5月 2020のお知らせ

アマゾンの投資家に新型コロナウィルス関連のリスクを警告

労働者資本委員会(CWC)はこのほど、アマゾンと同社で働く労働者に対する新型コロナウィルスの影響に関する投資家向けの報告書を発表した。その報告書は、イタリア、フランス、スペイン、ドイツ、英国及び全米において、労働安全上の予防対策を取り作業負荷の激増を改善するよう、労働者からの要求が相次いで報告されている点を強調している。

この報告書は、労働分野及び公衆衛生の専門家と協議してまとめられた、感染の世界的大流行時に企業が取るべき一連の対策も提案している。例えば、労働者の権利を確保することや、事業を必需品や生活維持に不可欠なサービス提供のみに制限すること等である。

「過去数週間、アマゾンで労働者の健康と安全に関わる深刻な問題が多発している」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は懸念した。「アマゾン側はこうした問題に真摯に対応するどころか、会社を成長させている勇敢な労働者を罰してさえいる。投資家は、アマゾンが労働者の権利をどのように尊重するつもりなのか、どのように労働者と公衆の安全を確保しようというのか、真剣に疑問を抱くだろう」と指摘した。

報告書は投資家に対しても、アマゾンには“社会的営業免許” (企業が営業活動を継続するには社会に貢献する必要があるとする考え方)を損なう可能性のある運営上、規制上、評判上のリスクがあること、そのリスクに、OECDガイドラインに基づく投資家自身の人権責任に従って、いかに対処できるか熟考してほしいと呼びかけている。

労働者資本委員会とは、労働者資本の分野における情報共有と共同の取組みを促進するため、世界中の労働組合活動家と資産所有者の取締役会役員を連携させ、労働者資本の責任ある投資に関して対話し行動を起こす国際労働組合ネットワークである。UNIは、その事務局に参加している。


配達日を減らす口実に新型コロナウィルスを使うロイヤルメール

英国の各地の人々が同国の「郵便労働者の日(4月29日)」に、郵便配達員への感謝を示す中、ロイヤルメールはユニバーサルサービス義務を縮小し、一時的に配達を週6日から5日に減らす計画を発表した。

表向きは新型コロナウィルスを理由としているが、UNIに加盟する通信労組(CWU)は、サービスの恒久的な削減を導入する長期的戦略の一部であると疑っている。

ロイヤルメールがパンデミックへの対応だと言うならば、病気休暇による欠勤率が25%のピークに達した6週間前にサービスを縮小するのが妥当だったはずだ。欠勤率が12%に下がっている今、行う対応ではない。毎日の配達を減らすという決定は、ロイヤルメールの2万の職に大きな影響を及ぼす。

「郵便産業はもうダメだという人もいるが、ロイヤルメールとその最大の資産である郵便労働者にとって重要な未来があることは間違いない」と、英国CWUのデイブ・ウォード書記長は断言する。

他の不可欠業務を行う労働者と同様に、郵便労働者はコロナ戦争の最前線で奮闘している。仕分けし、運転し、歩いて、配達する。見えない敵がいる危険な場所で、誰もが今不可欠なサービスだと認識するものを届けている。

「組合としてのコミットメントは、皆さんがしたこと全てに『ありがとう』と言うだけではない。組合員の仕事、雇用保障、生活水準、退職後の安定を守るだけでなく、断固として立ち上がり、この素晴らしい公共サービスを守るために闘いぬくことができるよう、共に強くなろう、と宣言することだ」とテリー・プリンガー副書記長(郵便部会担当)は述べた。

郵便サービス縮小の圧力は今に始まったわけではない。2018年、欧州委員会はユニバーサルサービス義務を見直す計画を発表した。多くの政府は、書簡の量の減少を理由に縮小を計画している。世界で250万人を超える郵便労働者を代表するUNI郵便・ロジスティクス部会は、郵便サービスの縮小と闘う。これらのサービスは、全ての国民に手頃な価格でのコミュニケーション手段を保証し、オンラインビジネスを行う中小企業を支援する上で不可欠であり、世界の民主主義と社会的包摂の基礎となるものだ。

