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UGTとグーグル、スペインで労働者へのデジタルスキル訓練に関して協力

グーグルは、デジタル変革に向けた主なツールやテーマを取り上げ、専門家向けのデジタルスキルに特化した無料のオープンオンラインコース(MOOC)を開発する。

グーグルは(無料で)UGT(スペイン労働総同盟)の200人の組合に訓練を行い、彼らはその後、同様に他の労働者を訓練する。UGTは労働者のエンプロイアビリティ(雇用可能性)を高めるための労働者向けのデジタル訓練ツールとして、この協定を促進する。ペペ・アルバレスUGT書記長とスペイン・ポルトガルのグーグル最高責任者、フエンシスラ・クレマレス氏は、労働者へのデジタルスキル訓練に関して協力することを公約する協定に署名した。

オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は、「UGTはサービス産業の組合がいかに、使用者と共に、デジタルスキルアップの課題に取組むことができるか、素晴らしい模範を示した。うまくスキルアップにつなげるには、労使の緊密な協力が必要だ」と述べた。

合意事項として、グーグルが無料のオープンオンラインコース「専門職のためのデジタル能力」を開発することとされている。デジタルツールがいかに日々の仕事に役立つかを学びたい労働者のために特別につくられる、40時間のコースだ。

次に、グーグルは200人のUGT組合員を訓練する。訓練を受けた者はその後、異なる産業も含め他の組合員や労働者に、この新しい知識を伝授していく。こうすることで、UGTはネズミ算式に多くの人々に接触することができるという、野心的なプログラムだ。

コースの内容は以下の7本柱に重点を置いている。

  • テクノロジー及びオペレーションシステムの基本的な活用
  • 情報の扱い(検索エンジン、情報の真偽の見極め)
  • ソーシャルプラットフォームの活用
  • コンテンツ作成(文書の保管、画像編集、コンテンツ使用権)
  • データのセキュリティ及びプライバシー、顧客及び従業員にとって安全なインターネット環境づくり)
  • トラブル解決
  • 社会的力量(問題及び解決策の見極め)

デジタル化は我々の職場に大きな影響を及ぼすだろう。今後10~15年のうちに、世界で2100万の新たな仕事が創出され、その90%は何らかのデジタルスキルを必要とすると予測される。

グーグルとのこの協力協定を通じて、UGTは、デジタル化の課題に直面する労働者のエンプロイアビリティを高めるための基本ツールとして、訓練へのコミットメントを強化していく。

 

 


郵便・ロジスティクスサービスの多様化と、労組の変化への対応を議論する

UNI世界郵便・ロジスティクス部会会議が、2019年5月28~29日、スイス・ニヨンのUNI本部で開催され、約70人が出席した。UNI Aproからは、増田UNI世界郵便・ロジスティクス部会副議長(JP労組委員長)、シンガポールUTES、スリランカNPTWU、インドFNPO、NZファーストユニオンから委員や組合の代表者が出席した。

主な議題は、「郵便事業と雇用の変化に郵便・ロジスティクス部会の各加盟組織がどのように対応していくべきか」であった。会議に先立ち、UNIは加盟組織へアンケートを行い、次の報告書をまとめた。これら「郵便サービスの多様化」、「郵便サービス自由化の社会的・経済的重要性」に関する調査によれば、21世紀に入り欧州だけでも50~70万人の郵便労働者が減少している。また、郵便物数の減少と荷物の増加に完全に対応できておらず、通常郵便の配達が差し出し後5日目となった国も出現するなど、ユニバーサルサービスの質の低下も世界では顕著に現れている。

さまざまな議論を経て、今後、次のテーマを郵便の将来ビジョンとしていくことを確認した。

①グリーン(環境に優しいこと)

②イノベーション(労働条件とサービスの質の改善)

③多様化(新しいサービスの開発と支援)

④インクルージョン(包摂性。労働者と労組は変化に対応し、社会的に持続可能かつ包摂的な方法で、使用者と対等な条件の下、共に変化をデザインしていく)

増田副議長は、郵政サービスの多様化やイノベーションについて、日本の状況を報告した。日本郵便がベンチャー企業と連携し、荷物の積み下ろしを制御するアームを開発し、実際にロボットによる自動化を目指すなど、新しい技術の活用を進めていることを共有した。

