2月 2023のお知らせ

ポーランドのオルペア労組、交渉の準備が整う

ポーランドのUNI加盟組織OPZZ KPは、長年の闘争を経て、大手介護施設事業者オルペアの施設14か所すべてを対象とする、同社では初となる団体協約を締結する準備を進めている。この進展は、2022年4月にUNIとオルペアが締結したグローバル枠組み協定に結実した、長い闘いによって可能になった。

1989年に設立されたオルペアグループは、本社をフランスに置く世界有数の高齢者向け総合介護(高齢者施設、介護付有料老人ホーム、精神科クリニック、在宅ケア)の事業者である。

生活費危機の状況下における適正賃金、安全な人員配置、社会連帯基金の透明性と説明責任、不安定就労の削減など、 労働者が自ら決定した課題について、交渉が開始する予定だ。OPZZ KPの組合員数は、グローバル協定の締結以来3倍に増え、ポーランドの全社的代表権の基準値を満たす唯一の組合となっている。

「2018年に組織化を始めたのは、入居者に最高のケアを提供しながら、尊厳をもって自分の身を立て、家族を支えられるようにしたかったから」と語るのは、オルペアの労働者アンナ・バシアOPZZ KP委員長だ。「反対や報復的な措置に直面してきたが、我々の闘争とグローバル協定を経て、会社は組合に対する姿勢を変え始めている。今でも意見の相違はあるが、数年前のように争うのではなく、今では社会パートナーシップの精神に基づいた関係を築いている」と、前向きな変化を喜んだ。

同委員長は、2019年に組合を主導したことを理由に解雇されたが、UNIケア部会によるデモ行進や請願活動、グローバルな連帯行動など、2年間のキャンペーンを経て、復職した。

以来、同社は、ポーランドでも世界レベルでも新しい経営陣を据え、労働組合の基本的自由を含む従業員の権利を守るため、確固たる取組みをしてきた。バシア委員長は今、ピケットラインに立つに代わりに、交渉のテーブルに着こうとしている。

エイドリアン・ドゥルチUNIケア部会担当局長は、「OPZZ KPは、ポーランドのオルペアを変えるだけでなく、同国の介護部門全体を変えようとしている」と述べ、「オルペア労働者の献身と勇気は心を動かすものであり、UNIは最初の団体協約の交渉において、引き続き組合とともに歩んでいく」と力強く結んだ。


トルコの人々と共に

2023年2月6日未明に発生したマグニチュード7.7の壊滅的な地震を受け、UNIは 150か国の加盟組織を代表し、 トルコの人々への連帯を表明し、被災されたすべての方々に心を寄せています。

多数の人命が失われたことを悼み、負傷したり住居を失ったりした多くの人々に、心よりお見舞いを申し上げます。また、トルコの労働組合運動が迅速に対応し、必要な人々に援助や避難所を提供し、今なお瓦礫の中に残っている人々を救出するため、緊急の国際支援を求めていることを誇りに思います。

私たちは共に、復興に取組んでいきます。


UNI、オランダの百貨店で生活賃金を求めて闘う労働者を支援

UNIは、オランダの百貨店バイエンコルフに対し、加盟組織FNVと賃上げ交渉を行うよう、求める。生活費危機の中、高級百貨店チェーンの労働者は、生計を立てるに苦労している。

FNVの組合員である百貨店の小売労働者は、10%の短期的賃上げと、インフレに連動した一定の賃上げを保証する協約を望んでいる。しかし、バイエンコルフは労働者の要求に耳を貸そうとせず、同社では1970年代以来のストライキに発展している。

過去数か月、何百人ものバイエンコルフ従業員が、アムステルダム、ロッテルダム、アムステルフェーン、ユトレヒトの店舗で争議行動を起こし、マーストリヒトやアイントホーフェンで街頭に立ってきた。今後数週間、さらなるストライキが計画されている。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「我々は、労働者が必要とする生活賃金と団体協約を求めて闘いを続けるバイエンコルフ労働者とFNVに団結して立ち向かう」と述べ、「我々は、バイエンコルフ経営陣に対し、FNVと交渉し、労働者の公正な要求を満たす協定の締結を求める」と語気を強めた。

