2013年11月12~13日、アイルランド・ダブリンで開催されたUNI世界執行委員会は、来年開催される第4回UNI世界大会(ケープタウン)の準備として、大会の3つの議題の確認、大会のプログラムと決議、加盟費の調整等を取り上げた。さらに印刷労連の加盟が受理され、UNIブレイキングスルー賞がUNI-LCJ金融部会に贈られる等、この間のUNI-LCJの躍進を祝した。また、今回アイルランドでの開催に合わせ、11月11日「金融恐慌から5年」セミナーが開催され、問題の背景を勉強した。開会式ではジョー・デブリュンUNI会長が「この間UNIの存在価値を高めたのは、バングラデシュのビル倒壊に伴う安全衛生協定だった」と挨拶した。
2014年ケープタウン世界大会
ケープタウンUNI世界大会について、ジェニングス書記長は次のように述べた。「アパルトヘイトからの解放20周年を迎える2014年、南アフリカ社会はどの程度前進しただろうか。GDPは3倍に増え、インフラ整備も進んでいる。ANC政権が作り出した素晴らしい成果である。しかし格差は大きい。現場で働く労働者とCEOの給料の差は450倍である。失業率も(公の数字は23%となっているが)35%であり、そのほとんどは若者である。まだまだ問題は多い。ここに光を当てる大会として、大会テーマは『インクルーディング・ユー!』である」
世界大会での議題は、「組合の成長を勝ち取ろう:ブレイキングスルー戦略計画(2014~2018)」、「我々の経済を取り戻そう」、「ともに新しい労働の世界で闘おう」であり、ゲストスピーカーとして、ズマ南アフリカ大統領、ルラ元ブラジル大統領、オーエン・ジョーンズ氏(政治評論家)、シャロン・バローITUC書記長、ガイ・ライダーILO事務総長等が予定されている。
ブレイキングスルー賞
フィリピンのバンコデオロ労組と、UNI-LCJ金融部会が受賞した。田原UNI-LCJ金融部会議長は、日本の金融労組中心に、金融部門の未加盟労組のUNI加盟を勝ち取るべく前進している様子を報告した。
バングラデシュにおける安全協定
今年5月13日にH&Mが初の協定調印企業となって以降、現在まで112社が調印している。バングラデシュの繊維工場の約半数が協定の対象となっている。
最後に、印刷労連の加盟が受理され、閉会した。
写真はFlickr参照。