12月 2012のお知らせ

年末のご挨拶

加盟組合の皆さま、2012年もUNIの諸活動に対するご支援、ありがとうございました。

労働組合にとって課題の多い時ではありますが、私たちは新規組合員を獲得し、世界中の働く仲間の生活改善に向けた闘いを続けていきます。

公共政策を立案する政治家や経営者の態度が硬化し、労働の世界における大転換期にあるという状況からは逃れることができません。南欧のトロイカ政策における、労働者と組合に与えられた懲罰の厳しさには驚愕を覚えます。かつて労働者を危地に陥れたのはワシントン・コンセンサスでしたが、今は労働市場の構造変化が起きています。

UNI本部、地域組織、部会、専門委員会は組織をあげて、この流れを食い止め反撃に出ようとしています。

ブレイキングスルー戦略は変化をもたらすことであり、私たちの取組み方法においても言えます。より多くのグローバル協定を締結し、組織化を進めるという私たちの目標には一貫性があり、組織化基金を最大限活用しているところです。コロンビアをはじめ、全ての国において達成された素晴らしい組織化の成功事例を誇りに思います。

さて、ケープタウン世界大会まであと2年となりました。テーマは「Including You」、より包含(包摂)的な経済成長を目指し努力する、という意味が込められています。私たちの取組みの限界を突破していくため、UNIに対する更なるご支援をよろしくお願い申し上げます。国内外で労働者を組織し、労働者の権利を提唱し、不正と立ち向かった、全ての皆さんに感謝します。闘いは続きますが、皆さんのサポートがあってこそ、全てのメンバーのために勝利しブレイクスルーしていけると確信しています。UNIの全スタッフを代表し、2013年も輝かしい年となりますよう、皆さまとご家族のご健勝をお祈りします。

UNI書記長 フィリップ・ジェニングス
UNI副書記長 クリスティ・ホフマン


変化する郵便・ロジスティクス産業の組合は成長を目指し奮闘

第14回UNI-Apro郵便・ロジスティクス部会委員会が2012年12月11~12日、バンコクで開催され、委員、オブザーバー、事務局含め、33名が参加した。委員会翌日からは、JP労組が後援するAPPC/UNI-Apro共同セミナー、タイ郵便労組支援セミナーも実施された。

今次委員会のハイライトは以下の通り挙げられる。
①久しくUNIから距離を置いていた、オーストラリアCEPU(CWUと名称変更)の参加があったこと
②民主化が進むミャンマーからUNI-Apro郵便・ロジスティクス部会の活動を学ぶため、オブザーバーが参加したこと
③台湾の郵便労組の国際的地位を高めるため、APPUで委員会を開催し、江委員長が一セッションの議長を務めたこと
④民間宅急便会社の代表として、インドネシアからリンフォックス労組が参加したこと

⑤組織化、郵政改革、新しいサービスなどのテーマから、アジア太平洋地域各国の郵政事業を一覧したこと

残念ながら、臼杵UNI-Apro郵便・ロジスティクス部会議長、李韓国郵便労組委員長は、両国における選挙戦のため参加できなかった。そのため各セッションでは3名の副議長が議長代役を務めた。

開会では、ウィラワート・タイ郵便労組委員長が、「2015年にはASEAN経済共同体が発足し、ボーダレスな地域となる。今回の委員会はこの転換期に開かれた」と挨拶した。ウンUNI-Apro地域書記長も、「ASEAN10カ国はアジアの発展の中核になるだろう。ASEANプラス6となると、人口25億人を抱える巨大経済圏が生まれる。残念ながら、この動きとインパクトの重大さに関心を持っている組合はまだ少ない。我々は、経済統合の流れにもっと関わると共に、パートナーシップ労使関係を普及していかなければならない」と強調した。また、ミャンマーとオーストラリアからの参加を歓迎した。続いて、デマテオUNI郵便・ロジスティクス部会担当局長が、変化の中にある郵便・ロジスティクス部会にあって、組合は「成長を目指す責任をもっている」と訴えた。その後、寺嶋JP労組国際部長が、日本における選挙戦のため臼杵部会議長の出席が叶わない事情を説明しつつ、部会運動には大きな発展が見られ、特に組織化に展望が見えることを喜んだ。

