1月 2021のお知らせ

ASEAN:三者パートナー、第11回ASEAN地域三者社会対話会議で、より良い復興に向けたコミットメントを再確認

2020年12月17~18日に開催された第11回ASEAN地域三者社会対話会議において、ASEAN地域の政労使パートナーは、新型コロナウィルスの感染拡大(パンデミック)がASEANの労働者や企業に与えている影響について議論した。

この会議は、ASEANサービス労組協議会(ASETUC)、ASEAN労働関係高級実務者会合(SLOM)、ASEAN使用者連盟(ACE)、ASEAN事務局が共同で、主催国ベトナムの労働・傷病兵・社会問題省(MOLISA)及びドイツのフリードリッヒ・エーベルト財団(FES)の全面的な支援を受けて開催された。

モハメド・シャフィー・BPママルASETUC議長は、参加者を歓迎すると共に、初のオンライン開催に対するACE及び2020年のASEAN議長国であるベトナム政府の協力に感謝の意を表した。オンラインでの開催となったため、ASEANのサービス部門の多くの組合指導者のオブ参加が可能となった。

会議では、パンデミックが経済界と労働者に与える影響の緩和に向けた政労使ステークホルダーの対応について、有意義な評価が行われた。国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)及びILOの代表からの発言により充実した議論となり、ASEAN地域においてより良い社会的保護が広く適用される必要性が強調された。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、地域の労働者に対するCOVID-19の影響を検討する中で、パンデミック中にデジタル化への移行が加速した点や、不安定な非正規労働者に社会的保護を拡充する必要性について指摘した。また、より良い労働条件の確保と職場の安全強化に向けた具体的な対策を実施することによって、全てのエッセンシャルワーカーの貢献に応えるよう主張した。

参加者は、COVID-19パンデミックにおける社会パートナー間の協力強化こそが、人間を中心にしたASEAN構築に不可欠であることを確認し、ASEAN地域の全ての人に、より健康で、優しく、公平な未来を提供するべく、責任を共有し、連帯して取組んでいくことを再認識した。


カスタマーハラスメント(悪質クレーム)対策のさらなる強化に向けて

2020年12月3日、UAゼンセンは参議院会館にて悪質クレーム対策に関する集会を開催し、国会議員80名超を含む参加者約200名に対し、さらなる法整備や世論喚起の必要性を訴えた。

コロナ禍において、小売業・接客サービス業の従業員は感染リスクを抱えながら業務にあたってきたが、今次調査において、組合員の5人に1人が新型コロナウイルスの影響による迷惑行為を受けたと回答した。

それにもかかわらず、4割以上の企業で顧客からのハラスメントに対する対策がなされていないことも本調査で明らかとなった。厚生労働省は本集会の中で、対策として来年度予算に1,700万円を計上し、具体的なマニュアルの策定や企業に対する周知等の対策を実施することを紹介した。

つづいて、悪質クレームなどの迷惑行為を受けた対応者のストレスの実態の顕在化と悪質クレームの要件を定義する学術研究結果が報告された。過度な迷惑行為については、既存の刑法によって強要、威力業務妨害、暴行の罪で、懲役3年以下、罰金50万円以下の刑を受ける可能性がある。しかし、暴言や長時間拘束など多くの事象は立証に向けた判断が難しいことも多く、企業の対策も義務化されていないため、これまで迷惑行為を受ける従業員は充分に保護されていなかった。
今回の調査で明確化された悪質クレームの定義を踏まえ、UAゼンセンは、労働者のさらなる保護を求め、迷惑行為を未然に防止するための新たな法律制定を目指していく。

UAゼンセンはこれまでもPR動画による啓発や3省庁共同による買い物ルールのポスター作成実現などの具体的成果に結びつけてきた。UAゼンセンは今後も「企業の悪質クレーマー対策教育の徹底」「消費者への啓発活動」「迷惑行為防止のための法整備」を重点に今後も取り組みを継続する。

ラジェンドラ・アチャリャUNI Apro地域書記長は、「UAゼンセンの素晴らしい取組みに心から敬意を表したい。コロナ禍が収束した後も、顧客からの悪質クレームから流通労働者がきちんと守られるだろうと期待している」と述べ、日本において状況が改善しつつあることを喜んだ。
UAゼンセンの取組みは、UNI Aproの仲間にとって非常に心強いものであり、加盟組織が倣うべき模範となるだろう。


