10月 2012のお知らせ

2012年国際協同組合年を記念する共同セミナー

UNI-Apro/UNI-LCJ/UNIネパール加盟協 (UNI-NLC)2012年国際協同組合年を記念する共同セミナーが2012年10月8~9日、ネパールのカトマンズで開催された。

レカ・プラサトUNI-NLC(UNIネパール加盟協)議長、ラジェンドラUNIネパールデスク、プリヤラルUNI-Apro金融部会担当部長、伊藤UNI-LCJ事務局長から挨拶があった後、關UNI-Apro金融部会議長が英語で挨拶を行った。「今年は国際協同組合年であり、これはグローバル金融危機、行き過ぎた市場主義の蔓延による貧困・格差拡大に対し、協同組合という形態が高く評価されたことによる」とし、つながりの大切さ、その点でも「民間金融機関と協同組合の連携が必要」と訴えた。その上で、国際協同組合年を2012年だけのイベントとすることなく、協同組合運動のスタートとすることが重要とした。

デイーパック・プラカシ全国協同組合連合前議長の「協同組合運動の序論」に続いて、「インクルーシブな経済成長のために協同組合を通じた活性化した企業を」という報告をバプル・カナル全国協同組合連合シニア・マネージャーから受けた。1956年から始まったネパールの協同組合は、現在362万人をカバーする25,389組合にまで広がった。しかし日本と比べるとまだまだの状況である。特にJAの例を引きながら、十分な教育、情報・スキルの発展、起業家精神の発揮などが改革の方向性として打ち出された。

経験の共有:日本とスリランカの事例からというセッションでは、労働金庫の例に、より注意が払われた。ILOから「ろうきんバンク」としてパンフレットが出ており、これを活用するように進められた。田森全労金副委員長から、「日本の労働金庫について」というプレゼンが行われた。日本の民間金融機関と比べて預金量はかなり小さいこと(1.7%)、しかし労働者の預金を労働者の生活のために投資するという好循環が実現していることが説明された。

パネル討論:持続可能な成長に向け実体経済を刺激する協同組合-日本の経験-と題されたセッションでは、労済労連、農団労、コープ神戸労組の経験が紹介された。まず山下労済労連副委員長から全労済の概要、今後の課題、東日本大震災、労組について網羅したプレゼンが行われた。小川農団労書記長は、農協の役割、環境の変化と農協の変遷、組合の目指すものについて講演した。又どのように農協組織を改革していくのかについても詳細に述べた。浦井コープこうべ労組委員長(JSD)からは、コープこうべの現況と概要、兵庫県の食品スーパーマーケットシェアの20%を占めているといった事実、地域コープ委員会の活動、組合の活動などを説明した。

重富労済労連委員長から、この間UNI-LCJ金融部会で検討・討論が進めれらてきた「労働組合から見る協同組合運動」について説明が行われた。労働者自主福祉運動の理念がわかりやすく説明され、その中で労働組合が団結力を形成してきたことが強調された。

組織化の手段として協同組合運動を促進する:ネパールの経験と題して、ネパール金融労組FIEUNの経験とテレコム労組の経験が紹介された。

最後にプリヤラル部長から、今回のセミナーのユニーク性とネパール労働運動への具体的貢献について説明があり、日本からの参加に感謝があった。關議長は、今回のセミナーをきっかけに、UNI-NLCとUNI-LCJの今後の協力関係が発展することを期待するとした。

UNI-Apro金融部会保険グループ・フォーカスグループ・ミーティング
今回のセミナーの機会に、保険に焦点を当てた会議を是非開催してもらいたいというFIEUNの要請に従って開催された本会議では、關議長から保険労働者という立場からの社会的貢献について説明が行われ、ネパール側からの多くの質問に答えた。
続いてネパール側からレスタ・ジャー生保協会議長より「ネパールにおける保険業の発展可能性」、FIEUNから「保険会社の組織化」と題する報告があった。