また、UPUのゲストスピーカーから講演を受けた。金融包摂の専門家、サレー・カーン氏は、郵便の全国ネットワークを使った金融サービスの可能性に触れた。また、SDGs専門家のジェームズ・ヘイル氏は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)達成のためにも、労組との協力は不可欠であり、UNIと今後も密接に協力していくことを約束した。

この他、会議では次の3つの決議が採択された。

①米国、アルゼンチン、英国における郵政事業の民営化やさらなる自由化に反対し、国民と労組が求める場合は郵政事業を再国営化する

②モロッコ郵政使用者がILO条約やモロッコ国内法を遵守し、きちんと労組との団体交渉に応じるよう支援する

③パレスチナ郵政がイスラエルを通さず、直接外国と郵便物を交換できるようにするため、UPUの正式なメンバーとなれるよう支援する


スイスで女性のストまでカウントダウン

UNI本部のスタッフは全員、2019614日にスイス全土で行われるデモに参加する。

男性の同僚の支持も得て、何千人もの女性が、家庭内及び職場における不平等、差別、暴力に抗議してデモ行進する予定だ。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「スイスでも世界中の他の国々と同様に、女性に対する差別、暴力、不平等が未だにありふれている。グローバルユニオンとして、加盟組合と共に、職場及び私生活における平等を求めて闘う。男女間に経済的な平等無くして、正義は無い。転機にある今こそアクションの時だ」と述べた。

今週、ILOで、世界中の政府、使用者、労働者が、ジェンダーに基づく暴力を禁止する画期的な条約を交渉する。

スイスでは毎日11人以上の女性・女児が性的暴力の被害に遭っている。同国は世界で7番目に裕福な国だが、女性の収入は男性より19.6%少なく、無給家事労働の3分の2を引き受けている。

もうたくさんだ!スイスの女性は614日立ち上がり、「女性がいなければ国は停滞する。女性の意見に耳を傾け、変化を起こす時だ」ということを示すため、ストを決行する。

ストは市民団体及び組合が呼びかけたもので、ジュネーブ、ローザンヌ、ベルン、チューリッヒ等の都市が主な集会場所となる。

スト前日の13日には、スイス中の女性団体が、女性の問題を紹介する展示、討論会、セミナー等の活動を実施し、翌日に向けて勢いをつける。

スト当日、スイス中の女性は1524分に職場であれ家庭であれ作業中の手を止め、街頭の女性に加わり、平等な扱いを要求することが奨励されている。

ストに行けない場合、女性は、ソーシャルメディアで活動を共有したり、近所及び職場に女性の組織をつくったり、資料配布を手伝ったりすることによって、互いをサポートすることができる。

男性は女性に連帯を示すことが重要だ。育児、家事の様な女性が行う仕事を引き受けて、女性がこのストに参加するための時間を融通する。或いは、女性グループでボランティアをしたり、資料配布を手伝ったり、ソーシャルメディアで活動を共有する等して、女性を応援することができる。

今こそ男女間の不平等を終わりにするため共に立ち上がる時だ。

 


UNIデジタル組織化フォーラム

201952728日、ベルギー・アントワープで、第2UNIデジタル組織化フォーラムが開催され、30か国120人を超える組合役員・活動家が、労働者の力を構築する上でのデジタルツールの活用経験及びテクニックを共有した。

冒頭、クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「いかに労働者に組合活動に積極的に参加してもらい、動員するか、この課題を克服するために皆さんはここにいる」と述べ、「今すぐ取り掛からなければならない。この機会を逃してはならない。働く仲間が公正な配分を得られるよう、Facebookやツイッターだけでなく、あらゆるツールを活用する、という意味だ」と参加者を鼓舞した。

欧州、オーストラリア、米州、アフリカから集まった参加者は、広範な問題を議論し、いくつかの解決策を導き出した。パネリストからは、うまくいった戦術や方法論、失敗から学んだ教訓等が示された。例えば、米国の全国家庭内労働者同盟から、不安定雇用労働者に便宜を図るためのアプリについて聞いた。また、AIを活用して、組合員の質問に答え、キャンペーンに参加してもらう事例や、労働運動がインターネット上での認知度を高める取組み等について学んだ。その中で、共通テーマは試行錯誤の必要性だった。AIチャットボットを構築するとか、組合員をワッツアップでつなぐにしても、うまくいったことは拡大し、うまくいかないことは修正する。