各国のグーグル労組、国境を越えて連携「共にアルファベットを変えていこう」

アルファベットの労働者が、より倫理的で責任ある企業とするため、新たにグローバル労組アライアンスの結成を発表した。

グーグルの親会社アルファベット社にちなんで名付けられたアルファ・グローバル労組アライアンスは、UNIと連携して結成され、ドイツ、スイス、スウェーデン、英国等10か国の組合が参加している。

UNIは、情報、通信、テクノロジー、サービス(ICTS)等、サービス産業の多様な部門で働く2000万人の労働者が結集する国際産別労働組合組織である。

アライアンスの結成を発表した共同声明の中では次のように述べられている。「多くの従業員は、より民主的な世界にしていきたいと期待してグーグルに就職したが、グーグルは独占的な権力を強化しながら言論を抑圧し、労働者の組織化を取り締まっているという現実に気づいた。」

アルファ・グローバル労組アライアンスに参加する組合は、会社が掲げた理想を実現するため、以下の取組みを行う。

  • 共通の戦略を立て、互いの要求と集団的目標を支持する。
  • 従業員の価値観や利益を反映した組織を構築するため、協力して取組む。 
  • アルファベットに直接雇用された従業員だけでなく、派遣労働者、ベンダーの労働者、契約労働者等の権利のために闘う。
  • 我々の闘いに参加し、アルファベット及び全てのテック労働者のための運動を支持するよう、他の労働組合に呼びかける。

「会社は長い間、創業当時のモットー『邪悪になるな』に忠実な姿勢を失っていた。だが、我々は違う。共に、アルファベットに説明責任を持たせよう。共に、アルファベットを変えていこう」と同アライアンスは意気込む。

グローバル労組アライアンスを通じて、複数の国の労働者が共通の目標達成に向けて働きかけ、企業の拠点全体の基準を底上げできるようになる。例えば、UNIのアマゾン・グローバル労組アライアンスは、共通の要求を掲げ国際的な行動の先頭に立ってきた。オレンジやテレフォニカのようなICTS企業のアライアンスは、労働権の尊重等の国際的な原則を確立し徹底するのに役立っている。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「アルファベットの問題、そしてアルファベットが生み出した問題は、一国に限定されるものではなく、世界レベルで対処していかなければならない」と指摘し、「グーグルをはじめとするテック労働者が始めた運動に大変勇気づけられた。自分達の雇用労働条件を変えるだけでなく、企業権力が集中することで引き起こされる社会問題にも取組むべく、集団の力を使おうとしている」と称えた。

組合は、同社が批判する労働者への報復を強め、「組合回避」コンサルタントを雇い、スイスのチューリッヒ等での組織化に抵抗しようとしている今こそ、国際的な行動が極めて重要だと述べている。

以前の記事について訂正:アルファ・グローバル労組アライアンス結成の発表に関し、UNIは、アルファ・グローバル労組アライアンスのメンバーとしてCODE-CWA及びアルファベット労組(AWU)を誤って含めて記載するとともに、パルル・コールAWU委員長の発言引用をCWA、アルファベット労組執行委員会、またコール氏本人からの適切な承認を受けずに掲載していた。このような事態の再発防止について、UNIは全責任を負い対処に努める。


国際連帯でモロッコ郵便労使紛争に突破口

ストライキを決行していたモロッコ郵便労組に対し、UNI及び世界中の加盟組織が次々と連帯支援を表明した。これが功を奏し、モロッコ政府はストに介入し、モロッコ郵便に対し、UNI加盟組織であるFNPL-UMTとの合意形成に努めるよう要求した。

週末の協議を経て、モロッコ郵便労使は1月17日夜に暫定合意に達し、11日間に及ぶストに終止符が打たれた。暫定合意では、50米ドルの賃上げと業績手当の増額等が認められた。労使は交渉を続け、1月22日に最終合意が出る見込みだ。

今回のスト決行は、組合活動を理由に20人の労働者を降格させたり、労働者の恐怖心を煽るため組合代表に立て続けに制裁を与えたり、組合活動への参加を妨害するため組合役員を異動させる等、モロッコ郵便が度重なる反組合的行為をとったからである。スト中もモロッコ郵便は組合員への嫌がらせを続け、中にはスト中の労働者に解雇や賞与の5割減を脅迫する事例もあった。

