9月 2019のお知らせ

韓国金融労組、産別団体協約の実施を確実にするためのタスクフォース結成

韓国の労働法では2019年7月から、週労働時間の上限が最長12時間の超過勤務を含め52時間とされた。300人以上の従業員を雇用する企業に適用される。韓国金融労組(KFIU)は、国のガイドラインが発表される1年前の2012年から週5日労働を率先して要求してきた。今回もまた、KFIUは韓国で週52時間労働を導入するために、固い決意で主導的役割を果たしてきた。

2018年、KFIUと韓国銀行協会は、今年1月から週52時間労働とする約束を含む団体協約を結んだ。団体協約は実質的に、指定された昼食休憩時に仕事のコンピューターを操作しないこと、全ての妊娠した女性スタッフは1日2時間の短縮を認められること、管理職はKPI(主要業績評価指数)を軽減するか、または簡素化すること、客を装って銀行窓口の接客態度等を評価すること等、33件の懸念事項もカバーしている。

今年5月、KFIUは、30の職場からの44人の組合員で構成される、WIT(職場調査チーム)と称する特別タスクフォースを設置した。KFIUの加盟組織、KB銀行労組は6年前から既に、2人の専従組合役員を配置した独自のWITを設置し、不当労働行為や労働条件の悪化に警告を与えるため、経営側の慣行をモニターしてきた。組合員は誰でもWITに連絡し、WITは状況を是正するため、調査を行い勧告を行う。

新たなタスクフォースの最初の任務は、時短、感情労働からの保護、過度な競争の禁止という3つの優先課題について団体協約の実施を評価するチェックリスト作成である。

WITのチーム長を務めるKFIUのユー・ジュスン書記長は、「2001年から、地域銀行は全て金融持株会社の傘下に再編され、市場シェアを維持するために競争がいっそう激化した。そのため個別の銀行レベルで、従業員の“モチベーションを高める”ために、個人の業績評価の使用が増加した。そうした傾向によって、金融機関の公的価値が弱まり意味が無くなってきている。銀行員は高い販売ノルマを達成して生き残ることを余儀なくされ、顧客に最大レベルまで販売してしまう。結果、顧客に悪影響が及ぶこともある」と述べる。

「銀行員は大きなストレスを抱えており、その結果、鬱病や慢性疾患率が増大し、自殺者も出てしまった。韓国では、銀行員の業務上疾病率は、建設労働者に次いで2番目に高い。昨年、多くの交渉を重ね、KFIUと韓国銀行協会はついに、長年の懸案事項であった、超過勤務と、チームの協力より個人の過当競争が蔓延している環境に起因する業務上のストレスを解決する取決めに合意した。」 KFIUのWITは、6月に実施した初の職場視察の報告をまとめた。調査結果からは、組合のある27の職場のうち24の職場で週52時間労働が実施されていることがわかった。しかし3つの職場にしか、実際の労働時間を追跡・立証する自動計測機が設置されていない。9つの組合は、未だに残業代が正しく払われていないと報告した。組合員が監督者からの否定的な反応を恐れて、超過勤務の実態を報告していない場合もあるという。韓国産業銀行は育児休業を現行の2年から3年に延長したことも報告された。タスクフォースは、週52時間労働を完全に実施するために、新規採用を増やすべきだと提案している。


グーグルの請負業者で働く労働者、組合結成に賛意

米国テクノロジー産業としては初めて、ホワイトカラー労働者が組合結成に賛意を投じた。グーグルの請負業者HCLテクノロジーズ社(ピッツバーグ)で働く80人程が、全米鉄鋼労組に組織化された。

「これはHCL労働者にとって大きな勝利であると共に、テクノロジー産業にとっても転機になるだろう」と、クリスティ・ホフマンUNI書記長は述べた。「公平な賃金を得て、尊重され、仕事に関する意見を聞いてもらえることは、イノベーションと密接に関連する。UNIは米国及び世界のテクノロジー産業で働く労働者が職場の権利を持てるよう、彼らと協力しながら取組んでいる。」

グーグル社員と肩を並べて働く、新たな組合員は、仕事に関する発言権と、賃金・労働条件の交渉権を要求している。

「私たちは、会社との関係において、もっと尊重されていいはずだ。会社には尊厳をもって対応してほしい。民主的な関係を望む」とHCL従業員、ジョシュア・ボーデンは語る。「私たちは交渉の席に着くため闘い、今日、それを勝ち取った。HCLが成功し続けるために重要な私たちの貢献を、契約に反映するよう交渉していきたい。」