「デジタルツールは息をしている生き物で、投資が必要だ」と米国サービス労組のメーガン・スウィーニーは言う。巨額なコストをかけずに利用できるツールはあるが、成功するための明確な目標とベンチマークを定め、熟考した上で展開しなければならない。

オーストラリア、ユナイテッドボイスの、メル・ガトフィールドは、「オンライン上の組織化にも、従来の方法と同じ基本がある」とした上で、「しかし、オンラインの手法を使えば、大勢いる会議では発言しなかったかもしれない、または組合事務所から遠く離れた所に住む、新しいリーダーを見つけることができる」と利点を強調した。

このように、組合の及ぶ範囲を拡大することができれば、組合強化に極めて有効である。

「知恵を結集し、経験を共有することは、労働運動のカギとなる」とオリバー・レティクUNI欧州地域書記長は述べ、「デジタルツールは、我々の組織化に役立つだけでなく、産別レベルでの団体交渉力の強化にもつながる」と期待した。

 


インドの印刷部会加盟組織強化セミナー

201952829日、インド・ムンバイで、インドのセキュリティ印刷労組及び新聞労連の強化を目的とするセミナーが開催された。

201611月、201711月に続き、3回目となるセキュリティ印刷労組を対象としたセミナーは、今回初めて、新聞労連と共同で開催された。

財務省管轄下にあるセキュリティ印刷公社SPMCILは、造幣4工場、紙幣製造2工場、セキュリティ印刷2工場、製紙1工場、合わせて9工場に11,000人の労働者を雇用している。組合は工場毎に結成されており、最大の労組ISPMS(ナシック工場)が全印刷の強い働きかけの末に2016年にUNI加盟を果たした。他工場の労組のネットワーク結成を図り、インド・セキュリティ印刷労連としての加盟に向け、他工場の労組役員に、UNI加盟による情報交換・経験交流の意義を理解してもらうセミナーを継続している。

新聞労連と共同で開催することにより、インドの労働組合が直面する課題を異なる視点から俯瞰すると共に、欧州、日本、オーストラリア等の経験を参考に、解決策を検討した。

講師として、ロレイン・キャシンUNI Apro印刷・パッケージング部会議長(オーストラリア製造労組・印刷部門書記長)、安部正全印刷書記長が出席した。

キャシン議長は、『UNI Apro印刷・パッケージング部会加盟組織にとっての課題と機会』と題し、オーストラリアの現状と組合の対応を説明した。新聞の電子版へのシフトと、グラフィックアート事業のオフショア(海外への外注)が進み、オーストラリア国内の印刷工場が閉鎖され、製造労組印刷部会の組合員数は落ち込んでいる。他方、外注先のインドでは組織化の機会が生まれたと言える。両国は連携して外注先の労働者の組織化を推進するべきだと訴えた。オンライン決済が奨励されていることに対しては、オーストラリア国内でもデジタル格差があり、全ての人が等しくインターネットにアクセスできるわけではないこと、サイバー犯罪が多く報告されていること等から、現金の安全性を強調した。

安部全印刷書記長は、キャッシュレス化の世界的な傾向、日本の現状と将来、雇用への影響について、詳細に説明した。組合が独自にAIIoT等について調査・分析を行い、印刷局も新規事業を検討する等、労使双方が、新たな可能性を前向きに模索することが重要だと述べた。

これらの講演を受け、参加者からは様々な質問や提案が出された。

その後、セキュリティ印刷労組と新聞労連はグループに分かれ、それぞれの課題と組合としての解決策について議論・発表し、講師からアドバイスを受けた。

セキュリティ印刷労組は、今後、政府が推進するキャッシュレス化の影響で紙幣・硬貨の製造が減ること、労働者が不要になることを懸念した。そのため、持っているスキルを活かした他の事業の可能性を政府に提案するため、UNIを通じて、他国の事例をもっと研究したいと述べた。