基調報告として、ソムチャイAPPU事務局長が、アジア太平洋の郵便事業とAPPUの役割について講演した。テーマ別議題では、「郵政改革―アジア太平洋地域の現状」として、日本、マレーシア、インドネシア、スリランカ、パキスタン、モンゴルから報告があった。寺嶋JP労組国際部長が「郵政民営化改正法」について解説した。「組織化」の議題では、オーストラリア、ラオス、ミャンマー、インドネシア(リンフォックス)、マレーシア(DHL)から報告を受けた。「地域経済統合と郵便事業」では、「郵便・ロジスティクス産業と自由貿易協定」と題して、栗原UNI郵便・ロジスティクス部会プロジェクトコーディネーターが報告した。「新しいサービス」では、台湾、インド、ベトナム、シンガポール、ネパールが報告した。

UNI-Apro郵便・ロジスティクス部会2013年度活動計画について、伊藤担当部長より、組織化を進め、特にオーストラリアCEPU(CWU)の復帰と、ミャンマーにおける郵便労組結成が実現するよう最大限支援したいとの決意表明があった。ウンUNI-Apro地域書記長もこれに応え、「ミャンマーは長年軍事独裁下にあり、経営側も職員も組合についての知識はない。組合を押し付けるのではなく、労使ともに知識を広めていくことが重要だ。労働者も協力してミャンマー・ポストの近代化に貢献できるという、労使パートナーシップの概念を浸透させていく中で、組合結成につなげたい」と述べた。労働団体法の施行で、組合結成の自由は得たものの、労使ともに組合のイメージがわかない。ミャンマーで郵便労組が結成されるまでにはまだ困難が予想されるが、焦らず、一歩々々努力していくべきであろう。小川UNI-Apro女性担当部長は、40for40キャンペーンの達成状況を報告し、2013年に開催予定のUNI-Apro郵便・ロジスティクス部会大会での委員会選挙で、今以上に多くの女性役員が選出されることを期待した。

写真はFlickr参照


アジア太平洋の女性、平等を求めてブレイキングスルー!

 



第11回UNI-Apro女性委員会が、2009年12月7日、クアラルンプールで開催された。本年7月にジャカルタで予定されていたが、ジャカルタのホテル爆破事件により延期されていたものだ。
マレーシアUNI加盟協のシャフィーBPママル議長は、ホスト国として参加者を歓迎し、「労働組合の女性は、時に強硬なところも見せなければならない。やさしすぎると支持者は増えるが、リーダーとして認められないこともあるからだ」と女性を励ました。
アンジャリ・ベデカーUNI-Apro女性委員会議長も、ジャカルタの不幸な事件はあったが、再会できたことを喜び、特に遠路はるばるUNI本部から駆けつけたベロニカ局長を歓迎した。
新たな委員として、日本JSDの石黒委員、ネパールのディーパ委員が正委員として、台湾CTWUのルー委員とティン委員が予備委員として確認された。ま た、UNI-Apro事務局でも変更があり、小川陽子が女性委員会部長、アリス・チャンが商業部会部長、マグダレーン・コンが青年部長に就任した。退任し た委員とアリスの、これまで女性委員会の活動に対する多大な貢献に感謝の言葉が送られた。
ベロニカは、新しいUNIのホームページと、今年行われた活動や主なキャンペーンを紹介した。
例えば、国際女性デー、国際ディーセントワークの日、ジェンダー暴力に反対する16日間の行動などである。「悪の連鎖を断ち切れ!」という新しいビデオ も公開された。「人生の決断」は、ITUCや他のパートナー組織との協力による、新しいプロジェクトである。アジア太平洋地域では、インドとインドネシア がターゲットとして選ばれ、アンジャリ議長とシティ委員が各国における一連の活動について報告した。
各委員は、UNI-Apro女性委員会行動計画に沿って、それぞれの活動を報告した。新しい報告様式が提案され、それによって組合内でもまた委員の間でも毎年の進捗状況が比較できるようになるだろう。
小川部長は、 先だって行われた世界執行委員会で、女性代表に関する決議が採択され、来年の長崎世界大会で承認を求め提出されると報告した。決議では、各部会委員会、地 域執行委員会における女性代表のみならず、各大会への代議員派遣についても、40%という明確な目標が与えられている。今こそ、各委員会や組合の中で、こ の目標達成に向けて大きな声をあげなければならない!
宇田委員は日本加盟組織を代表し、長崎大会の準備状況について報告し、できるだけ多くの女性を特にアジア太平洋地域から迎えたいと期待を述べた。小川部長もUNI世界女性大会のプログラム案について最新状況を説明した。
委員会参加者は、ディーセントワークとジェンダー平等を勝ち取り、長崎で良い成果を共有できるよう、引き続き発言力を高めるために努力していくことを誓った。

その他の写真は、下記で閲覧可能。
http://www.flickr.com/photos/uniglobalunion/sets/72157622828916727/


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