1月 2012のお知らせ

UNI-Aproカンボジアミッション


UNI-Apro ICTSワークショップ


労働訓練省との会合

2012 年1月22~26日、加藤友康UNI-Apro会長(情報労連委員長)、武谷淳一情報労連・NTT労組財政総務部長、木村富美子情報労連国際担当、クン・ ワルダナUNI-Apro ICTS部長が、カンボジア・プノンペンを訪問した。23日には、UNI-Apro ICTSワークショップを開催し、CCTU、LUFと意見交換を行った。CCTUは、カンボジア労働組合連盟(主要ナショナルセンター。ボン会長/LUF 名誉委員長)。LUFは、労組連合(サービス部門の産別。金融、警備、ラジオ局、建設等の組合が加盟。チンソニー委員長、スレイ副委員長、センリー書記 長)24日には、労働訓練省、損保従業員、LUF加盟組織などと意見交換を行った。

UNI-Apro ICTSワークショップ
スマートモバイル(テリアソネラ子会社)従業員を中心に約25名が参加し、労働組合の基礎知識を学習した。「労働組合の必要性~日本の経験」をNTT労組・武谷財総部長が講義した。

労働訓練省との意見交換
民主的な労働組合と企業の健全な労使関係は、企業の持続的発展と、経済発展にプラスになる旨を意識共有した。政府の、労働組合へのさらなる理解促進を要請した。
労働訓練省からは、Mr.Chan Sovannareth, Deputy Director Generalほか1名が参加。

今後の取り組み
次回UNI-Apro ICTS部会委員会(6月予定)を目途として、①スマートモバイル労組設立、(2)LUFの組織拡大・UNI加盟に向けて取り組む。この取り組みは現地労 組(LUF等)が主導して進め、UNI-Aproは現地労組への支援を行う。今後、必要があれば、情報労連は組織化等の取り組みに協力・支援する。また、 ITUC/連合がカンボジアのナショナルセンター統一加盟に向けた行動を展開していることから、ITUCの動きも注視する。

LUF加盟組織との会合


インドネシア大学アリヤナ・サトリャ氏、日本のUNI加盟組合インタビュー

 

 

インドネシア人研究者アリヤナ・サトリャ氏が、2011年12月から1月にかけ日立の奨学金を得て来日、UNI-LCJ加盟組合でインタビューを行った。

アリヤナ氏は、インドネシア・テレコム出身であり、Aspekとも親しい関係にあり、現在はインドネシア大学経済経営学科、経営管理部で講師を務めている。大学では、労使関係、経営管理、人材管理など多くの教科を教えている。

今回のフィールドワークの目的は、日本の労働組合の現状、課題、特にパートナーシップ労使関係や非正規労働者の組織化について調査することであった。 UNI加盟組合以外では、東京大学、明治大学、早稲田大学などの労使関係を専門とする学者からのヒアリングや、国際労働財団や労働政策研究・研修機構など の労働関連機関で調査を行った。

以下のUNI-LCJ加盟組織を訪問した。

・1月12日午後  サービス・流通連合(杉山政策局長、瀬戸政策局部長、檀上国際局部長)
・1月16日午後  自動車総連(神戸副事務局長、市ノ渡国際局長、平川国際局部長、川下国際担当)
・1月17日午後  損保労連(關中央執行委員長、澤木事務局長、窪田国際担当)
・1月19日午前  全印刷(宇田川書記長、荒川参与、西山書記)
・1月19日午後  JP労組(栗原国際担当)
・1月20日午前  UIゼンセン同盟(田村副書記長、中野国際局部長、生井国際局副部長)
・1月20日午後  情報労連(縄倉政策局長、宇田中央執行委員・木村国際担当)

アリヤナ氏の研究はパートナーシップ労使関係実現のうえで、UNI-LCJapanの目標と共通点が多く、非常に有意義なインタビューとなった。帰国後、調査報告をまとめるとのこと。インドネシアの労働運動に生かされることを期待すると共に、加盟組合のご協力に感謝する。


貧富の格差を埋めなければ、逆理想郷の将来へ

皆さま、明けましておめでとうございます。
年初から慌ただしい幕開けとなりました。ストを起こしたことで懲罰を受けているギリシャの組合活動家の裁判に介入しました。クロアチアの加盟組合は、テレ コム部門で全国的な行動を起こすと発表しています。バークレーと人員削減計画で闘争中のボツワナの加盟組合と連携しています。オランダで全国ストを実施し ている清掃員を支援しています。オーストラリアの清掃員を組織する加盟組合ユナイテッド・ボイスも街頭で抗議活動をしています。ナイジェリアの加盟組合 は、石油の補助金が不当に中止され、行動を起こしています。スペインでは、EU/IMFによる緊縮財政という束縛が課され、既に20%を超えている失業率 に追い討ちをかけることが懸念されています。使用者は政府と共に、団体交渉を廃止しようと圧力をかけてきています。イタリア、ポルトガル、ギリシャでも同 様に、加盟組合は団体交渉への攻撃を受けています。イタリアでは、営業時間が法令により自由化されました。

