャフィーUNI-MLC議長のイオン・マレーシア労組への指導と支援、そして「スマートパートナーシップ」に対する揺るぎない信念に感謝し、「このスマートパートナーシップは、我々が調和のある労使関係を強化し、働きやすい環境を作るための優れたプラットフォームであり、最終的には、会社にとってより大きな目標、より良い成果を実現するための重要な要因となる」と述べた。

モハメド・シャフィーUNI-MLC議長は、イオン・マレーシア経営陣の英断と組合幹部の不屈の精神を賞賛し、「今回の組合承認により、イオン・マレーシア労組はマレーシア最大の商業部門労組となる。組合が最初の団体協約を締結し、約6,000人のイオン労働者に利益をもたらすことを期待する。また、UNI Apro、UAゼンセン、日本のイオングループ労連には、長年にわたって組合結成のために惜しみない支援をいただき、感謝している」と述べた、

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、「UNIマレーシア加盟協の苦難の努力がついに実を結んだことに、非常に勇気づけられる思いだ。イオン・マレーシアの経営陣、そして新たに承認されたイオン・マレーシア労組の皆さんを祝福したい」と語った。

*UNICOMEはUNIマレーシア加盟協の商業部門であり、商業・小売業の労働者を代表している。


UNIフィリピン加盟協、地域医療従事者の地位と労働条件の向上に向けて取組む

2023年5月27日、フィリピンのバランガイ・ヘルスワーカー(BHW※)の労働条件の改善に向けた継続的な取組みにおける連携を強化するため、1万人の地域医療従事者を代表するマニラ首都圏の労働組合など17団体の代表が集まった。この種の会合としては初めて、UNIフィリピン加盟組織連絡協議会(UNI-PLC)が開催した。

会合では、地域の医療システムにおけるBHWの重要な役割を高め、UNI-PLCのネットワーク内で支援を拡充することについて、議論が交わされた。こうした取組みは、労働者が患者へのケアの質を高め、自らの仕事の質を向上させる上で鍵となるものだ。BHWは、基本的な健康教育や、母子保健、予防接種、応急処置、環境衛生などの特定一次医療サービスを提供し、患者を医療施設に繋いでいる。

ローランド・デラクルスUNI-PLC議長は、BHWを支援すること、そして労働条件、トレーニング、リソースへのアクセスを改善するために協力していくことを約束し、「今日の会議は、医療へのアクセスが限られている地方や遠隔地で重要なサービスを提供しているBHWの労働条件を改善するという、UNI-PLCのコミットメントを反映したものだ」と述べた。

続いて、レイニア・クルスUNI-PLC事務局長は、すべてのフィリピン人に対する質の高い医療の提供を実現する上で不可欠な、医療システムの強化および現場で業務に従事する労働者への投資の重要性を強調した。

エイドリアン・ドゥルチUNIケア部会担当局長は、オンラインで会議に参加し、「BHWがフィリピンの医療システムの柱であるように、労働組合や労働者団体の強力なネットワークは、彼らにふさわしい賃金や評価を獲得するとともに、フィリピン国民が必要とする良質な医療を確保する上で、極めて重要だ」と訴えた。

※バランガイ:最小行政単位を意味するフィリピノ語で、フィリピン全土に4万2千あまりに及ぶバランガイが存在する。


ネパールのカジノ労組、組合員数を拡大

ネパールのUNI加盟組織であるカジノ労組(CWU)は、組合員を新たに600人以上獲得した。直近では、カトマンズのマリオット・ホテルにあるデルティン・カジノで325人の労働者を組織化し、マヘンドラナガーとネパールガンジのハッピーアワー・ミニカジノでも組織化に成功した。

COVID-19の影響を被り、ネパールのカジノは1年半以上閉鎖されていたが、昨年、営業再開の許可が下りた。カジノ業界では、約12,000~15,000人が雇用されているとされる。

ネパール人のギャンブル行為を禁じられている中、CWUは、低賃金で汚名を着せられるゲーム産業で働く従業員の権利と福祉のために闘っている。組合に加入することで、カジノ労働者は使用者との団体交渉や協議のプラットフォームを得て、賃金や労働条件の改善、キャリア成長の機会を得ることができるようになる。

デルティン・カジノにおける勝利について、CWUのディネシュ・アチャリヤ・マリオットホテル支部委員長は、「デルティン・カジノで労働者を組織化する上で多くのハードルに直面してきた。だが、賃金改善や外部委託の廃止に向けた懸命な取組みとプラットフォームを通じ、組合加入について全労働者を説得することができた」と喜びを語っている。

加えて、ケム・カドカCWU委員長は、「使用者と国が労働組合運動を弱めようとしている中で、 我々には2つの選択肢しかない。強くなるために組織化するか、搾取されるか。強い発言権を得ることで、尊厳がもたらされる。我々が選ぶのは、常に前者だ」と言い切った。

ネパールのカジノ労働者は、2014年のカジノの全面禁止、2015年の壊滅的な大地震、そしてCOVI-19による業界閉鎖など、この10年間、厳しい試練に直面してきた。その結果、多くのカジノ労働者が職を失い、転職やネパール国外のカジノでの職探しを余儀なくされてきた。

CWUはUNIネパール加盟協に積極的に参加し、今年初めにはUNI Aproが主催したワークショップ『ネパールの文脈における労働者の効果的な組織化』には、同労組も出席している。キャンペーンの効果的な展開のために必要な知識と実践的スキルは、新規組合員を組織化する際にうまく活用された。

ラジェンドラ・アチャリヤUNI Apro地域書記長は、「厳しい環境の中、ネパールのカジノ産業で何百人もの新規組合員を獲得したCWUに、心から祝福を送りたい。彼らの地道で優れた組織化活動が実を結び、カジノ労働者は今回、成功を勝ち取り、組合の恩恵を受けることになるだろう」と述べた。

ネパールのカジノは、1963年のギャンブル法で規制されており、指定の5つ星ホテルでのみ、カジノの運営が許可されている。ミニカジノは、主に首都圏以外の4つ星ホテルで運営されているゲーム・ルームである。ネパール政府は、これらの施設を管理・監督し、フェアプレーと責任あるギャンブルを保証している。


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