11月 2022のお知らせ

ブラックフライデーを「アマゾンに支払わせる日」に!-労働組合やNGOが呼びかけ

UNIアマゾン・グローバル労組アライアンスが、パンデミック以降、初となる対面での会議をブリュッセルで開催した。その直後となる2022年11月3日、「メイク・アマゾン・ペイ(アマゾンに支払わせる)」キャンペーンは、ブラックフライデーとして知られる11月25日に、大規模なグローバル行動デーの実施を発表した。世界約30か国でストライキや抗議行動が行われる予定だ。キャンペーンは、生活費危機、世界的な債務危機、気候変動という緊急事態に直面している「労働者、地域社会、地球」から、アマゾンが「最後の一滴まで搾り取っている」ことを非難している。

プログレッシブ・インターナショナル等のNGOやUNIが共同で結成した「メイク・アマゾン・ペイ連合」(略称=MAP)は、両組織の他、グリーンピース、350.ORG、タックス・ジャスティス・ネットワーク、アマゾン労働者インターナショナルなど80以上の組合、市民社会組織、環境活動家、税金監視団体からなる連合体である。MAPは、労働者への公正な報酬の支払い、労働組合に加入する権利の尊重、公正な税負担、環境維持に向けた真の取組みといった、アマゾンに対する一連の共通要求のもとで団結している。

2022年11月25日には、アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、バングラデシュ、ベルギー、ブラジル、カンボジア、カナダ、チェコ共和国、フランス、ドイツ、ハンガリー、インド、日本、ルクセンブルク、オランダ、パレスチナ、ポーランド、スロバキア、南アフリカ、トルコ、英国、米国で、アマゾンに対するストライキや抗議行動が計画されており、さらなる行動も予定されている。アマゾンのサプライチェーン全体の労働者、環境保護団体、市民社会組織、議員らが参加する。MAPはmakeamazonpay.comを通じ、一般市民にもアクション参加のための登録を呼びかけており、またアクションを開催する団体も募集している。

MAPがブラックフライデーにグローバル行動デーを開催するのは、今年で3回目となる。過去には、ドイツ全土の施設での数千人規模のストライキ、バングラデシュでの労働者の大規模な抗議行動、世界中のアマゾン本社での「Make Amazon Pay」ロゴ投影、ジェフ・ベゾス邸宅への「Pandemic Profiteer(パンデミックで暴利を貪る者)」の文字投影、環境保護団体『Extinction Rebellion』による英国の同社流通センターの封鎖などが実施されている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「#MakeAmazonPay デーと名付けられたブラックフライデーのこの日、労働組合、市民社会、進歩的な議員たちは、肩を並べて大規模なグローバル行動デーに参加し、労働者主導の組合活動を潰そうとする、アマゾンによる卑劣な数百万ドル規模のキャンペーンを糾弾する。この巨大ハイテク企業は、劣悪で危険な労働慣行を直ちにやめ、法を尊重し、より良い仕事を作っていきたいと願う労働者との交渉を行う時だ」と述べた。

プログレッシブ・インターナショナルのダニエル・コップMAPコーディネーターは、「我々は皆、あらゆるものの価格、そして地球の温度が上昇していることを知っている。アマゾンは、労働者に公正な報酬を与えず、税金を全納せず、環境破壊の代償を支払うこともしない代わりに、労働者、地域社会そして地球から、最後の一滴まで搾り取っている」と非難し、「世界中の労働者が生活危機に苦しむ中、アマゾンは莫大な利益を上げているにもかかわらず、労働者に実質的な賃下げを強要している。税金を逃れ、CO2排出量も急増している。アマゾンは販売した商品の1%分の排出量しかカウントしていないにもかかわらず、2021年のCO2排出量は18%も増加している」と指摘した。そして「生活費危機、世界的な債務危機、気候変動による緊急事態に直面する中、我々全員が一丸となって、アマゾンに支払わせなければならない」と意気込んだ。

プログレッシブ・インターナショナルの諮問委員を務める、バングラデシュのソミリト衣料品労連のナズマ・アクタル委員長は、「我々の組合が代表する衣料品労働者は、多くの場合、アマゾン労働者であることを認識すらされないまま働き、アマゾンの蓄えを膨らませている。アマゾンは世界で3番目に大きな使用者と言われているが、サプライチェーンで働く我々を数に含めれば、その規模はさらに大きくなる。職場では、経営側からセクハラを受けることもあれば、暴力に反対したり、賃金や労働条件の改善を求めて組合で組織化しようとすると、被害を受けることもある」と訴えた。また、「バングラデシュという、気候変動の影響の最前線にいる我々には、気候正義と社会正義は切り離すことができない」とし、「我々はアマゾンに、すべての労働者に対し、尊厳ある職場でまっとうな賃金を支払わせ、また環境破壊の代償を支払わせなければならない」と力を込めた。