UNI世界郵便・ロジスティクス部会は、スト中の郵便労働者を支援するための国際連帯キャンペーンを展開し、モロッコ国王、政府、経営陣に書簡を出すよう呼びかけた。

ヌレディーヌ・スレイクFNPL-UMT書記長は、「今週初めに経営側との間で原則、合意に達したことは心強い。全ての郵便労働者は、UNIの呼びかけによって世界中から連帯支援を受けたことにとても感謝している。おかげで、経営陣が交渉テーブルに戻ったのだ。今週中に合意をまとめねばならないが、特に労働組合権の擁護と、降格処分となった20人の復職に関する協議については慎重に行う構えだ」と述べた。

FNPL-UMTは、交渉が重大な局面を迎える中で、国際労働運動からの支援の継続を期待している。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「UNIと世界中の郵便労組は、労働者のために公正な協定を交渉しているモロッコの加盟組織FNPL-UMTを全面的に支援する」と力強く語った。そして、賃金・労働条件の改善と、経営側からの組合潰しに反撃すべく、果敢にストを決行したモロッコ郵便労組に敬意を表した。


UNI Aproメディア部会、アジア太平洋放送連合と共同ウェビナー開催

UNI Aproメディア部会は、2021年1月22日、アジア太平洋放送連合(ABU)と共同で「コロナ禍における安全衛生」をテーマに、ウェビナーを開催した。
アジア太平洋放送連合(ABU)には、69か国・256の放送事業者・関連団体が加盟しており(2021年1月現在)、日本ではNHKや民放数局が会員・準会員となっている。UNIとABUは、2012年に放送産業の社会対話に関する地域協定を締結しており、UNI Aproメディア部会は、ABUとの関係強化を目標の1つに掲げている。
今回は、コロナ禍の中、取材や番組制作の最前線で、人々に正確な情報をタイムリーに提供すべく業務を遂行する放送メディア労働者の安全衛生をテーマに、労使双方の立場から報告し、専門家の知見を得るウェビナーとなった。

はじめに労働側を代表し、中村正敏UNI Aproメディア部会議長が、コロナ禍が番組の取材・製作現場に与えた影響について報告した。また、中村議長は最大の課題は、「職員やスタッフの安全を確保することと、質の高い、公共的なコンテンツを届けるというミッションのバランスをどのようにとっていくか」であると述べた。また、今回のコロナ禍においては、従業員の安全確保のために組合の介入が必要となる事態には発展していないとし、東日本大震災における原発事故の際、放射能に対する防護体制をどのように構築していくか、組合と会社側とが熾烈な交渉を行った経緯がベースとして労使で共有されているため、今回は会社側が率先して在宅勤務を進めていることに触れた。

次に、使用者側を代表し、メディアプリマ(マレーシア)のアズリン・レズワン氏が発表した。メディアプリマでは、メディア労働者の安全衛生ガイドラインを策定し、在宅勤務が可能な業務を洗い出し、出社が必要な場合は、接触を減らすローテーションを構築する等、早期にかつ率先して安全衛生の取組みを進めてきたことを強調した。また、在宅勤務となっても生産性は変わらなかったことから、収束後もコロナ以前に戻る必要はなく、柔軟な勤務体制を継続していく予定だが、在宅勤務によるメンタルヘルスの課題には継続して取組んでいきたいと述べた。

また、専門家として長く英BBCやABUで安全衛生を担当したアリステア・ホリントン氏は、「コロナ前から安全衛生手順の基本は変わっていないが、現場レベルで状況に応じた手順の見直しや再評価を行うことは重要だ」と指摘した。
労使が共通の課題を共有し、議論を深めていくことは、コロナ後を見据えた労働者の安全衛生を確保していく上で不可欠であり、UNI Aproメディア部会とABUは今後も連携強化を図っていくことを確認した。

ウェビナー後、UNI Aproメディア部会メンバーは、ABUとの共同ウェビナーについて評価を行った。参加者からはこのような情報交換は非常に有意義であるとの意見が多く出された。今後もABUとはシリーズで、在宅勤務やジェンダーに関するテーマで共同ウェビナーを開催していく。


