世界の商業部門におけるデジタル化を議論

2019年2月26~28日、オーストラリア・シドニーにおいて、UNI世界商業部会運営委員会が開催され、世界22カ国から46人が出席した。日本からは、八野UNI世界商業部会副議長(UAゼンセン 副会長)、金子UNI世界商業部会運営委員(自動車総連 事務局長)、藤吉UNI Apro商業部会委員(UAゼンセン 副会長)、中野UAゼンセン国際局長、小川UNI-LCJ事務局長が参加した。

主な議題は、2018年度活動報告、2019年度活動計画、多国籍企業対策、Eコマース等であった。

食品小売を含むハイパーマーケット部門の調査報告を受け、様々な意見交換が行われた。従来の大手小売業者(ウォルマート、カルフール等)は、Eコマース事業者の買収により積極的な拡大戦略をとっている。Eコマースの更なる拡大が見込まれる中、Eコマース労働者を組織化するための新しい戦略が必要だ、との意見が出された。キャッシュレス化の動きについては、カードを持てない消費者への差別だと反対する国(米国等)もあれば、スウェーデンのように夜間の犯罪防止のためにキャッシュレス化の推進を主張する組合もある。テクノロジーの導入によって変わる新しい仕事に移行できるよう、労働者に必要なスキル訓練へのアクセスを保障することが重要であり、雇用の喪失を恐れる必要はないが、社会がプラットフォーム経済を中心に形成されることに懸念の声があがった。

ファストファッション部門の調査報告に続き、ユニクロがスウェーデンで初めて団体協約に署名したことが報告された。組合と協約を結ぶとビジネスもやりやすい、というスウェーデンモデルのメリットが他社にも示された。

アマゾンが第2本社をニューヨークに建設する計画を断念したことについて、アッペルバウムUNI世界商業部会議長(米国UFCW/RWDSU)が組合とコミュニティが一体となった闘いの詳細を説明した。更に、売上と株価を重視するアマゾンのビジネスモデルを投資家の観点から詳細に分析し、環境への影響、労使関係等に疑問を持つ株主グループや大手年金基金等との連携が提案された。

また、開催国オーストラリアの労働党(ALP)の議員を招いて、「オーストラリアにおける格差と労働の未来」について聞いた。

ALP全国議長を務めるウェイン・スワン議員は、2007~13年、財務大臣在任中に世界経済危機が起こったが、緊縮策ではなく刺激策をとったことにより大幅な失業には至らず、実質賃金は上がった経験を振り返り、現保守党政権が推進する、他国で失敗したトリクルダウン政策を批判した。デボラ・オニール上院議員も、多国籍企業に権力が集中し過ぎている中、民主主義に疑問を持つ個人が増えていることを懸念した。また、オーストラリアの年金制度設計に女性が関わらなかったために、女性に不利な制度になっている例を挙げ、中長期的な労働の世界に女性の視点は不可欠であることを強調した。

 


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