7月 2014のお知らせ

日本の非正規雇用の現状を調査

2014年9月、台北で開催される第3回UNI Apro東アジア労組フォーラムのテーマの1つとして、「非正規雇用」が取り上げられる。UNI Aproは現状把握のため、フィリピン大学労使関係学部の調査チームに、日本、韓国、台湾、香港における非正規労働に関する調査を依頼した。

7月22~25日の日程で、レイアン・マラシガン研究員が、厚生労働省、労働政策研究・研修機構(JILPT)、使用者(日本人材派遣協会及びアデコ)、労働団体(連合/非正規労働センター、情報労連、UAゼンセン、全労金、損保労連、JP労組)を訪問した。各種統計に基づき、詳細な説明を受けると共に、それぞれの立場から、関連法規制に関する見解の違い等についてヒアリングした。簡易報告は9月末のUNI Apro東アジア労組フォーラムにおいて、背景資料として発表される予定。

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なお、UNI AproはASEAN6か国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)でも同様の調査を完了しており、既に報告書(Between Flexibility and Security – The Rise of non-standard employment in selected ASEAN Countries)が発行されている。

報告書はこちらから。


UNI-LCJ/モンゴル加盟協(UNI-LCM)セミナー

2014年7月21~24日、モンゴル・ウランバートルで、UNI-LCJ/モンゴル加盟協(UNI-LCM)セミナーが開催され、日本から、宮原情報労連中執を団長に以下6人と、UNI Aproより玉井UNI Apro組織化キャンペーン担当部長が出席した。モンゴル側は、UNI商業、郵便、ICTS部会に加盟する7組織から約30人が参加し(9割以上が女性、約7割が若手組合員や組合役員)、組織化、団体交渉、ワークライフバランスのテーマで報告と意見交換を行った。

団長 宮原 千枝 情報労連組織局中央執行委員
団員 宮島 佳子 UAゼンセン流通部門執行委員
団員 池上 茂光 自動車総連組織・政治局部長
団員 藤田 豪  損保労連中央執行委員 (日本興亜労組中央執行委員長)
団員 山田 裕行 JP労組中央執行委員(郵便担当部長)
事務局 玉井 諭 UNI Apro組織化キャンペーン担当部長
事務局 森川 容子 UNI-LCJスタッフ
(組織正式名称の50音順)

開会式では、オユンバヤールUNI-LCM議長の歓迎挨拶に続き、宮原団長がUNI-LCJ代表団を代表して挨拶した。宮原団長は、今日までのUNI-LCJ、UNI-LCMの交流の経緯を振り返り、組織再編を経ながらもモンゴルでのセミナーが継続的に開催されてきたこと、加盟組合による地道な組織拡大の取組みに敬意を表し、「近代的な高層ビルがあるかと思えば伝統的なゲル地区がある現実の中で、社会的によりディーセントな国にしていくにはどうしたらよいかを考えるのがモンゴルの皆さんに託された課題。日本のパートナシップ労使関係について学んでいただく一方、日本側も女性が活躍しているモンゴルの社会・労働運動について学びたい」と挨拶した。

「UNI Apro及びUNI-LCJの紹介と活動について」では、玉井UNI Apro組織化キャンペーン担当部長がUNI-LCJの組織機構や結成の経緯、アクションプランや海外活動の方向性などに基づいた活動の様子、UNI Aproの戦略目標と組織化・キャンペーン、教育・研修、広報・調査、国際連帯等の活動を紹介した。玉井部長は、UNI AproもUNI-LCJと同様、会社との話し合いを重視しパートナシップ労使関係の構築を目指していること、また組織化においては現地加盟組合や協議会の主体的な取組みが重要だと強調した。モンゴル側参加者からは、加盟費納入の仕組みや日系企業の組織化について質問があった。オユンバヤール議長は、規模は違うがUNI-LCMが目指すものはUNI-LCJと共通するとして、特に最近青年層の組織化の取組みとして、英語セミナー等を開催し、国際労働運動や英語への関心を高めるとともに、国内労働運動の重要性の理解につなげていると報告した。