英Usdaw、スーパー大手モリソンズと画期的な賃金を交渉

英国UNI加盟組織のUsdaw(店舗流通関連労組)は、モリソンズの全ての小売労働者の時給を最低でも10英ポンドとする賃金交渉に成功し、同国のスーパーマーケット業界に新たな高賃金をもたらした。

この英国の大手スーパーマーケット・チェーン、モリソンズとの画期的な協定は、Usdawとその労働者によるニューディール・キャンペーンにとって大きな勝利であり、その中には、最低時給を10ポンドにするための重要な要求が含まれている。

パディー・リリスUsdaw書記長は、次のように喜びを伝えた。「この10か月は、パンデミックという困難な状況の中で働いてきた食品小売スタッフにとって厳しい時期だった。人々に食料が届けられるよう必要不可欠なサービスを提供している彼らを支援し、敬意を表し、感謝しなければならない。彼らは適正な賃金を得るに値する。このオファーは素晴らしいニュースであり、モリソンズ店舗で働く我々の仲間が献身的に尽力した成果だ。この時給は現在、大手スーパーの中で最も高い水準となっている。これは大きな一歩であり、他の小売業がモリソンズに倣うことを願っている。Usdawは新たな協定と全ての小売労働者のための生活賃金を望んでいる。」

感染力の強いウイルス変異種に英国が悪戦苦闘し、1日の死者数が記録を更新する中でも働き続けるモリソンズの労働者にとって、待望の賃上げは大きな後押しとなる。

Usdawの勝利は、UNIの「エッセンシャルワーカーのための不可欠な権利」キャンペーンの好事例である。このキャンペーンは、最前線で働く労働者に、尊厳のある賃金、個人防護具、有給病気休暇、組合の権利、危機の際の特別な対策等を要求するものである。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、次のように述べた。 「我々は、英国のスーパーマーケットの賃金に新たな基準を設定したUsdawの勝利を祝福する。パンデミックの収束まで先が長い中、最前線で働く労働者の不可欠な権利のために闘い続けることは極めて重要である。小売労働者は適正な賃金を支払われ、必要な安全対策が徹底され、ワクチン接種が優先されるようにしなければならない。」


UNIは米国の労働運動と共に、反民主主義的白人至上主義者による連邦議会襲撃を非難する

騒乱は収まり、催涙ガスも消え去った。ジョー・バイデン氏は、合法的に米国大統領就任が確定した。しかし、米国の民主主義を破壊しようとした右翼の過激派と白人至上主義者による不名誉な試みは世界を驚愕させた。世界の民主主義の規範がこれ以上侵食されぬよう、行動を起こさなければならない。

UNIは米国の加盟組織と共に、連邦議会に対するこの恥ずべき襲撃を糾弾する。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「1月6日、世界中の人々は、米連邦議会が武装した右翼テロリストの暴徒に包囲されているのを、恐怖の中で見守っていた。トランプ大統領が任期中に憎しみと白人至上主義の炎を煽ってきたことで、過激派は暴力へと駆り立てられた。無力な治安部隊は簡単に圧倒されてしまったが、これは昨夏の『黒人の命は大切』を掲げるデモ参加者に対する軍国主義的な対応とは全く対照的なものであった。これは民主主義に対する凶悪な攻撃であり、民主主義の制度を強化し、米国内外で根本的な変化を起こすことが急務であることを思い起こさせるものである」と述べた。

メアリー・ケイ・ヘンリー全米サービス労組(SEIU)委員長は、「連邦議会の襲撃は、何千万人もの黒人、褐色人種、白人、アジア太平洋諸島人、先住民等の有権者の票を無効化させようとする試みである」と憤り、力強い声明の中で次のように表明した。「この暴動は、我々が大切にするものを脅かそうとして、力を振りかざしている。我々が大切にするもの、それは、あらゆる人種の家族が繁栄し、良い仕事に就き、適切な医療を受け、子供たちが安全に暮らし、清浄な空気を吸えるようにすることだ。このようなことは決して許されない。労働運動の中で、我々は分断と憎しみの教訓を学んできた。全ての米国労働者とその家族が犠牲を強いられてきた。これ以上は容認できない。この攻撃に対処するために、我々は、この国が明らかに必要としている変革を躊躇なく要求していく。」