第1回UNI-Apro東アジア労組フォーラム

第1回UNI-Apro東アジア労組フォーラムが2012年10月22~23日に東京で開催され、韓国、台湾、香港のから27名、日本から83名、合計110名が参加した。
同フォーラムは、今回初めて開催され、その意味でまず基本の基本をお互いに認識し合うということから始めることとした。選ばれたテーマは、各国のサービス産業の労使関係と課題、東日本大震災からの復興・再生に向けた支援活動、各国労働運動の現状、女性・青年の労働運動参加促進、各国のUNI加盟協の12年と今後の課題であった。クリストファー・ウン地域書記長から、最初と最後に意見をもらい、討論を豊富化することができた。

第1日には、「グローバル化とASEAN、東アジア」という演題で、ウン地域書記長が講演を行った。グローバルな観点、ASEANという観点から、東アジアを俯瞰し、今後の経済の方向性、政治の方向性、労働組合の方向性を占うという内容であった。その際、ASEANプラス3、又は6について、台湾を排除すべきではないという意見が出て、了承された。
「日本の労使関係とその課題」という演題では、北浦日本生産性本部参事が講演を行った。ホスト国が日本であったことから、特に日本の労使関係について、概論を述べた。日本の労使関係の発展の特色が細かく触れられた。各国労使関係は、歴史的、社会的な国のあり方に規定される。日本の労使関係の根底にあるものがどのように変遷を遂げたか、今後の課題は何か、特に改革すべきものと変えるべきでないものは何かについて、全員が学ぶことができた。
各国の労使関係の比較では、まず「韓国サービス業の労使関係と課題」から始まった。韓国のスピーカーから、総論(ユ・ジヒュン韓国保健医療労組委員長)、パブリックセクターの労使関係(キムチョルヨン韓国郵政労組国際部長)、民間企業の労使関係(カン・ギュヒョク韓国サービス労組委員長)、非正規セクターの労使関係(チュン・ミョンヘ韓国金融労組政策担当)、KT労組について(チャ・ワンキュKT労組政策部長)について、説明を受けた。財閥系の韓国企業が急速に発展を遂げる中で、貧富の差が大きくなっており、その典型が非正規労働者の問題だという事実が明らかにされた。
続いて、「台湾サービス業の労使関係と課題」というテーマで、ジェリー・ルウ中華郵政工会副委員長がプレゼンを行った。台湾では、労働協約法の改正があり、労働組合に入りやすくなっている、産業別組合の交渉可能性も拡大していることが明らかになった。
「日本サービス業の労使関係と課題」という演題では、UNI-LCJ加盟労組が講演を行った。商業部門は、八野サービス流通連合会長から、自動車産業は、佐藤自動車総連国際局長から、印刷部門は西山全印刷書記から、金融部門は中村損保労連服委員長、大長生保労連副書記長が説明を行った。商業部門の傾向と趨勢、生産性三原則の実際、日本のサービス産業の労使関係の法的基礎、純粋持株会社形態と労働組合、ダイバシティーへの対応などが説かれた。
「東日本大震災からの復興・再生に向けた支援活動」のプレゼンを春木情報労連書記長から受けた。東日本大震災にあたっては、各国組合から様々なご支援を受けた。ここまで復興が進んだ、労働運動はこういう役割を果たした、という現状報告を行った。