「組織化」のテーマでは、まず日本から自動車総連の池上組織・政治局部長が、自動車総連の紹介及び組織拡大の取組みについて女性の組織化を中心に報告。続いて損保労連の藤田中執(日本興亜労組中央執行委員長)は、損保労連および日本興亜労組による有期契約社員の組織化に至るまでの経緯を詳細にわたり報告した。モンゴル側からは、有期契約社員の組織化における会社の反応や話し合いの経過、当事者への説明の難しさ、契約後の組合員資格などについて、多くの質問が出され、モンゴルでも増えている非正規労働者の組織化に対する関心の高さが伺えた。モンゴル側からはビャンバー・ゴビ労組委員長がゴビ労組の活動や日本の無償資金協力により1981年に設立されたゴビ社の事業内容、ナショナルセンター・モンゴル労働組合連合の組織機構と活動、ILOからも評価されている政労使三者協議システムや労働法改正のポイントについて紹介した。「組織化に向けて、もっと自分たちの活動を国民に対して周知しなければならない。研修やセミナーなどを徹底し、話し合いを通じて組織化が可能なはず。LCMとして役員研修の機会を設けて、組織拡大につなげていきたい。現場を訪れて日系企業にも組合について紹介していきたい」と力強い決意が述べられた。

「団体交渉」のテーマでは、日本側から、JP労組の山田中執が、団体交渉、苦情処理制度、労使協議等の仕組みについて紹介した。参加者からは、組合を通じた苦情処理制度と通常の個人で行う申立制度の違いや組合に入るメリットについて質問が出た。モンゴル側からはオトゴンビレク郵便労組委員長が協約及び団体交渉の法的環境とその仕組みについて詳細に報告した。

「ワークライフバランス」のテーマでは、日本側からUAゼンセンの宮島流通部門執行委員より、課題と背景についての説明とポスター掲示等を通じたUAゼンセンにおける啓発活動が紹介された。モンゴル側からは、エンフバヤル・ネットコム労組委員長が、経済が発展する中でいかにワークとライフのバランスを保っていくかが課題だと述べた上で、男女のワークライフバランスの違い、労働時間や各種休暇の取得状況、モンゴル独特の職業である遊牧民ヘルパーの労働実態などを紹介した。

「労働組合の社会貢献」のテーマでは、情報労連の宮原中執が、組織率低迷と非正規労働者の増加の中で社会的存在意義が問われており、組合員に留まらない社会全体への働きかけが重要だとした上で、震災復興ボランティア活動、リサイクル活動、平和活動、学生に働くことや労働組合について伝える取組みなどを紹介し、モンゴル側参加者からは「新しい取組みで、是非UNI-LCMでもできることをやってみたい」との反響があった。

閉会式では、宮原団長がセミナーを総括し、「モンゴルは1990年の民主化後24年しかたっていないが、政労使三者協議を確立して取組んでいる皆さんの活動に頭が下がる。日本では、安倍政権が世界一企業の活動しやすい国にするとして、ホワイトカラーエグゼンプションや解雇規制緩和などが労働側の意見を聞かずに推進されており、経済が優先されて、労働者がないがしろにされている。モンゴルのように基本に立ち返って労働者保護の考え方を日本に持ち帰り初心に帰って活動していきたい」と述べた。オユンバヤールUNI-LCM議長は、活発に議論した参加者とUNI-LCJ代表団に感謝し、今後も交流を続けていきたいと述べた。

翌日は、午前中グループに分かれて商業労組、通信労組、郵便労組との意見交換と職場視察を行った後、午後から郊外の草原地帯に移動し、遊牧民の生活体験(ゲル宿泊)並びにUNI-LCM役員・若手組合員との交流を行った。その後、ウランバートル市内に戻り、チベット仏教寺院や博物館等の視察、モンゴル文化ショー鑑賞等を通じ、モンゴル社会・文化への理解も深めた。

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写真はFlickr参照

 

 


ラオス労組代表団受け入れ

2014年7月1~6日まで、ラオスのUNI領域の産業を代表する労組から4人の役員が来日した。オウンカム・ラオス労働組合連盟(LFTU)労働保護局長を団長に、スーポル・ラオテレコム労組委員長、ビエンカム郵便労組委員長、カンベイ外商銀行労組書記長である。ラオスは、1人あたりのGDPが1,349米ドル(2012年)、人口の85%はインフォーマルセクターという実態であるが、現在急速な経済成長を見せている。UNI-LCJは、2012年、2013年にラオスでセミナーを開催し、今年は過去のセミナーの集大成として日本で学ぶため招聘した。

UAゼンセン訪問(7月2日)

まず八野副会長から、日本の商業部門の状況、日本の産業構造、非正規労働者問題、日本の労働組合、UAゼンセンの現状等について説明を受けた。続いて、逢見UNI Apro会長を表敬した。逢見UNI Apro会長は、ASEANの統合を間近に控え、UNI Aproとしてもラオスの労働運動を支援していきたいと述べた。ラオス側は、UNI-LCJのセミナーがラオスにおける労働協約締結交渉で大変役に立ったことを強調し、今後UNIへの加盟も検討したいと前向きな気持ちを表明した。