クリス・シェルドン全米通信労組(CWA)委員長は、暴徒による「メディアを殺せ」というメッセージと彼らの抱く人種差別的イメージに注目し、行動への呼びかけを行った。「報道の自由と共に、我々のような自由で民主的な労働組合は、共通の目標に向けて団結する労働者の力を恐れるファシストの標的となっている。我々は、民主主義を強化し、白人至上主義とファシズムに抵抗する闘いにコミットし続けなければならない。我々は昨年春に開始したプロセスを継続し、我々の組織内を含む、あらゆる人種差別の根絶に向け、いっそう努力しなければならない。共に全ての労働者のために力を構築しよう。」

ヘンリーSEIU委員長、シェルトンCWA委員長の両氏は、多くの議員同様に、トランプ氏即時解任を求めている。

米国最大の労働組合組織であるアメリカ労働総同盟・産別会議(AFL-CIO)のリチャード・トラムカ会長は、今回の襲撃を「法を守る全ての米国人の憲法上の権利を侵害する行為であり、労働運動は決してこれを容認することはできない。今も、これからも」と非難した。 スペインのナショナルセンターである労働者委員会は、この襲撃を非難する声明の中で、バイデン次期大統領が当選した要因の1つは、労働者の社会的保護の拡大を公約に掲げていたことだが、民主主義の基本的規範を回復せねばならない状況となった今、困難に陥っていると指摘した。


2021年、共に立ち上がろう!

ルーベン・コルティナUNI会長ビデオメッセージ(スペイン語)

UNIファミリー、兄弟姉妹の皆さん

新年にあたり、2020年、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大の中、奮闘された皆様のご尽力に感謝申し上げたいと思います。

既にご承知の通り、世界でワクチン接種が始まりましたが、ウィルスは未だ猛威を振るっております。

国際労働運動の仲間と共に最前線に立っておりますが、私達はこの先、より良い通常に戻るため、引き続き緊張感をもって取組んでいきたいと思います。

私達は今なお、経験しているこの現状を論理的に理解しようと努めながら、足元では医療体制の整備、根本的には政治経済の立て直しを考えなければなりません。

国際労働運動が訴えてきたように、以前より良いニューノーマル(新たな日常)を構築する必要がありましょう。

新たな、より良い日常とは、環境に配慮し、富を平等に配分する必要性や、持続可能な開発のシナリオを重視するものです。

少なくともこの3点に配慮がなされなければ、不確実性はこの先も続くと思われ、更なるパンデミックに見舞われる不安が拭えません。新たな経済危機が訪れ、必然的に労働者や排除された人々が影響を受けるのです。

引き続きウィルス感染防止対策を徹底し、同僚の職場の安全衛生確保に取組む必要があります。しかし根本的には、先に述べた、より良い日常を構築する上で意思決定に影響を及ぼすには、私達が国レベル、地域レベル、現場レベルで強力な存在感を持たなければなりません。

改めて皆さんに感謝申し上げると共に、世界の緊張関係が解消されようとしている中、国際労働運動としても主張すべきことがたくさんあることを強調したいと思います。そうすることには歴史的な教訓が多々あるからです。

私達の組織を強化し、私達自身を大事にし、新年のスタートを切りましょう。労働運動の中で、私達はどのようにコロナによって破壊されたものを建て直し、前進していくかを深く議論していきましょう。

ビデオではありますが、皆様に心より連帯の気持ちを送ります。2021年が皆様にとって素晴らしい年になりますように祈念申し上げます。ご静聴ありがとうございました。


米国アルファベット労働者、倫理的で公平、公正な会社を目指し、組合を結成!