今週のフィナンシャル・タイムズ誌に私の書簡が掲載されましたが、その中で私は、団体交渉への回帰と、働く人々が公正な賃上げを交渉する力を弱め除外しよ うとする組織的な動きに注目するよう訴えました。今や偏った交渉になってきています。生産性の向上は収益増にのみ向けられ、賃金への配分は史上最低のレベ ルです。今こそ、労働者の手に団体交渉を取り戻さなければなりません。労働者の努力によって生み出された富が、より公平に配分されるよう、労働者は交渉 テーブルに着かなければなりません。

今週、世界経済フォーラムのグローバルリスク報告書2012年度版が、「金融危機によって人々の憤りはより煽られ、社会の不安定さが増し、“逆理想郷 (ディストピア)”を生み出す種がまかれた」と警告しました。ピュー・リサーチセンター(米非営利調査機関)も、「米国人は、貧富の格差が1920年代以 来みられなかったレベルに達し、他のグループ間よりも、富める者と貧しい者との間の対立が増えると思っている」という調査結果を発表しました。世界経済 フォーラムのリスク報告書の中で、一番の懸念は収入の不平等でした。最近のILO雇用報告では、調査対象国の40%が社会不安の危険度が高いことが示され ました。

これらの報告は厳しい警告を発しています。もし我々が貧富の格差を埋めなければ、我々自身の破綻の種をまくことになるのです。より公正に富を配分し、社会 契約を再構築しなければなりません。1%の人が、残り99%の人々の富の総額に匹敵する額を所有することは許されません。それでも財源はあるのですから、 持続可能な将来への投資に使われなければなりません。米国のビジネス界は、2兆ドルもの現金の山にあぐらをかいていますが、それは経済成長のために再投資 されるべきで、株の買戻しや金融投機だけに使われるべきではありません。

グローバルリスク報告書2012年度版は、今月末のダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)に向けた枠組みを規定しています。私も他のグローバルユニオン役員らと共に出席します。

社会不安と経済的混乱の現在のレベルは、世界のリーダーが雇用の取組みを起こすまで悪化し続けるでしょう。労働運動は、L20の創設を通じてG20の交渉 テーブルに席を与えられましたが、我々の意見が聞かれるだけでは十分とは言えません。ダボス会議参加者への私のメッセージはシンプルです。「時間は残り少 ない。雇用創出と格差是正のための協調した取組みが不可欠だ。雇用対策はグローバルな優先課題でなければならない。グローバル経済を再機能させるには、金 を人々に返す必要がある。今こそ、99%の人々から奪われたものをその手に取り戻す時だ。グローバル経済において、強力な労働力の構築にもっと注意が向け られるべきだ。経済の金融化によって、政策立案者の目がボールから逸らされてしまった。何百万もの良質な雇用を生み出すことに傾注しなければならない。そ れはできるはずだ。」

今年のダボス会議のテーマは、「新たなモデルの具現化-大きな転換」です。私は、ヌリエル・ルービニ教授、サリル・シェティ・アムネスティインターナショ ナル事務局長、フアン・ソマビアILO事務局長らと、初日(1月25日、水曜日)の「グローバルリスク2012-逆理想郷(ディストピア)の種」のディ ベートに参加します。私は、多文化主義に関するセッションでパネリストも務めます。

ポジティブな面としては、UNIマレーシア加盟協から、イケアと承認協定が結ばれたとの嬉しい報告を受けました。ここに至るには、地元で、地域で、グローバルで大変な苦労をしました。勿論、スウェーデンの加盟組合から多大な協力も得ました。

米国SEIUは、ニューヨークのビル管理関連サービス組合員の大幅な賃上げを勝ち取りました。その協定は12月、私も演説を行った大規模なデモの後、零時 まであと数分という深夜に調印されました。SEIUはまた、セキュリティ部門 の組織化でブレイクスルーを達成しました。部門全体をカバーする協定は、5万人の警備員を組織する門戸を開きました。UNIが結んだG4S及びセキュリタ スとのグローバル協定が、このブレイクスルー達成の役に立ちました。

投資分野では、オランダの大手年金基金がウォルマートから株を撤退しました。

今週、新しく就任したマルシオ・モンザネUNI金融部会担当局長や、シャラン・バロウITUC書記長、OECD-TUACのピエール・ハバード氏と共に、 金融安定理事会(FSB)の新議長、マーク・カーニー氏に会いました。UNI金融部会の主要課題のひとつに、“too big to fail” (大き過ぎて潰せない)というFSBの方針があります。FSBは国内及び国際金融システムにシステマティックリスクを及ぼす29の銀行を特定 しました。我々は、“too big to fail”が雇用と社会に対する影響を分析するため、FSB/UNI/グローバルユニオン合同のワークショップを開催する予定です。今、29の銀行は「遺 言状」を作成するよう求められています。我々の疑問は「労働力はどうなるか?」です。

最後に、今週からUNI本部に着任した、パク・アクタールとスティーブ・デマテオをご紹介します。パクは以前、教育インターナショナルで広報部長をしてお り、専門職・監督職委員会の担当局長になりました。スティーブは米国の郵便外勤労組出身で、ニール・アンダーソンからの引継ぎ期間を経て、UNI郵便・ロ ジスティクス部会担当局長となります。2人を心から歓迎すると共に、皆さまからのご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

UNI書記長
フィリップ・ジェニングス


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