「コロナ危機は、郵便サービスにとって、世界的な脅威であると同時に機会でもある」とコーネリア・ベルガーUNI世界郵便・ロジスティクス部会担当局長は指摘する。「郵便サービスはパンデミックの中でも生活に不可欠なサービスであると認識されており、郵便労働者は薬やフェイスマスクの配達等、国民に多くの付加サービスを提供している。一方、郵便事業者は、このパンデミックを言い訳に、ユニバーサルサービスの義務を縮小したいと考えており、将来の郵便サービスが破壊されるかもしれない。」

「UNIは、郵便のユニバーサルサービス義務を維持するために闘う世界中の加盟組合を支援している。今日、英国の郵便労働者を称え、安全な職場と雇用保障を要求するCWUを支持する」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は力強く述べた。

UNIは、CWUの決定を支持し、英国における強力な郵便サービスを維持する闘いを支援する。


メーデーに向けたUNI書記長メッセージ「より良い世界にしていくために、この機会を逃すな」

2020年のメーデーに際し、「メーデーは、我々の闘いと成果を称え、より良い世界を求める闘いへのコミットを再確認する時だ」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。

ホフマン書記長ビデオメッセージ(英語)はこちらから

今年は各国で大規模な集会は開かれないが、これは新型コロナウィルスのせいで労働組合がおとなしくしているという意味ではない。それどころか、世界中の労働組合は5月1日にオンラインでつながる。この数か月間で、組合はかつてないほどに重要であることが証明されてきた。

新型コロナウィルスの感染が世界的に大流行する中、組合は労働者の安全と収入を守るために不眠不休で闘ってきた。

「組合代表は、労働者の安全確保や、仕事がない期間の賃金補償、仕事の維持等を交渉する上で、決定的な役割を果たしている」と、ホフマン書記長は称えた。「団体交渉と労働組合は労働者にとっても、社会にとっても良いことが、誰の目にも証明された。組合は、コロナ収束後の復興に関わらなければならない。」

しかし残念ながら、組合が何十年にもわたり攻撃されてきたため、組合に代表されることによる恩恵を受けている労働者はあまりにも少ない。

この危機によって、不平等な経済が社会にもたらすリスクも明らかになった。貯蓄もセーフティネットも社会的保護もない、多くの人々が不安定な生活を送っている。有給休暇を取得する資格がない場合、または医療を受ける資格がない場合、自宅待機や自主隔離は不可能である。インフォーマル経済では特に、そしてフォーマル経済であっても多くの場合、仕事がない人々は食べていけない。

経済回復に向けて、これら全ての問題に取組まなければならない。

「変革の機会はめったにない。この好機を逃さず、世界がシフトするよう要求していこう。世界はこの経済危機から脱却するために何兆ドルも費やすだろう。このお金をどのように使い、コロナ後の期間をどのように規制するかで、格差社会を逆転させるか悪化させるかが決まる。どちらを選ぶかだ」とホフマン書記長は強調した。

復興期の重要な目標の1つは、質の高い仕事を提供することだ。多国籍企業は、サプライチェーンを含む全ての労働者の経済的見通しを確保するために役割を果たすべきである。

より公平な未来に向けて、より良い世界を構築するための3つの重要なステップがある。

  • 社会的保護の底上げ:インフォーマル経済の労働者を含む全ての人は、有給の病気休暇、医療、生活賃金等の社会的保護を受ける必要がある。そして、医療を含む公共サービスに再投資する必要がある。
  • 団体交渉の促進:支出や調達を通じた積極的な政府の政策の上に、団体交渉を促進し、サプライチェーンの上流から下流まで使用者の説明責任を確保する必要がある。
  • 経営トップの強欲を阻止:まず、救済を申請する企業の、CEOの報酬・賞与、自社株買い、配当金支払いを制限する必要がある。超富裕層や企業に相応の税を負担させる、公正な課税制度が必要である。デジタル独占を抑制する必要がある。

この恐ろしい危機から脱却する時に、包摂的で環境に優しい経済を構築する機会がある。しかし我々が連帯しなければ実現できない。共に頑張ろう。そしてメーデーおめでとう!


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