6月 2018のお知らせ

UNI世界女性大会、2018~2022年度戦略的優先課題を採択

第4回UNI世界女性大会(2014年、南アフリカ・ケープタウン)のハイライトをビデオで振り返った後、ベロニカ・フェルナンデス・メンデスUNI機会均等局長から、加盟組織の協力により2014~2018年度の取組みが実施できたことに感謝の言葉が述べられた。特に、メンタリング・プログラムの構築や女性・女児への暴力及びハラスメントに対する闘い、平等賃金に向けた取組み、労働組合における女性労働者の代表を増やすこと等に継続して取組み、着実に成果を挙げてきたことを強調した。

2018~2022年度の戦略的優先課題としては、UNIにおける女性代表40%ルールの徹底及び2022年の世界大会で50%へ引き上げるための取組み、仕事の世界における暴力と嫌がらせ(ハラスメント)に関する新たなILO条約の制定に向けた取組み、組合強化・女性の組織化及び女性リーダー育成・女性ネットワークの拡大、男女間賃金格差・年金格差を解消する取組み、ジェンダーの視点から「労働の未来」を議論すること、LGBTQIへの意識喚起等に重点的に取組むことが提案された。

フロアからは、泰中沙織代議員(UAゼンセン)が、女性組合員の声を積極的に取り入れるための女性委員会の設置と、上司及び組合員に育児・介護休業法の知識・理解を深めてもらうことを通じて、取得できる職場環境づくりに推進した経験を報告した。子育てに限らず、様々な事情を抱えながらも、全ての労働者がイキイキと働ける環境づくりに今後も取組んでいきたいと述べた。

イタリアの代議員は、「UNIの掲げる40%の目標にまだ届かない状況は受け入れられない。男女賃金格差、労働者代表制、女性の健康問題等の取組みは、女性の意思決定機関への参画なしには成しえない」と発言した。

マレーシアの代議員は、女性の組合役員を育成し増やすための研修の重要性を訴えた。また、マレーシアのホテル業界の使用者が、イスラム教徒の女性に宗教上のスカーフ着用を禁じたことを差別だとし、最近、そうした差別的慣行をやめさせることができたと報告した。

大会代議員は、2018~2022年度戦略的優先課題を満場一致で採択した。


リバプールは力強い女性の街

2018年6月14日、第5回UNI世界女性大会が英国・リバプールで開幕し、66か国、160加盟組織から451人(代議員231人、オブ79人、ゲスト89人、スタッフ、通訳等52人)が出席した。日本からは6組織22人が参加した。

リバプール出身の2人の女性による力強いパフォーマンスに続き、英国労働組合を代表し、ジェイン・ロフタス通信労組委員長が歓迎挨拶を行った。彼女は、リバプールにおける労働運動の歴史を振り返り、労働者階級が連帯して闘い、大量に失業者が発生した時代を乗り越えると共に、人種差別、労働者差別や男女差別と闘ってきたと述べた。また、多くの女性が社会正義を求める活動に携わってきたことも紹介し、「職場やコミュニティで男女格差や人種差別に挑み続ける、目に見えない多くの女性がいる。彼女たちを代表していると意識して大会に参加してほしい」と期待した。最後に、アイルランドが国民投票で中絶の権利を認めたことを称賛し、「Yes, we can!(そうだ、我々は変化を起こすことができる!)」と共に声を上げた。

クリスティ・ホフマンUNI副書記長は、UNI初の女性書記長候補である。女優らが過去のセクハラ被害を公表したことをきっかけに、映画監督や政治家等を辞職に追い込んだ。低賃金のサービス産業の労働者が最も被害に遭いやすい。UNIは10年に渡り、職場における暴力やセクハラを根絶するため、「悪循環を断ち切れ」キャンペーンを展開し、拘束力のあるILO条約の制定を目指しロビー活動を続けてきた。男性だけの組合ではセクハラ対策は前進しない。労働運動に携わる女性として、セクハラを許さない文化へと変えていかなければならないと訴えた。

続いて、アクロニム軍縮外交研究所所長で、昨年ノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)の共同議長も務めるレベッカ・ジョンソン博士に、アン・セリンUNI会長より「恐怖からの解放」賞が贈られた。ジョンソン博士は、全ての人の生存のための権利のみならず、雇用の安定、産業界の発展、環境保護のためにも、政治家にただ決定を委ねるのではなく、国民、とりわけ女性が、平和と軍縮の議論にもっと関わり、核兵器廃絶に取組むことが重要であると訴えた。また、労働組合が取組むにあたり、年金基金が兵器産業に投資されていないかチェックする等、核兵器廃絶に向けて連帯するよう要請した。「平和と軍縮の実現に向け、UNIのような組織と今後も連携していく。誰もが、安全で倫理的責任のある職場で働くべきだ。」ジョンソン博士は、全ての核兵器が無くなるまで、核兵器禁止条約に署名・実行するよう各国政府に圧力をかけていく、と誓った。