新聞労連は、アウトソース、派遣労働、契約労働の拡大により、正社員数と組合員数は減少し、組合の交渉力が落ちていることを課題としてあげた。非正規労働者は採用時に、経営側から組合に入らないよう約束させられる。正社員ですら、解雇や左遷を恐れて組合加入を恐れている。そこで、組合として、雇用形態に関わらず組合加入の権利を認めるよう、団体協約・労働契約に明記させるよう交渉したいと述べた。

安部書記長は、2日間の議論を総括し、「課題を整理し、労働者が結束して取組むこと」をアドバイスした。

セミナーの最後に、参加者代表から、講師陣とUNIに感謝の言葉が述べられた。とりわけ、2015年のナシック工場訪問から、3度のセミナーに講師を派遣してくださった全印刷に、ジャグディシュ書記長から、感謝と支援継続の強い要請があった。

 


過度な長時間労働から銀行労働者を守るための画期的な欧州連合司法裁判所の判決


2019514日、欧州連合司法裁判所は、銀行産業だけでなく欧州全域の労働者を、健康を害する恐れのある過度な長時間労働から保護し、毎日及び1週間単位で休息期間を受ける権利と適切なワークライフバランスを確保する、画期的な判決を下した。

スペインのUNI加盟組織CCOOが、労働時間及び残業時間を適切に記録するよう多国籍企業ドイツ銀行に要求するも、はねつけられたため、欧州連合司法裁判所に判断を仰いでいた。

司法裁判所は、労働者には、労働時間に関する欧州指令によって認められた「労働時間を制限する権利」があるとし、EU加盟国には、使用者が「客観的に、信頼性ある方法で」1日の労働時間を記録する仕組みを整えることを義務付けるよう指摘した。

CCOOは、「労働者の権利を明白に擁護し、加盟国にそれを保障する法制化を義務付けた」この判決を歓迎した。スペインの組合は引き続き、残業時間全てに適切な報酬が支払われ、社会保障の対象とされるよう要求していく。

昨年9月、UNI欧州地域組織が採択したウィーン宣言の中では、労働時間の公正な配分や、人生の様々な段階に合わせて調整された労働時間の取り決めを通じ、労働者が自らの労働時間を決められるよう、また、生涯学習への投資をより強調する中で、労働者の自主性が強化されるよう求めている。

「現在の労働時間の文化は、社会構造に悪影響を及ぼしている。労働者は、働き過ぎで限界に達しているか、或いはきちんと家族を養うために必要な労働時間を否定されている」と、オリバー・レティクUNI欧州地域書記長は指摘する。「ウィーン宣言では、労働時間の現状を徹底的に見直し、欧州全域の労働者により良い労働条件と自主性をもたらす、具体的な解決策が示されている。」

 


バングラデシュ・アコードの成果は守られた

このほど、アコードとバングラデシュ衣料品製造・輸出業者協会(BGMEA)との間で、画期的な合意に達し、同国における工場の安全性確保に向けてなされてきた過去の取組みが確実に継続されることになった。アコードとは「バングラデシュにおける火災予防および建設物の安全に関わる協定」に署名したブランド企業等が出資する、2018年5月までという期限付きで、バングラデシュの衣料縫製工場の労働環境改善を目的とした監視機関。2019年5月19日、バングラデシュ控訴裁判所によって合意が認められ、アコードに移行期間として12か月存続する許可が与えられた。

バングラデシュ高等裁判所から、アコードは2018年11月30日をもってバングラデシュでの活動を停止しなければならないとの判決が下されて以来、アコードに署名したブランド企業と労働組合は、難局を切り開く方法を探るため同国政府と交渉してきた。控訴裁判所は、この協議が継続されるよう何度か期間の延長を与えてきたが、これ以上の延長は与えないと明言していた。

5月19日の法廷審問の数日前になってようやく、アコードはBGMEAと、アコードからバングラデシュに拠点を置く新たな機関「持続可能な既製服評議会(RSC)」への最終的な引継ぎに向けた原則を合意するに至った。この合意によって、アコードの活動が将来に渡り維持され、労働組合の役割が保障されることになる。