第2日目は、「日本の労働組合運動の現状」ということで、落合LCJ議長が講演を行った。落合議長は、UIゼンセンを141万人の組織(UAゼンセン)にまで作り上げる指揮をとった会長であり、参加者はその言葉の重みを噛み締めた。「韓国労働運動の現状」は、キム・ビュングク韓国大学職員労組書記長、カン・サンナム全国メディア労組副委員長から報告があった。「台湾労働組合運動の現状」は、ジェリー・ルウ中華郵政工会副委員長から講演を受けた。
「女性・青年の労働運動参加促進」も重要なテーマであり、4つの組合が講演を行った。
日本からは、河野全労金書記長、山下労済労連副委員長、韓国からは、ハン・ミジュン韓国保健医療労組副委員長、台湾からは、ジュリア中華郵政工会副書記長が講演を行った。
続いて、「UNI-LCの12年と今後の課題」として、各国のUNI加盟協が発表した。日本UNI-LCJの12年と今後の課題と題して、臼杵UNI-LCJ副議長、韓国UNI-KLCの12年と今後の課題と題して、ジェイ・チョイUNI韓国デスク・コーディネーター、台湾UNI結成以降12年と今後の課題と題して、ジョージ・リャン中華郵政工会国際局長、香港UNI結成以降12年とUNI-HKLCの結成、今後の課題と題して、チュン・ライハUNI-HKLCコンベイナーから講演を受けた。

クリストファー地域書記長から、「アジア太平洋地域のLCとUNI-Aproの前進」の演題で講演を受けた。UNI-LCの結成は、UNI-Aproの基本的な方針である。ASEAN諸国、南アジア諸国におけるLCの活動の現状、UNIの支援のあり方などが論じられた。
最後に加藤UNI-Apro会長がまとめを行った。「我々は、企業別組合として、どうしても他の労組の動向には興味を持たなくなりがちだが、ナショナルセンターの活動、UNI-LCの活動という形で、できるだけ様々な問題を討論し合うことが重要である。特にUNIは、ネットワークが海外まで広がり、そこでの討論は特に重要といわねばならない。」とした。

最後に、来年ソウルで再び会うことを誓う共同声明を採択し、第1回UNI-Apro東アジア労組フォーラムが閉会した。

写真はFlickr参照

 


各国ユース代表、東京で意見交換

2012年10月9日、東京でUNI-LCJユースネットワーク会議が開催された。

広島でのユース英語セミナーに講師として来日した海外講師を交え、UNI-Apro青年委員及びUNI-LCJ構成組織の青年担当及び国際担当と意見交換を行った。情報労連及び日放労のUNI-Apro青年委員の交代もあり、新委員の顔合せの機会にもなった。

自己紹介に続き、UNI-Aproの情報発信及び加盟組合とのコミュニケーション強化のため任命されたレベッカ広報部長が、UNIウェブサイト、Facebook、ブレティンを紹介し、加盟組合からも情報を寄せてほしいと要望した。

柿田UNI-Apro青年委員会副議長から、6月にマニラで開催されたUNI-Apro青年委員会の報告を受けた後、フィリピン、ネパール、欧州の青年活動について共有した。

ポールは、フィリピンでは労働組合のイメージアップと労働者の権利を知ってもらうため、若手組合メンバーが大学に赴き学生と対話する取組みと、パヤタスにおける栄養失調児童への給食プロジェクトについて報告した。

スラジは、ネパールでは政治が安定せず、産業と雇用機会が少ないため、若者は海外に職を求めて移住する傾向が見られるが、他の南アジア諸国に比べれば労働組合のイメージはそれほど悪くなく、青年は組合活動に積極的であると説明した。

エドは、反人種主義、若年層の失業問題、移民労働者、派遣労働等、UNI欧州青年委員会の決議を紹介した。

日本からは、情報労連、全印刷、UIゼンセン同盟、JSD、JP労組から、それぞれの青年(女性)活動について報告があった。

共通していたのは、日本でも海外でも青年活動の重要なポイントは、楽しい活動を企画し、仲間をつくり、連帯感を深めていく中から、将来のリーダーを育成することである。UNI-LCJとしては今後も様々な機会や情報発信ツールを活用して、青年活動情報の共有を図っていきたい。