HCL労働者は二層構造の下層に位置する。グーグルの事業に不可欠な仕事をしながら、賃金は低く、手当も限られ、有給休暇も少ない。請負業者の労働者という立場であるがゆえに、高度な熟練労働を提供し、グーグルに直接雇用された従業員数より多いにもかかわらず、彼らの雇用は不安定だ。人件費を抑えることでグーグルの巨額の利益は押し上げられている。

今回の表決を受けて、今後は変わるだろう。

「HCL労働者がUSWに加入し、全ての働く人々のために共に闘う決意をしてくれたことを光栄に思う」と、トーマス・コンウェイUSW会長は述べた。

HCL労働者は、物議を醸す経営コンサルタントの使用等、会社による反組合キャンペーンにも関わらず、組合結成に賛意を投じた。しかし、グーグルは中立を保っていた。

「この数ヶ月、経営側から権利を求めるより静かにしていた方が得だ、と仄めかされたり、単刀直入に言われたりもした。今日は、私たちがそうしたいわけではないことが、証明された」と、HCL従業員、ヨハン・ロコルトは語る。

UNI ICTS部会は、HCLのようなIT・テクワーカーの課題と機会を取組みの中心に据えている。ルーマニア、セルビア、ハンガリー、ブルガリアのICTS部会加盟組合は、高度に訓練を受けたテクワーカーがより良い賃金と労働条件を勝ち取ることを支援した。日本、韓国、マレーシア、インドネシア、ネパール、スリランカのIT労働者は、UNIの支援で結集し、業界全体で力を構築するための共通戦略を打ち立てた。

米国及び西欧においてUNI ICTS部会加盟組合は、革新的な仕組みを作り、テクワーカーの職場における安全性及び福利を巡る中心的な要求を支援している。様々な形態の臨時職に象徴される脆弱な雇用関係(契約労働、個人事業主)、プロジェクトがコミュニティ及び社会全体に及ぼすインパクト、その他、労働者自身が見つけた課題によって、彼らはオンライン及びオフラインで団結し、集団で行動を起こし、テクワーカーの運動が世界に拡がるようになった。

UNI加盟組合は、アトス、アクセンチュア、ノキア、SAP、DXC、IBMのような世界の大手IT企業を代表しているが、それでもIT産業の殆どの労働者には組合がない。

「ピッツバーグのHCL労働者に続き、IT産業で今後、次々と組合が誕生するよう願っている」とホフマンUNI書記長は述べた。


UNI-LCJ/インド加盟協セミナー

2019~2022年度UNI-LCJ海外活動の方向性において、インド労組の支援を4年継続することを確認した。 2019年9月21~22日、インド・ムンバイにおいて、UNIインド加盟組織協議会(UNI-ILC)から22人が参加した。 日本からは、情報労連・髙代中央執行委員を団長に、UAゼンセン、自動車総連、JP労組から講師が参加した。各講師は次のテーマで日本の経験を共有した。

団長:情報労連 中央執行委員  髙代 守「日本の労働組合―概要、機構、課題」

講師:UAゼンセン 総合サービス部門副事務局長  武藤 剛「パートナーシップ労使関係」

講師:自動車総連 組織局部長  南 考謙「日本の組織化事例」

講師:JP労組 中央執行委員  川本 秀幸「正規・非正規雇用の格差是正」

セミナーの目的の1つはインドの若手・女性組合員に、「労使パートナーシップ」の概念を紹介することである。また、労働組合が同一産業内または企業内において複数競合するインドにおいて、労働組合間で連携・協力・団結することによる交渉力強化と組合の能力強化の必要性も強調した。参加者は講師の詳細なプレゼン後、質疑応答を通じて、より理解を深めることができた。 UNI-ILCに加盟する郵便部会、金融部会(銀行労組)、メディア部会(ラジオ局労組)、印刷・パッケージング部会(新聞労組、造幣局労組)、ケア部会(病院労組)と様々な加盟組織から参加があり、女性参加比率40%、青年参加比率40%を達成した。

セミナーの翌日(23日)、「社会パートナーとの対話」として、ムンバイ中央郵便局を訪問し、経営陣との意見交換を通じて、日本の労使パートナーシップについて紹介すると共に、インドポストの労使関係や、デジタル化・新技術の導入に対する考え方について聞いた。

また、「グローバル化と労働」を専攻するTISS(タタ社会科学研究所(大学院))の修士学生に、日本のパートナーシップ労使関係について紹介し、学生からの様々な質問に答えた。


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