新たな機関は、最終的にアコードの業務、機能、スタッフ全体を引継ぐことになる。そのガバナンスには、BGMEA/BKMEA(バングラデシュ・ニットウェア製造・輸出業者協会)、ブランド企業、グローバルユニオン、国内の労働組合が関与する。RSCは関係する政府部門の規制の枠組み内で運営されるが、政府からは分離される。

移行後、RSCは工場検査、改修、フォローアップ検査、労働者の安全衛生訓練を継続し、 独立した苦情処理メカニズムも維持する。こうして、ブランド企業、労働組合、消費者に、アコードの画期的な安全性確保のプログラムに不可欠な要素が維持されるという確約が与えられた。

重要なことは、ウェブサイト上で検査及び改修活動の全ての結果が全面開示されるなど、アコードの特徴である透明性が維持されることであろう。

クリスティ・ホフマンUNI書記長は、「アコードとBGMEAの合意は、バングラデシュの既製服産業の最前線で、労働者の安全を守る上で重要な前進だ。アコードの、人の命を救う取組みを続けることができる」と喜んだ。

ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は次のように述べた。「アコードを立ち上げてからインダストリオールの目標は常に、労働者の安全と健康を守ることだった。バングラデシュの労働組合が、安全性遵守をモニタリングする国の恒久的なシステム(持続可能な既製服評議会)の中で役割を果たし続けることこそ、労働者の安全が損なわれないようにする鍵となる。地元の組合とグローバルユニオンは今後も、バングラデシュの衣料産業労働者が最高レベルの労働安全衛生訓練を受けることができ、独立した苦情処理メカニズムにアクセスできるよう、協力していく。」

RSCへの移行を促進するため、BGMEAはダッカのアコード事務所に駐在する、技術主任とエンジニアを指名する。これによりBGMEAは、アコードの日常的な運営に必要な知識と経験を得ることができ、RSCへ効果的かつ円滑な移行が可能となるだろう。

裁判所によって与えられた281日の移行期間中、アコードはバングラデシュで活動する法的な許可が与えられたことになる。

 

 

 


UNI金融部会、米国銀行労働者の組織化を支援

UNI世界金融部会は年に1度、議長・副議長会議を開催し、前年度の活動を振り返り当年度の活動を計画している。今年は2019年4月29~30日、米国・ワシントンDCのAFL-CIO本部会議室で開催され、ベルロファ議長、宮井副議長(UNI Apro金融部会議長)、ネグロ副議長(UNI米州金融部会議長)、ガルビ副議長(UNIアフリカ金融部会議長)が出席した。

主な議題は、今年10月に開催されるUNI世界金融部会大会の準備と、米国銀行組織化キャンペーンの最新状況の共有及び戦略策定であった。

この他、UNI Aproの主な活動として、宮井副議長は、アジア開発銀行(ADB)と「デジタル化が金融産業の雇用に及ぼす影響」をテーマに共同フォーラムを開催したことや、日本、台湾、ベトナム等における未加盟組織への加盟の働きかけについて報告した。

米国銀行の組織化については、AFL-CIO、全米通信労組(CWA)等の担当者から、米国における銀行の組織化の経緯と今後の展望について説明を受けた後、UNI世界金融部会議長・副議長と今後の戦略とアクションについて意見交換を行った。CWA担当者は、「UNIの仲間が世界中で引上げている金融産業の基準を、米国の金融産業が引き下げることは非常に残念だ」と述べ、更なる国際連帯と連携の必要性を訴えた。

ベルロファ議長(ブラジル)や、ネグロ副議長(アルゼンチン)は、両国における銀行労働者の課題について次のように述べた。「銀行の販売担当は、厳しいノルマを課され、達成度を競争させられるため、メンタルヘルスに陥ったり、偽口座をつくったことで解雇されたりした。他方、ノルマを達成すれば給料は上がるというジレンマが組合にはある。」「個人ランキングをやめさせることはできたが、根本的な問題解決にはならなかった。個人のノルマではなく、グループのノルマにする方がうまくいった。」「一握りの人だけが利益を享受し、労働者が抑圧されてはならない。個人の成功は、みんなが連帯したからだ。組合の可視化を強力に推進すべきだ。“組合が無いことのリスク”を人々に理解させなければならない。」