写真はFlickr参照


LCJユース、平和と国際連帯について英語で考える

2012年10月5~8日、広島で第12回UNI-LCJユース英語セミナーが開催された。

表記セミナーには、情報労連、全印刷、UIゼンセン同盟、自動車総連、JP労組、全信連より20名の参加者、情報労連、UIゼンセン同盟、JSDよりアシスタント各1名、海外講師として、アイルランド・ユナイト労組のエド・トンプソン(UNI欧州青年運営委員)、フィリピン銀行労組のポール・パガバオ(UNIフィリピン加盟協青年委員)、ネパール金融労組のスラジ・ダカール、UNI-Aproのレベッカ・ユエン広報部長、事務局3名の計30名が参加した。英語セミナーとしては昨年の沖縄に続き、広島では初めての開催である。

10月5日の懇親夕食会には落合UNI-LCJ議長も出席し、参加者を激励いただいた他、平和学習の企画・実施に全面的に協力いただいたUIゼンセン同盟広島県支部の宮崎支部長から歓迎挨拶を受けた。

10月6日の開会式では、落合議長が英語で基調講演し、国際労働運動について理解を深めると共に、UNI長崎世界大会のテーマでもあった「核兵器廃絶・恒久平和」の取組みを広島で学び、次世代及び世界の仲間に伝えてほしい、また海外の働く仲間や国内の他産業の仲間と知り合い、視野を広げてほしいと激励した。

海外講師の講演では、レベッカ広報部長からUNI基礎知識、エドUNI欧州青年委員から欧州の青年委員会活動について、ポールUNI-PLC青年委員からパヤタス・プロジェクトをはじめとするフィリピンの青年活動について、スラジ金融労組保険部会コーディネータからネパールの労働運動及び青年の状況について報告を受けた。

グループワークでは、自己紹介、各組合や青年活動の説明を練習したり、ディーセントワークについて考え議論した。また各グループは、ソーシャル委員会(セッションの合間のエクササイズを指揮)、モデレータ委員会(毎朝の口頭報告と最終日プレゼンの司会進行)、ブログ委員会(UNI-LCJユースブログやFacebookに記事と写真をアップ)の任務も受け持った。

平和学習として、まず広島平和文化センターのリーパー理事長から核兵器廃絶を訴え平和文化を促進するビデオメッセージを聞いた。高校生平和大使の桑原さん(広島女学院高校2年)は、「被爆者の肉声を聞ける最後の世代と言われる中、若者の平和意識や学ぶ意識の低さを実感していたため大使に応募した。大使の活動として国連へ署名を届けたり、UNI本部で平和について考えたり、ドイツでも署名活動を行ったりして、平和な世界の構築には相互理解が大切だと感じた」と経験を語った。

10月7日午後には、グループ毎に広島平和記念資料館を視察し、平和公園内のモニュメントや原爆ドームを海外講師に英語で案内する練習をした。また被爆電車に乗車し、当時とほぼ同じ運行路線を辿った。

最終日には、グループ別にセミナーで学んだ内容を、スキットやクイズ形式など工夫を凝らした創造的なやり方で、全員が参加し英語でプレゼンを行った。海外講師からは、「広島で日本の歴史と原爆の恐ろしさに触れることができた。この経験を自国の青年にも伝えたい」、「参加者のホスピタリティに感謝する」、「会話はボキャブラリーの有無より自信を持てるかの問題。初級者も最後は自信をもって表現していた」とのコメントがあった。

事前アンケートでは、UNIという言葉を聞いたことがある参加者は20名中10名、UNI会議に参加したことがある参加者は1名しかいなかったが、セミナー後のアンケートでは、「UNIがどのような組織か、どのような活動をしているかわかった」、「青年の関心や問題は共通していると思う」、「他産別や海外の事情を聞くことができ大変刺激になった」、「自分の組合について知らないことを反省した」といった声が聞かれた。タイトスケジュールだったので、グループワークは深夜に及ぶこともあったが、今回は比較的少人数グループで密度の濃い議論ができ、メンバー間の結束も深まった。

写真はFlickr参照


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