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JILAF訪問(7月2日)

團野専務理事、若月氏、大辻氏が対応し、現在中止しているラオス支援セミナーを来年から再開したいという希望がJILAF側から述べられた。国際労使ネットワークを通じた組織化による草の根支援事業(SGRA)を活用し、教育支援や職業訓練などの人材育成を行う予定である。JILAFは、2007~11年まで労働者保護のためのプロジェクトでラオスに関わったが、2012年からは中止している。UNI-LCJのセミナーは、その後、JILAFの支援を引き継ぐ形となった。

UNI-LCJ金融部会セミナー(損保労連、全信連、7月3日)

田原UNI-LCJ金融部会議長から、ラオスの将来性について言及があり、カンベイ外相銀行労組書記長がラオスの金融労組の現状を報告した。国営銀行が主体だが、外資系金融機関はラオスの銀行とアライアンスを組む形で参入してきている。みずほもその1つである。外商銀行は本部に606人、19支店が有り、全国にネットワークがある。飛田三菱UFJ信託銀行従組書記長が、パートナーシップ労使関係を説明した。田名田損保労連事務局長からは日本の保険業界と労組の役割について説明があった。

情報労連訪問(7月3日)

野田委員長から「テレコムの世界はスピードが速い。是非UNIのメンバーとなって、情報を集め、適切な方針を出してもらいたい」との激励を受けた後、春木書記長から情報労連の概要や組織化における課題、新規組合員の獲得について説明があった。スーポル・ラオテレコム労組委員長は、ラオスの通信産業及びラオテレコム労組について報告した。その他、産別運動や社会貢献活動、平和運動等についても意見交換を行った。

自動車総連訪問(7月4日)

相原UNI-LCJ議長から歓迎の言葉を受けた後、オウンカム団長は「我々も産業の発展と労働者の生活向上は切り離せないと考えており、日本の立場と共通している。UNIへの加盟も是非検討したい」と述べた。ラオス側からは、雇用創出につながるので、日本の自動車メーカーの工場をラオスに作ってほしいとの要望が出された。また日系企業がラオスで事業を行いやすくなるように、日本の銀行と連携しラオスの銀行もサービスを行っていきたいとも述べた。

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JP労組訪問(7月4日)

増田副委員長を表敬した後、増田書記次長は挨拶の中で、UNI Apro郵便・ロジスティクス部会はラオ郵便労組をAPPU共同セミナーに招待する等、既に数年前から労働組合の協力を始めている点に触れ、労組も国際視野を持つ重要性を強調した。福島国際部長から日本の一般的な労使関係、労使のコミュニケーション、日本の郵便事業概要、JP労組について説明を受け、ビエンカム郵便労組委員長がラオポスト及び郵便労組概要について報告した後、質疑応答を行った。

最後に3日間の総括を行い、オウンカム局長及び全員から日本との交流継続の強い要望を受けた。

写真はFlickr参照。


日本の金融労組と意見交換

2014年6月26~27日、マルシオ・モンザネUNI世界金融部会担当局長、ジャヤスリ・プリヤラルUNI Apro金融部会担当部長が来日した。

UNI-LCJ金融部会加盟組織と、世界及びアジア太平洋地域における金融産業の規制の動向や、ストレスの増大する職場や労働者の条件改悪傾向について、意見交換を行った。

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またUNI-LCJにとって、金融部会の更なる組織拡大は最重点課題である。今回UNI未加盟組合を訪問し、情報交換を行った。金融のグローバル化の進展は日本においても、海外への地方銀行進出や、国際的な規制(バーセルⅢ)による圧力の顕在化に現れている。金融庁の下すべての金融機関、特に地方銀行はM&Aの圧力に見舞われている。

UNIは、規模の大小を問わず、金融産業における多様な銀行の共存を支持する立場である。リスクに敏感で、顧客を大事にし、経済に資する公正な金融産業こそ、UNIが目指すものである。地方経済に成長と雇用を生み出す中小企業に金融サービスを提供する地方銀行の役割は重要である。

UNIは、金融安定化理事会、欧州中央銀行、アジア開発銀行をはじめ、国際的な規制機関・金融機関との社会対話に、金融労働者を代表して参加しており、金融産業の様々な労働者からの意見反映に努めている。


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