長年にわたる組織化の末、ついに米国グーグルで組合が結成された。

グーグルの親会社アルファベットにちなんで名付けられたアルファベット労働組合(AWU)は、1月4日に組合結成を発表した。セクハラに対する大規模な世界的抗議活動を含め、幾度も従業員が結束したことで、会社側はいくつかの変化を余儀なくされてきた。だが労働者は、まだやるべきことがあると主張し、立ち上がった。

同社のソフトウェア・エンジニアであるルーカス・サンダースは、「抗議活動の要求は直接認められておらず、実行に移されていない。人々が利用されないようにするシステムを確立し、機能させる必要がある。そのようなシステムを会社が作らないなら、組合が作る!」と意気込んだ。

主な要求は、包摂的で公正な労働条件、差別・ハラスメント・暴力に対する説明責任、倫理に反するプロジェクトを断る自由、雇用形態にかかわらず平等な福利を得る権利である。グーグルの従業員の約半数は、契約社員である。

CODE-CWA(全米通信労組デジタル労働者組織化キャンペーン)に加盟してAWUの存在が公になってから、急成長を果たした。「最初に100人を組織化するのに1年かかった」とツイッターで発信した。「2日間で3倍に増えた。単に組合加入の申込みをしただけではない。組合費を払い、会議や体制作りに参画するという意味だ。アルファベットには変化への意欲がある。これがその証拠だ。」

ニューヨーク・タイムズ紙の論説で、パルル・コールAWU委員長(ソフトウェア・エンジニア)と、チューイ・ショー副委員長(サイト・リライアビリティ・エンジニア)は、「組合の目標は、会社をより公正な職場にすることだけではない」と述べている。会社が公共の利益に貢献できるよう、会社の運営方法の変革を目指すとも主張している。「グーグルは、何千人もの労働者と何十億人ものユーザーに対し、世界をより良い場所にする責任がある。アルファベット労働者として、そのような世界の構築に貢献できる。」

米国のグーグル労働者は、世界的に拡大しているテック労働者の組合結成運動の一部だ。UNI世界ICTS部会は最近、国境を越えたグーグル労働者と組合の集会を開催した。

「2021年のスタートに、アルファベット労組結成の発表を聞いて、とても勇気づけられた。グーグルやテック業界、さらにそれを超え、変革の原動力となっていくだろう」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は喜んだ。「構造的な問題に取組むには、組合のような構造的な解決策が不可欠だ。グーグルに創業当初のモットー『邪悪になるな』に従って行動させるべく、従業員の力を取り戻そうとするAWUとその組合員を、世界2000万人のUNIメンバーは支援する」とエールを送った。

この国際連帯の一例が、スイス・チューリヒでグーグルの組織化を支援してきたUNI加盟組織、シンディコムである。ミリアム・ベルガー・シンディコム書記長は、「労使の共同決定を求める声は、シリコンバレーだけでなく、チューリッヒでも聞かれる。従業員は民主的な職場を望んでおり、民主化の一翼を担いたいと思っている。従業員が団結して協力すれば、それは可能だ。おめでとう!」と祝福した。


Apro地域の金融労組で連帯し、労働組合の存在価値を高めよう

2020年12月16日、インド金融労組会議がオンラインで開催され、境田道正UNI Apro金融部会議長が連帯挨拶を行った。

境田議長は、同会議の開会にあたり、「コロナウイルス感染症パンデミックの間、最大級の犠牲を払った多くの金融業界の従業員へ心より哀悼の意を示すと共に、故スバッシュ・サワント氏(DS INBEF)の国内外の労働運動への功績に感謝する。そしてこの不確実な時代において、15%前後の賃上げを獲得したインド銀行従業員連合フォーラムのサンジーブ・バンドリッシュ議長とそのチームを賞賛する。こうした成果は、インドの金融労組のみならず、Apro地域の金融労組に対して勇気を与えるものであり、労働組合の存在価値を大いに高めたインド金融労組のメンバーに、改めて敬意を表する。」と述べた。

「パンデミックの中で直面する新たな課題に対応するため、我々は第 22 回 UNI Apro金融部会運営委員会で合意された優先課題に積極的に取組まねばならない。そのポイントは、1) 団体交渉の強化 2) 従業員が正しいワーク・ライフ・バランスを維持できるようリモートワーク基準を設定することの2点である。」と述べ、「これらの実施に向け、私から南アジア金融労組協議会(SAFSUC)にUNI Apro金融部会南アジア作業部会を設置し、地域共通の課題解決を促進すると共に、団体協約の更新に苦戦するバングラデシュ、ネパール、パキスタンの加盟組織を支援するよう呼びかけたい。来年こそは、事態が収束に向かい、これまでどおり、対面で意見交換できる日が訪れることを楽しみにしている。本会合が成功裡に開催され、今後の活動にとって意義深いものとなることを祈っている。」と結んだ。


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