バイエンコルフは、顧客に『贅沢なショッピング体験』を提供する高収益企業であるにもかかわらず、低賃金(時給約12~13ユーロ)、過重労働、不安定な労働時間のために多くのベテラン従業員が会社を離れ、残ったスタッフにさらなるプレッシャーがかかっている。

バイエンコルフの顧客の多くは、Instagramで労働者への連帯を示し、労働者はTikTokを使って労働者や一般の人々に支持を呼びかけている。その結果、バイエンコルフは全従業員に50ユーロ分の商品券を提供することになった。

一方、バイエンコルフでの争議は、医薬品や化粧品を販売するエトスの従業員など、他の小売労働者の賃上げを求めるストライキをも触発している。

1870年にアムステルダムで創業したバイエンコルフは、オランダ国内の7店舗と配送センターで、本社勤務の500人を含む、約2,400人の労働者を雇用している。衣料品、靴、アクセサリー、家具、化粧品など、さまざまな高級品を販売する同社は、オランダ、ベルギー、ドイツ、フランス、オーストリアでオンライン販売も行っている。


チリの民間ケア部門労働者、「休息権」を獲得

2023年2月上旬、チリの民間ケア部門の従事者が、歴史的な勝利を収めた。パンデミック中、休む間もなく業務に従事し続けたことが認められ、「回復のための休息」の権利を獲得したのだ。この法律により、民間の医療・介護・薬局従事者は14日間の休日を取得できるようになる。UNI加盟組織であるFENASSAPが支援したこの法律により民間部門の労働者に14日間の休日が付与され、3年間にわたって使用することができる。

COVID-19パンデミックのため、チリのケア部門では数百万人の労働条件が悪化した。2021年には、パンデミックの過酷な経験を経て、公共のケア部門の労働者に「休息権」を付与する法律が成立した。しかし、この法律では同様に厳しい状況の中で働いていた民間部門の労働者が除外されたのである。

以来、FENASSAPは民間部門の組合員にも休息の権利が与えられるよう尽力し、継続的な働きかけの結果、今回、民間部門の労働者にも同等の権利が与えられることになった。

この法律により、ストレスが多く不安定で危険なパンデミックの中で働いてきた何千人もの労働者のメンタルヘルスが改善されるだろう。

グロリア・フローレスFENASSAP委員長は、「この法律は、パンデミックの間、信じられないほどのストレスとトラウマを抱えながら働いてきた人々の精神面での打撃を回復するために極めて重要だ。今回の勝利は、元の法律から不当にも除外されてきた民間労働者にとって正義だ」と強調した。

メンタルヘルス、人員不足、ストレスは、世界中のケア部門の労働者にとって重大な問題であり、この法律は、強力な組合があれば、労働者はその労働に値する休息、経緯と尊厳を得ることができるということを証明している。

また、この法律の重要な点は、医師、看護師、事務職員、清掃・衛生スタッフに至るまで、診療所、薬局、その他の介護医療関連施設で働くすべての労働者を含んでいることだ。

エイドリアン・ドゥルチUNIケア部会担当局長は「この勝利は、組合の取組みと連帯が変化をもたらすことができることを示している」と祝福し、「チリのケア部門の労働者の歴史的勝利を実現するため、議会で、そして全国的な動員をはかって街頭で取組みを展開してきた加盟組織FENASSAPと共に歩むことを、誇りに思う」と語った。


欧州議会、欧州労使協議会に関する報告書を採択

欧州の数百万人の労働者を代表し、欧州労使協議会委員を支援する、欧州建設林業労連(EFBWW)、欧州食品・農業・観光関係労連(EFFAT)、欧州公務労連(EPSU)、欧州運輸労連(ETF)、インダストリオール・ヨーロッパ、そしてUNI欧州は、欧州議会が、欧州労使協議会指令の改正に関する独自の立法報告書を採択したことを共に歓迎する。

報告書は、コンプライアンスと執行の改善を求める労働組合の要求を支持し、欧州労使協議会における労働者代表の権利を改善するため、緊急の措置が必要であることを欧州委員会に明確に伝えている。