ドイツ加盟組織ver.di、H&Mと初のデジタル化協約

ドイツのUNI加盟組織ver.diは、今後3年間にわたり14,300人のH&M労働者の権利を促進・保護する、小売業界で初となるデジタル化協約に調印した。

半年に及ぶ交渉の末に結ばれたこの画期的な協約によって、H&Mの労働者は、雇用保障と賞与を獲得すると同時に、ファッション業界大手における新技術の導入方法について、より大きな発言権を持つことになる。

この協約により、労使の代表者で構成されるデジタル化諮問委員会が設立され、労働者からのフィードバックを得て、委員会はH&Mにおける仕事の未来について、独自の提案を行っていく。また、デジタル化に関連する問題について、H&M中央労使評議会が関与する権利も拡大される。

コジモ・ダミアーノ・キントver.di交渉担当は、「小売業で初めてのデジタル化に関する団体協約であり、大きな成果だ。我々はデジタル技術に関する決定が、従業員の利益となるようにしていく必要がある」と語った。

オンライン販売の増加により、通常、店舗で働く従業員が得る販売報酬は、減少している。店舗での売上減少を補うため、この協約では年に2回の賞与を規定しており、2023年の賞与額は、労働時間に応じて250~450ユーロ(総額)となる予定だ。

この協約は、デジタル化の過程での解雇や降格に対する特別な保護を店舗従業員に与えるとともに、H&M正社員の代替として派遣労働者が使用されないことを保証している。また、店舗で働く従業員のスキル低下を防ぐため、接客のスキルアップ・キャンペーンを導入していく。2023年以降、一部の店舗で試験的にワークショップが開催され、従業員は新しい働き方を検証し、さらなる見直しに向けて結果をフィードバックしていく。

マタイアス・ボルトンUNI世界商業部会担当局長は、「ver.diとドイツのH&M労働者が、この画期的な協約を交渉し締結したことを祝福したい。この協約が示しているのは、高度にデジタル化された小売部門への公正な移行は、団体交渉、店舗労働者の積極的な参画、スキルアップ、労働者の努力に対する適正な評価によってのみ、達成できるということだ。次の世界商業部会大会おいて、本件が成功事例として発表されることを、楽しみにしている」と語った。


アルゼンチンのケア労働者、96%の賃上げを獲得

2022年11月1日、アルゼンチンのケア部門産別組織FATSAが、同部門の使用者団体との間で、3万5千人の労働者の生活の質を向上させる賃上げについて、合意に達した。

今回の協約により、5回に分けて37%の賃上げが実施されるが、これは前回の59%の賃上げ合意に加えて行われるものであり、つまり労働者は、2022年4月から2023年3月までの間に96%の賃上げを獲得したことになる。

UNI米州地域会長を務めるヘクター・デールFATSA書記長は、「再び全国のケア部門の労組が主体的に取組み、我々が代表する労働者の権利が守られた。すべての労働者、皆さんの決意と組合の団結を信頼していることが、我々の交渉の席での我々の強みだ。まっとうな賃金なくして健康はなく、組合の団結なくして勝利はない」と力強く語った。

今回の勝利が明示しているのは、ケア部門がこれまでも、そしてこれからも必要不可欠なものであるということだ。ケア部門は、パンデミック時に最も影響を受けた部門の一つである。介護や医療の制度を支えるこれらの労働者とそのたゆまぬ努力に対する敬意は、公正な賃金と適正な労働条件に反映されなければならない。

エイドリアン・ドゥルチUNI世界ケア部会担当局長は、「FATSAは再び組織力と動員力を発揮した。そして今日、組合の力が労働者のためのこの協約に反映された」と述べ、「まっとうな賃金なくして健康はあり得ないのであり、FATSAの仲間とともに、この協約を祝福したい。FATSAに加盟する組合が全国で動員されたこと、そして賃金を守るための連盟の忍耐と決意によって、ケアに関わる従業員の労働条件を向上させることができた。FATSAは常に断固とした態度で、目的を達成するために必要な措置をとってきた」と締めくくった。


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