UNI世界郵便・ロジスティクス部会委員会及び世界会議

UNI世界郵便・ロジスティクス部会委員会及び世界会議が5月23~24日、スイス・ニヨンのUNI本部で行われ、約50人が出席した。23日午前に部会運営委員会、23日午後から24日にかけて世界会議が開催され、JP労組からは柴愼一副委員長、八木国際部長、栗原JP総研スタッフ、大芝国際スタッフが出席、UNI Aproからは大崎郵便・ロジスティクス部会担当部長が出席した。

会議では、世界議長のデーブ・ウォード英国CWU書記長が会議の議事進行を行い、コーネリア・ブロースUNI郵便・ロジスティクス部会担当局長が自己紹介を含め、昨年7月から新たに局長として就任して以降10か月の活動報告と今後部会が直面する課題について提案を行った。ブロース局長は、地域別活動報告、組織化、UNIとUPUとの新しい覚書案の承認、また付属資料として共同プロジェクトの具体的な内容について報告し、議論を行った。共同プロジェクトへのアイディアともなる、各国で進められている新サービスやイノベーションについても報告した。会議では2018年の活動計画についても議論、討論した。会議では、柴愼一JP労組副委員長が、民営化と労組誕生の変遷、そしてJP労組の10年間の成果、課題や取り組みについてプレゼンを行った。郵便局ネットワークを使った独居高齢者世帯への「みまもりサービス」や、日本郵便とベンチャー企業と連携し、自動運転、ロボット、ドローンなどの活用の実験を進めている状況を報告した。

また、今回、スーザン・アレクサンダーUPU国際局規制担当エキスパートが会議に出席し、UPUに関するプレゼンテーションを行った。国連の持続可能な開発目標(SDGs)達成のためにも、労組との協力は不可欠であり、UNIとの今後の密接な協力に対して大きな期待を表明した。UNIとUPUの新しい覚書は今年10月までにUPUの内部承認作業を終え締結を計画しているが、その締結前から共同プロジェクトを始めることになっている。

UNI郵便・ロジスティクス部会では、多様化する世界各国の郵便サービスの実態把握のため、①全加盟組織にアンケートを配布し、各組織から情報を集め、さらに②フランスのコンサルタント企業と契約し世界各国の郵便の自由化に関する調査を10月中旬までに行い、エグゼクティブサマリー及び50ページ前後の報告書を作成する。

会議の終了前には2020年にアジア太平洋地域で計画されるUNI世界郵便・ロジスティクス部会大会については、最も相応しい場所の選定を局長に一任するとし、現在韓国での開催を軸に調整していることが報告された。また、ポルトガル郵便の再国営化を求める請願書に会議出席者全員が署名し、労組に手渡した。

今部会委員会及び世界会議には、Aproからは日本のほかにシンガポールUTESとスリランカNPTWUから委員が出席した。

Apro地域の課題

各地域の郵便・ロジスティクス部会の活動報告が行われ、Apro地域からは、昨年末APPUとの新しい覚書に署名し、6月25日からベトナム・ダナンで開催されるAPPU執行理事会にも招待され、オブ参加することを報告した。また、新しい覚書にのっとり、今年中にAPPUとの政策フォーラムを開催するべく、現在準備中であると報告した。スリランカでは、郵政長官がUNIと安全規定について協力したいとの意向が示されており、U2U、UNI SCORE支援によってスリランカ、パキスタンの組織化セミナー(8月下旬~9月上旬で現在調整中)でUNI関係者が現地を訪問する際、合わせて協議を行うこととしている。

デジタルスキル研修(シンガポール政労使の取り組み)

世界各国がEコマースを始めとする多くの新しいサービスを導入している中、シンガポールでは職員のスキルアップに政労使が一致して取り組んでいる。ツビンダー・シンUTES書記長が政府による「スキルフューチャー制度」(シンガポールに3年以上居住する25歳以上の市民または永住者が受けられるデジタルスキルアップ研修)について報告した。さらにシングポストでは、UTESの働きかけが功を奏し「スキルフューチャー制度」に参加する職員に対し1日の有休休暇制度を導入し、職員が研修に参加しやすい環境づくりをしている。また、ツビンダー書記長はUTES、シングポストと雇用エンプロイヤビリティー協会の三者が協力し、郵便職員のデジタル化に伴うスキルアップの方法も模索している状況もあわせて報告した。

郵便・ロジスティクス部会活動計画(2018~2019年)

2018年~2019年の主な4つの活動項目は以下の通り。

  1. さらなる郵便事業の自由化と民営化を阻止する
  2. 郵便事業の将来を守る
  3. DHLとDPDジオポストにおいて、労働組合の力を強める
  4. UNIと郵便部会加盟組織のさらなる強化を図る

また、カナダCUPWから活動計画に気候変動の課題についても盛り込むことが提案され、全会一致で承認された。


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