この文書は、2009 年の改正指令(2009/38/EC)の主な欠陥について言及している。改正指令は、全体としては好ましい変化をもたらしたものの、多国籍企業が労働者の情報および協議に対する権利を回避するためにしばしば利用する、重大な抜け穴を含んでいる。欧州委員会、欧州議会、欧州労働組合研究所の出版物が示すように、この評価を支持する十分な証拠がある。

労働者の参加が単なる形式的なものとして扱われ、企業の意思決定にほとんど影響を与えないことが、あまりにも多く見受けられる。欧州労使協議会に提供される情報は不十分なことが多く、協議は実効性のないままである。なぜなら、企業の決定がすでに下された後に開催されるなどするためだ。これは、既存の権利の遵守と執行が不十分なためである。さらに、指令の重要な条項の公正な解釈が、依然として困難なことも分かっている。

ラドケ欧州議会議員がまとめた欧州議会の報告書は、こうした欠陥すべてに取組もうとするものであり、正しい方向への一歩となる。同文書には、以下のような改善案が含まれている。

●効果的かつ抑止力のある、金銭的・非金銭的な制裁
●情報および協議の権利が尊重されない場合、加盟国に対し、使用者側の決定を停止するための暫定的差止命令の適用を要請
●問題の潜在的影響、関与する経営側と代表のレベル、影響が及ぶ国以外の加盟国で想定される決定を考慮した、国境を越える問題についての明確な定義
●欧州労使協議会と特別交渉機関の効果的な司法へのアクセス
●最低でも年2回の欧州労使協議会の会合
●特別交渉機関の交渉スケジュールの明確化
●欧州労使協議会と特別交渉機関が、労働組合代表の支援を受ける権利

欧州労使協議会の情報と協議に対する権利は、労働者を保護し、職場の民主主義を促進し、企業や公共サービスの長期的な持続可能性を確保する上で、不可欠である。

だからこそ我々は、欧州委員会に対し、我々の長年の懸念と要求を受け止め、欧州労使協議会の権利と権限の改善に向けた欧州議会の要請に、早急に対応するよう求める。

欧州労使協議会の委員は、変化を期待している。無駄にする時間は、無い。


UNI Apro、ネパールで「効果的な組織化」について2日間のワークショップを開催

UNI Aproは、ネパールのポカラで「ネパールの文脈における効果的な組織化」と題する2日間のワークショップを開催し、UNIAGE(ギグワーカー)、UNIPHIN(ケア)、FIEUN(金融)、IMPRESSION(印刷)、ANPSSWU(小売)、ANCLWU(清掃)、UNITES(ICTS)、UNIPress(出版)、CWU(カジノ)、NABUN(美容師)、UNICOME(小売)など、さまざまな部門の UNI 加盟組織から、20人の組合役員が参加した。ワークショップで参加者は、キャンペーンを効果的に展開するために必要な知識と実践的なスキルを学んだ。

はじめに参加者は、組織化の概念や、急速に変化する労働環境における組合の役割について、説明を受けた。また労働者間の信頼を築くための基礎となる、個人のストーリーを語る実践的な演習を行った。

次いで参加者は、職場で広く深く認識されている、解決可能な問題について特定し、それらをどのように位置づけられるかについて学んだ。そして、リーダーを見つけ、委員会を結成し、団体交渉に向けて取組む組織化計画の基礎として使用するため、実際に各自の職場の集団的問題を分類した。

ワークショップの終盤、ネパールの労働者の権利と産業法に関するセッションでは、社会保障法、労働法、労働組合法の主要な条項が強調され、ILO条約やネパールの労働者の憲法上の権利についても触れられた。参加者は、キャンペーンで組織化ツールとして使用できる法的条項を特定し、今回のワークショップで学んださまざまな要素を含む組織化計画を作成した。

IMPRESSIONのオルグ担当であるクリパ・カルキ氏は、「長年、組合でオルグとして働いてきたが、この研修で自分のスキルを体系化し、新しいスキルも学ぶことができた。組織化を成功させるため、新しいスキルを試すのが楽しみ」と抱負を語り、UNICOMEでオルグを務めるラメシュ・ティムシナ氏は、「このトレーニングは、私にとって非常に新しく、ユニークなもの。ストーリーを語るセッションは素晴らしく、なぜこの運動に参加しているのか、どのように労働者の間に信頼を築くのか、理解するのに役立った」と振り返った。