宮井副議長は、日本においては労使間の信頼に基づいた建設的な対話を通じて、職場環境の改善や労働条件の改善などを行っている、と述べ、「労使フォーラム等の場に、優良な使用者を招いて、建設的な労使関係は会社のビジネスにも良い影響を及ぼすことを理解してもらってはどうか」と提案した。

今後のアクションとして、米国に支店やコールセンター等の拠点を持つ外資銀行の労組ネットワークを活用すること、EUで採択された「販売ノルマに関する労使共同宣言」を、EU外にも良き事例として普及・促進させること、労働者教育及びコミュニティへの啓発を継続・強化すること等が確認された。またUNI世界金融部会大会(10月、スペイン)の機会を活用し、全ての加盟組織が参加できる連帯アクションを行うことを検討することとした。

 


台湾TFFU(金融労連)訪問

宮井UNI Apro金融部会議長は、台湾TFFU(金融労連)からの要請を受け、2019年4月24日、中央執行委員会に出席し、加盟組織の立場からUNI加盟の意義を説明した。金融労連は、政府系及び民間銀行・保険会社等で働く約3万人を組織している。

宮井議長は挨拶の中で、金融産業の職場に迫る急速な変革、プラットフォーマーの台頭、金融と非金融の融合等による新たな価値創造社会への転換、等の動きを注視すると共に、SDGsの達成、すなわち「持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現」に向けた労働組合の積極的な貢献の必要性を強調した。そのため「グローバルな視点」と「ローカルの視点」を兼ね備えた組合活動を展開する必要に迫られており、世界の金融で働く仲間が意見交換できるネットワークを構築し、連帯することが非常に重要だと訴えた。

UNIの機構、金融部会の主な活動方針と活動事例を紹介した後、TFFU幹部から、UNIについて様々な質問が出され、プリヤラル部長、小川UNI-LCJ事務局長は丁寧に回答した。

最後に宮井議長は、加盟の意義について、「UNIの調査・研究機能」、「国内外における労働組合の連帯」、「UNIを通じた対外的なアクション」を挙げ、TFFUの加盟決議を期待した。

鄭委員長及び韓書記長からは、長年の友好関係と、今回の訪台に対する感謝の意が述べられた。来年の大会までに必ず決定できるよう努力するとの前向きな意思表示がなされた。

鄭委員長を団長とするTFFU代表団(5人の予定)は、6月27日、日本の金融事情を調査・研究し、日本の金融加盟組織との連帯を深め、更にはUNI加盟実現につなげるため、来日を希望しており、UNI-LCJ金融部会として受入れる予定である。

TFFUは新事務所に移転したばかりで、中央執行委員会の後、午後3時から5時まで、開所式典が行われた。事務所ビル前で、鄭委員長、主賓の労働大臣、財務大臣、国会副議長らが事務所開幕のセレモニーを行った後、参加者は3階ホールに移動した。主賓及び歴代役員等からの祝辞に続き、UNI代表団を含む来賓が1人1人紹介された。

 


UNI-LCJ印刷・パッケージング部会、春闘情報交換会

2019年4月10日、UNI-LCJ印刷・パッケージング部会は、毎年恒例の春闘情報交換会を、独立行政法人国立印刷局小田原工場で開催し、オブザーバーを含む5組織15人、UNI-LCJ事務局2人が参加した。春闘情報交換会では、各労組の交渉状況・結果を報告した他、2019年度のUNI世界及びアジア太平洋地域及び国内における、印刷・パッケージング部会に関わる活動計画について共有した。

10月にスペイン・トレドで、4年に1度のUNI世界印刷・パッケージング部会大会が開催される。大会で選出予定の部会執行委員会役員について、日本からの候補を確認した。また、様々な国際会議で配布するため、UNI-LCJ印刷・パッケージング部会紹介リーフレット(英語版)の作成を確認した。

情報交換会に先立ち、小田原工場を視察した。工場長から概要の説明を受けた後、日本銀行券製造工程を見学した。その後、安全衛生の取組みや、人材育成、機械化・自動化が進む中での人間との役割分担等について、積極的な質疑応答が行われた。


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