ミャンマーにおける軍事クーデター発生から2年に際してのグローバルユニオン評議会声明

ミャンマーにおける軍事クーデター発生から2年を迎え、世界2億人の労働者を代表する国際労働組合は、民主主義を回復するために新たな世界レベルの取組みを求める。国際労働組合は、国民統一政府(NUG)をミャンマー国民の正当な代表として正式且つ外交上で承認し、政治犯の釈放を求める、ミャンマー労働組合総連合(CTUM)による国際行動デーの呼びかけを支持する。

2021年2月1日、ミャンマー軍は同国において新たに選出された政府を転覆させ、数十年にわたる軍による支配を経て民主化へ向かっていたミャンマーの歩みを中断させた。軍は、国家行政評議会(SAC)と呼ぶ組織の下に非合法な政府を形成し、民主的に選出された政治家たちは、亡命政府NUGを樹立した。

このクーデターに対して、ミャンマー国民は平和的な「市民的不服従運動」を展開し、広く抵抗した。クーデターに対するミャンマー政府の対応は残忍で、大量の拘束と殺戮が行われた。現在までに、多くの組合員を含む17,481人が逮捕され、13,680人が拘留されており、2,892人が軍事政権によって殺害された。非暴力の抗議活動に対する残忍な弾圧は、武装グループの誕生につながり、現在、ミャンマーは内戦状態にある。

軍事政権はミャンマーのほとんどの労働組合を禁止した。多くの組合活動家が拘束され、活動家は殺害され、身を隠し、結社の自由を行使することは不可能となっている。

このクーデターから2年目の節目に、CTUMは世界中の労働組合に対し、ミャンマー大使館や軍事政権を支持する国の大使館前でピケやデモを実施し、以下の要求を行うよう呼びかけている。

  1. ミャンマーの英雄を讃えること
  2. 政治犯を解放すること
  3. 市民による民主主義を支持すること
  4. 正統な政府を復活させること

ミャンマーの組合の主要な要求は、NUGの正式且つ外交上の承認である。ミャンマー軍事政権は、自らを事実上の政府として外交上の承認を求めることで、その支配を正当化しようとしている。NUGは、ミャンマー国民から民主的に選出された正当な代表であるにもかかわらず、正式且つ外交上の承認はなされていない。

2022年12月、国連総会は、軍事政権による承認申請を拒否し、クーデター前に就任していたNUG代表の議席を保持した。また国際労働運動のロビー活動により、2021年及び2022年のILO総会は、軍事政権を拒否した。

しかし、未だ国連機関やその他の国際機関における普遍的な立場は存在していない。ASEANはサミットへのSACの参加を制限しているが、軍事政権は当該地域の大使館をコントロールし、ASEAN各国政府と他の会合やフォーラムを通じて交流しているのである。

SACはロシアと中国から強い支持を受けており、インド及びタイからも一定の承認を受けている。EU議会は2021年にNUGをミャンマーの正当な代表と認める決議を採択し、NUGは多くのEU諸国で外交活動を行っているが、NUGの代表はいずれも外交官資格を有していない。

2021年、国際労働組合は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」やOECD「多国籍企業ガイドライン」に沿って、多国籍企業がデューディリジェンスを強化し、ミャンマー軍との直接・間接的な取引関係を断つよう要求した。デューディリジェンスが実施できない場合は、事業売却を選択すべきである。ミャンマーにおける事業を停止した企業もあるが、依然として軍は米国、欧州、アジアの企業からグローバル・サプライチェーンにアクセスし、兵器を製造している。

国際労働組合は、加盟組織に対し、各国政府にNUGを承認するよう要求し、加盟組織が取引関係にある多国籍企業に対し、軍事政権に直接・間接的に利益をもたらすあらゆる関係を断つよう圧力をかけることを要請する。

軍事クーデターから2年を迎え、世界の労働組合運動はミャンマーの人々との連帯に断固とした姿勢で臨む。私たちは、民主主義が回復するまで休むことはない。


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